第3回 
日常の「幸せ」を発見してみましょう

ここでは、シニアの方の毎日が心を元気に、
健康に過ごしていただけるようなコラムをご紹介します。
飲み物を片手に、ホッと落ち着ける時間になりますように。

「あたりまえ」に感謝!

 みなさんは、電車が時間通りにホームに到着したときやレストランで注文した料理が運ばれてきたときに、どう感じていますか?先を急いでいて一刻も早く電車に飛び乗りたい人や、お腹がすいて仕方のない人は喜ぶかもしれませんが、普通はあたりまえのこととして受け止めていませんか?とくに驚きも喜びも感謝もせず電車に乗車したり、料理を食べ始めるのではないでしょうか。ところが、電車が車両トラブルで30分到着しないとか、注文した料理が30分も40分も待っても運ばれてこないときには、怒ったり、イライラしたりする方が多いと思います。
 物事が順調に進んでいるとき、多くの人はそれを当たり前と感じています。ところが、物事がうまくいかないときやとどこおっているときには、不安や不満などがでてきます。
 親子関係でも、子どもが親の言うことをよく聞いて、その通りに素直に行動しているときは、親は穏やかな気持ちでいられますが、子どもがぐずったり、反抗したりすると怒ったりイライラしたりします。職場でも部下が、指示通りに作業を間違いなく進めていると上司は穏やかでいられますが、部下がなかなか作業に取りかからなかったり、いい加減な作業をしていると怒ったりイライラしたりします。
 人はうまく物事が進まないときに自分の予想に反した事態に出会うと不安や不快感を感じます。ですから問題に出会うとネガティブな感情になりやすいのです。そしてそのネガティブな感情放っておくと、エスカレートさせて他人にぶつけてしまったり、自分に向かって自己嫌悪やうつ的な気分になってしまったりします。それを防ぐ簡単なコツがあります。
 それは、うまく事が運んでいることに感謝する習慣を身につけることです。「今日も時間通り電車が到着してありがたい」「レストランに料理を注文したらちゃんと注文通りに料理を作ってくれてありがたい」という具合にです。当たり前と思っていたことに「ありがたい」という感謝の気持ちを持つ習慣をつけると、当たり前でない事態に出会ったときにも、ネガティブな感情に飲み込まれにくくなります。「水道の蛇口をひねったら水が出てくるなんてありがたいね」と日常から思えるようになると、外国のホテルに泊まったときに、蛇口をひねって水が出なくても、落ち着いて行動できそうですね。
 このようにしてみると、ちょっとした日常の心がけで、ずいぶんストレスを減らすことができます。どうぞ今日からおためしください。
大多和 二郎 (おおたわ じろう)
プロフィール
大多和 二郎 (おおたわ じろう)
横浜国立大学大学院修了(臨床心理学専攻)
臨床心理士、臨床動作学講師としてカウンセリング、大学、
専門学校講師等を歴任 著書として
「触感刺激法で性格が変わる」祥伝社 NONブック等がある

第3回 日常の「幸せ」を発見してみましょう