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第22回
あごが痛いときは受診を!「あごの関節症」

 今回のテーマは、関節の痛みや口が開きにくいなどの症状が現れる「あごの関節症」です。
 千葉市中央区にある千葉メディカルセンター・歯科・口腔外科診療部長の花澤康雄先生にお話しを伺いました。

Q.あごの関節はどこにありますか?

 両耳に人差し指を入れて、あごを動かしてみてください。骨が動くのがわかるでしょう。これが下あごの突起で、耳の穴の前あたりで上あごとのつながりをもっています。このつながりは丈夫な線維や滑液などでできています。この結合部分が「あごの関節」です。

 ちなみに、動くのは下あごだけで、上あごは動きません。この下あごが動くから、私たちは話したり、食べたりできるのです。

Q.あごの関節症とはどんな病気ですか?

 感染を伴わないあごの機能障害の総称で、「口が開きにくい」「口をあけるとあごの関節が痛い」「あごを動かすと音がする」といった症状が現れます。その程度は人によって異なり、自然に治ることも少なくありません。

Q.若い人に多いそうですね?

 10代半ばから20代の人が最も多く、30代以降は減少していくという「一峰性(いっぽうせい)」説と、50歳前後から再び増加するという「二峰性(にほうせい)」がありますが、私は二つのピークがあると考えています。

 若い人が多い背景の一つには、食生活の変化があり、軟らかい加工食品が多くなってきたので噛まなくても食べられ、結果としてあごの力が弱くなり、あごが小さくなることが挙げられます。

 また、乳歯が永久歯に萌(は)え変わる時期は食べにくくなるため、噛まずに流し込むようになり、それが生理的にあごを弱くします。

 そのため、あごの関節の適応力が下がって、関節症になりやすい一因と考えられています。

Q.原因は何ですか?

 歯ぎしり、歯を食いしばる、片側の歯だけで噛む、噛み合わせが悪い、スルメなどの硬い食べ物によるあごの酷使、うつ伏せや頬づえ、猫背などの不良な姿勢、ストレスなどが原因と言われていますが、どれか一つの原因で起きるのではなく、いろいろな原因が絡み合って発症します。

 ただ、あごの関節に悪いと思われることをしていてもあごの関節症にならない人もいます。つまり、あごの関節の耐久限界には個人差があるということです。

Q.治療法は?

 あごの関節症は生活習慣病の一つと考えられていますので、問診によって何が原因かを探し出すことから始めます。

 たとえば、頬づえや猫背の場合は姿勢を良くするように、歯を食いしばる癖の場合は口を開け息を吐くように、左右どちらかに偏って物を噛む癖の場合は偏らないように、ストレスの場合は入浴などで解消できるように指導して、判ってきた原因を取り除くようにつとめます。

 よく行われる治療法としては、あごの関節の痛みを和らげる「薬物療法」、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりからあごの関節の負担を軽くする「スプリント療法」があります。また、あごを動かす「運動療法」も大切です。

 そのほか、筋マッサージや、冷・温療法などの「理学療法」、あごの関節鏡を用いた「外科療法」を行うこともあります。

Q.予防法はありますか?

 まず鏡で、口がまっすぐ開くか、3本の指(人差し指・中指・薬指)が口に入るかをご自身でチェックしてください。一日数回、大きな口を開けてあごのストレッチを行うことが、簡単な予防法の一つです。

 また、入れ歯などで噛み合わせの高さが違うとあごの関節への負担になりますので、かかりつけの歯科医院で噛み合わせに問題がないかチェックしましょう。

 生活上では正しい姿勢で食べ物をしっかり噛むこと、早食いしないこと、片側で噛まないことに気をつけましょう。
左右どちらのあごに偏らないように噛む。よく噛むことは、あごへの適度な刺激にも。
●良く噛んでゆっくり食べる
  • 左右どちらのあごに偏らないように噛む。
    よく噛むことは、あごへの適度な刺激にも。
悪い姿勢はあごや筋肉の負担に。うつ伏せ寝、頬づえにも要注意。
●良い姿勢を心がける
  • 悪い姿勢はあごや筋肉の負担に。
    うつ伏せ寝、頬づえにも要注意。
ストレスや精神的な緊張は、筋肉を緊張させ食いしばりを起こしたり夜間の歯ぎしりの原因にも。
●適切にストレス解消を
  • ストレスや精神的な緊張は、筋肉を緊張させ食いしばりを起こしたり、夜間の歯ぎしりの原因にも。

Q.受診の目安を教えてください。

 痛みやあごが開けにくいという症状があるときや、2週間経っても軽減しないときは歯科または口腔外科を受診しましょう。またあごを動かすと音がする、口が偏って開くことが気になる場合も受診してみましょう。生活習慣から発症するあごの関節症ですので、信頼できるかかりつけの歯科医院を持ち、早めに相談されることが賢明です。なお、あごを動かさないのに「痛い」「腫れがある」「熱がある」ときは、あごの関節症ではない別の病気の可能性が高いので、専門医療施設(日本口腔外科学会認定研修施設)を必ず受診してください。日本口腔外科学会認定研修施設は、日本口腔外科学会認定専門医が常勤する有床の医療機関で、規定を満たした施設です。

 あごの関節症だけならあまり問題になることが少ないのですが、「腫瘍」などほかの病気が原因の症状でしたら問題だからです。

これ以外にも・・・ 実は、気になってる症状ありませんか?

花澤 康雄(はなざわ・やすお)
千葉メディカルセンター 歯科・口腔外科診療部長
【略歴】
千葉大学医学部附属病院を経て、1994年、川崎製鉄千葉病院(現:千葉メディカルセンター)に勤務。
専門は口腔外科、歯科インプラント、障害者歯科。日本口腔外科学会専門医・指導医。日本障害者歯科認定医、医学博士。

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