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第21回
筋力をつけることで緩和・予防できる「膝の痛み」

 今回のテーマは、関節軟骨の老化や肥満などが原因で起こる「膝の痛み」です。
 横浜市緑区にある横浜新緑総合病院・整形外科副部長の上野岳暁先生にお話しを伺いました。

Q.膝の痛みの種類は?

 日本には膝に痛みのある患者さんが800万人以上いますが、その中で最も多いのが「変形性膝関節症」の患者さんで、男性よりも女性のほうが多いと言われています。
 次に多いのは「特発性骨壊死(とくはつせいこつえし)」で、患者数は600人に1人といわれています。これは血流不足が起きて骨が死ぬ病気ですが、原因はわかっていません。
 その他では、「外傷性の痛み」が多いです。

Q.変形性膝関節症の症状は?

 動き始めや、正座したとき、階段を下りるときに痛かったり、膝の内側だけが痛いといった症状が出ます。

Q.原因は何でしょうか?

 加齢による関節軟膏の老化、肥満、O脚、膝の使い過ぎが主な原因です。

Q.痛みの緩和法は?

 太ももなどの筋肉を増やすことと適度に運動することは痛みをやわらげる効果がることから、近年、注目されているのが運動療法と体操療法です。
 私は水中ウォーキングや自転車こぎ、重力のかからない体操を患者さんに勧めています。それでも痛みが治まらないときは薬を使いますが、副作用の問題があるので、最終的には運動や体操によって痛みを緩和して、薬の使用をやめていくことを目標にしています。
 減量も効果があります。目標体重は身長から100を引いて、170cmの人なら70kg。それをクリアしたら体重の10%を差し引いた数値を目標にします。減量すれば膝の痛みはてきめんに緩和されます。

Q.予防法はありますか?

 減量、筋力トレーニング、適度な有酸素運動です。
【1:減量】
 たとえば、ご飯やパンや甘いものを減らし、代わりにきゅうりやキャベツ、セロリといった、いくら食べても太らない野菜をたくさん食べる。お肉や卵は大丈夫なので、積極的に食べる。私はこの方法で20キロの減量に成功しました。この体験から患者さんには「食べる量を減らすのではなく、食べるものを変えましょう」と言っています。
【2:筋トレ】
 たとえば、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋・だいたいしとうきん)を鍛える方法としては、椅子に座って片足をこれ以上は無理というくらい上にあげた状態を30秒維持します。これを5セット程度行います。筋肉痛が出たら何日か休み、筋肉痛がとれたらまたトレーニングを行ってください。トレーニングによって筋肉に刺激を与え、筋肉痛が起こったら休んでしっかりと筋肉を補修することで、筋力が向上します。効果的に筋肉をつけるためにおすすめです。
 また、体幹筋(胴の筋肉)を鍛えることもおすすめです。お腹を両手で思い切り締めつけた状態で30秒間息を止めます。3~4回やると、汗が吹き出します。これをやると、体を支えている体幹筋の衰えを防ぐことができます。
 この筋トレは、膝の痛みだけでなく、腰痛や内臓疾患の予防にもなるので、生活習慣化することが大事です。特に60歳以上の女性は何もしないでいると筋肉が衰えてしまうので、下のような家でできる筋トレを始めてください。
太ももの外側を鍛える太ももの外側を鍛える 上の足をまっすぐ伸ばし床と平行になるまで上げ、キープ上の足をまっすぐ伸ばし床と
平行になるまで上げ、キープ
太ももの内側を鍛える太ももの内側を鍛える 床に座り、両膝でまくらを強くはさむ床に座り、両膝でまくらを
強くはさむ
太ももの前側を鍛える太ももの前側を鍛える 椅子に座り、片足をまっすぐ伸ばして上げ、キープ椅子に座り、片足をまっすぐ
伸ばして上げ、キープ
【3:適度な有酸素運動】
 お勧めしたいのは膝への負担が少ないウォーキングです。ウォーキングシューズを履き、膝に衝撃を与えないようにかかとから着地し、距離は1万歩以下を目安にしましょう。

Q.治療法は?

 痛みが緩和されないときは薬を使いますが、それでも痛みが続いて日常生活に支障がある場合は、手術を考えます。私は高齢の患者さんには、痛んだ関節を金属やポリエチレンで置き換える人工関節置換術、それも悪いところだけを換える半置換術を勧めています。この手術の良い点は、傷が小さい、骨をほとんど削らない、体のダメージが少ない、回復が早いことです。ただし、人工関節の耐久年数を考慮して、70歳以下の方には減量や筋トレに励んでいただき、極力手術を遅らせるようにしています。なお、手術を希望される場合は、半置換術を数多く実施している病院で相談されたほうが良いでしょう。

Q.一言メッセージをお願いします。

 筋肉は年とともに衰えていくので、筋肉を増やすように努めましょう。筋力がつけば、膝の痛みもなく、身のまわりのこともでき、旅行にも行けます。そうした元気な高齢者が増えると、生活習慣病が減り、健康寿命が延びます。日本をそんな社会にしていきたいですね。

これ以外にも・・・ 実は、気になってる症状ありませんか?

上野 岳暁(うえの・たけあき)
横浜新緑総合病院 整形外科副部長
【略歴】
湘南鎌倉人工関節センター病院、湘南鎌倉総合病院などを経て、2014年から横浜新緑総合病院に勤務。専門は人工関節。日本整形外科学会専門医。

第21回 筋力をつけることで緩和・予防できる「膝の痛み」

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