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第19回
食事と生活習慣に気をつけて逆流性食道炎を予防

 今回のテーマは、近年増加傾向にあるという「逆流性食道炎」です。
 四谷メディカルキューブの外科の関洋介先生にお話しを伺いました。

Q.逆流性食道炎とは、どのような病気ですか?

 テレビCMなどの影響で、広く世間に認知されつつある「逆流性食道炎」ですが、私たち医師は「胃食道逆流症」という疾患のひとつとして捉えます。
 胃食道逆流症とは、胃液を含む胃の内容物が食道に逆流することで起こる不快な症状、あるいは食道粘膜に病変を起こした状態のことをいい、次の2種類に分けられます。
 
【逆流性食道炎】
 食道粘膜に、びらん(ただれ)や潰瘍(かいよう)などの障害が見られる状態。ただし、必ずしも逆流症状があるとは限りません。
 
【非びらん性逆流症】
 食道粘膜には障害が認められないものの、強い逆流症状がある状態。これは、食道粘膜の知覚過敏や、食道内でもより敏感な上部にまで胃液が逆流しやすい人に起こります。
 胃液は強酸性のため、食道への逆流によりさまざまな症状が起こります。もっとも典型的なのが、胸やけや、すっぱい液がこみ上げてくる呑酸(どんさん)。そして多量のげっぷ、胃もたれや胃の痛み、のどのイガイガ、さらには慢性的なせきや耳の痛みまで、多岐にわたってきます。

Q.その原因は?

 おもに次のようなことが原因となります。
●下部食道括約筋の緩み
 食道と胃のつなぎ目にあるのが下部食道括約筋です。胃液が食道に逆流するのを防ぐ役目をしていますが、加齢などにより、この部分が緩んでしまうために逆流が起こります。
●食道裂孔(れっこう)ヘルニア
 胃は本来腹部にある臓器ですが、食道が通る横隔膜の穴の緩みで、胃が胸部にまではみ出してしまうことがあります。これが食道裂孔ヘルニアで、逆流の大きな原因のひとつです。
 これらは、腹圧の上昇が主な原因になっていると考えられます。腹圧の上昇は、加齢にともなう姿勢の変化(前かがみ)や肥満、あるいは妊娠などによっても起こりやすくなります。
 また、胃液の逆流がないのに、胃食道逆流症と同様の症状がでることがあります。これは、機能性の胸やけと呼ばれ、主に精神的なストレスが原因で起こるものです。

Q.この病気を防ぐには?

 まずは、食事です。脂っこいものや甘いもの、また、香辛料などを使った刺激の強い食べ物は、胃液の分泌を促進するので、なるべく控えましょう。早食いや食べ過ぎもやめ、腹八分目を心がけてください。食べたあと、すぐに横になるのもよくありません。
甘いもの、脂っこいものなどを控える

甘いもの、脂っこいものなどを控える

飲酒はほどほどに 喫煙は控える

飲酒はほどほどに
喫煙は控える

肥満に注意

肥満に注意

食後すぐ横にならない

食後すぐ横にならない

Q.病院での診断・治療について教えてください

 胃食道逆流症は、症状が多岐にわたるため、まったく別の病気を疑われたり、場合によっては精神的な問題とみなされたりすることも少なくありません。ですから、詳細な問診が重要となります。
 問診により胃食道逆流症が疑われれば、内視鏡検査を行います。そこで食道粘膜に障害があれば逆流性食道炎と診断。障害がなくても典型的な逆流症状があれば、非びらん性逆流症か機能性の胸やけを疑います。
 治療は、まず内科的治療として胃液の分泌を抑える薬を投与します。これにより症状が緩和されれば非びらん性逆流症、改善がみられなければ、胃液以外の原因が考えられるため、機能性の胸やけが疑われることになります。

Q.薬で効果が得られないこともあるのですか?

 少なからずあります。その場合は、外科的な治療として手術が考慮されます。
 また、服薬を中断するとすぐに再発してしまう方、薬の飲み忘れの多い方、薬に対するアレルギーが出てしまう方なども手術を検討する対象となります。さらに、食道裂孔ヘルニアがある方は、食道に形状的な問題があるわけですから、手術はたいへん有効な手段といえます。
 そして、年齢の若い方。服薬は長期にわたって行う必要があり、仮に20代の方が80歳まで薬を飲み続けると、その費用は、手術とは比べものにならないほど莫大な金額になってしまいます。働き盛りの若い方は、QOL(生活の質)や金銭的な面で、もっとも手術の恩恵を受ける対象といえるでしょう。

Q.手術の実際は?

 90年代後半以降、手術は腹腔鏡(ふくくうきょう)を用いて行われるようになりました。欧米では、すでにポピュラーな手術で、安全性と優れた効果が確認されています。
 実際の手術は、食道と胃をつなぐ噴門部(ふんもんぶ)の逆流防止機構を修復するのが一般的です。従来の開腹手術とは異なり、5~10ミリ程度の小さな傷口数カ所ですむので、見た目はもちろん、患者さんの回復もとても早いのが特長です。
 当院でも、この手術の実績を積み上げており、術後成績もよく、多くの方が薬物治療も不要になっています。手術に要する時間は1時間半程度です。当院で手術された方のほとんどが、2日ほどで退院、その翌日か翌々日には仕事を再開された方も少なくありません。
 皆さまにも正しい知識をもっていただき、症状のある方は、ぜひ、この分野を得意とする医療機関で、適切な診療を受けていただきたいと願っています。

これ以外にも・・・ 実は、気になってる症状ありませんか?

関 洋介(せき ようすけ)
四谷メディカルキューブ 外科・減量外科センター
【略歴】
大阪大学医学部卒業、医学博士。専門は減量外科、消化器外科、内視鏡外科。近畿中央病院、大阪府立成人病センターなどを経て、2009年より四谷メディカルキューブに勤務。日本外科学会認定医・専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医、南オーストラリア州医師免許取得。

第19回 食事と生活習慣に気をつけて逆流性食道炎を予防

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