全国火災予防運動をきっかけに「子どものための防災冬支度」を考える

セコムの舟生です。

11月に入り、色づきはじめた街路樹がちらほら見られるようになってきました。
澄んだ空気が心地良いですが、冷え込みがつのるにつれて、空気は乾燥してきます。
また暖房器具の使用も増えることから、火災件数が多くなります。

子どもの火遊びが原因となった火災もたびたび発生していますから、火気の取り扱いには、本当に気をつけなくてはいけません。

火災が増える時期に備え、「119番の日」である11月9日~15日までの7日間は、秋季全国火災予防運動が実施されます。
そこで今回は、火災事故をテーマに子どもを守るためにできる防災冬支度を考えてみたいと思います。


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▼ 家の中を再チェック!冬に起きる火災の原因は?
家庭内に置いてあるもの、日常的に使っているものが、ひとつ間違えると火災の原因になることがあります。冬場に事故が発生しやすいものを確認してみてください。

□ ガス・石油暖房器具
暖房器具の上に洗濯物を干したり、ふすまやカーテン、布団などのそばで暖房器具を使ったりすると、火災となる恐れがあります。石油ストーブは給油時に注意が必要です。消火せずにストーブ本体やカートリッジタンクに給油をするのはやめましょう。ほんのちょっとこぼれただけの灯油が、火災を引き起こすこともあるのです。

□ 電気ストーブ・ハロゲンヒーター
子どもの勉強中やトイレなど、ピンポイントでの温めに便利な暖房器具ですが、寝具や衣服など、近くに燃えやすいものがあると火災の原因になることがあります。

□ スプレー缶
暖房器具のすぐ前など、熱くなる場所にスプレー缶を放置すると、破裂して内部のガスが引火することがあります。ヘアスプレー、洗剤スプレー、エアダスター、消臭・芳香スプレー、殺虫剤など、私たちの身の回りにはスプレー缶がたくさんあります。危険物として認識しましょう。

□ ライター
うっかり置き忘れたライターで子どもが遊び、火災が発生するケースが後を絶ちません。また、引き出しや戸棚に入れていたものが、何かの拍子で着火して火災につながることもありますので、保管場所には厳重な注意が必要です。ガスコンロやストーブのそばなど、高温になる場所や火を使う場所には、一時的であっても、置かないようにしましょう。

火災が起きるのはどんなときか、どんなものが危険になりうるのかを、大人はもちろん、お子さんも理解しておく必要があります。暖房器具を本格的に使い始める前に、家族で話し合っておきましょう。


▼ 最初が肝心!暖房器具による火災を予防
消防庁によると、暖房器具による火災は近年増加傾向にあります。出火原因の第1位は、電気ストーブ。そして、石油ストーブ、ハロゲンヒーター、ガスストーブと続きます。このほかにも、比較的安全と思われているファンヒーターや温風器などによる火災も、数は少ないですが発生しており、冬場に利用する暖房器具は、どれも火災の可能性を配慮する必要があるといえそうです。

小さなお子さんがいるご家庭では、火災だけではなく、火傷などのケガにつながることもありますから、使い始める前に以下の点を再確認してみてください。

・暖房器具の置き場所を決める
燃えやすいものがなく、動線の邪魔にならない場所を決め、なるべく位置を固定して使用するようにしましょう。1台の器具を移動して使うときも、安全に使用できる位置はどこか、部屋ごとにしっかり把握しておくことが大事です。

・暖房器具のホコリをはらう
器具についたホコリや汚れが原因になって、不完全燃焼や異常燃焼による火災が発生することも考えられます。使用開始前には、コンセントや付属品などを含め、できるだけキレイに掃除をしておきましょう。定期的に掃除を行うのも、安全に使用するポイントです。

・こまめに消すことを呼びかけましょう
人のいない部屋で作動していた暖房器具が火災を引き起こすケースもあります。光熱費も無駄になりますから、部屋を離れるときは、エアコンでもストーブでも「OFF」にするルールをご家庭で決めておくとよいと思います。

火災の原因は、暖房器具の点検不足や誤操作など、人為的ミスによるものが多くを占めます。使用開始前には、お子さんと一緒に取扱説明書にもう一度目を通してみるとよいかもしれません。


▼ 子どものライター火災の危険をもう一度考える
平成22年に消費者庁と消防庁が連携して行った、子どもの火遊びによる実態調査があります。それによると、子どもの火遊びによる火災のうち、ライターが原因のものが半数以上。4割近くが12歳以下の子どもでした。なおかつ、5歳未満では死傷者発生率が高いことがわかっています。まだ分別のない年頃の子どもにとって、ライターがいかに危険なものであるか、ご理解いただけたのではないでしょうか。

幼い子どもの火遊びによる火災は、大人に多くの責任があると思います。

現在、お店で売られているのは、子どもには簡単には点火できない「チャイルドレジスタンス(CR)機能」の付いたライターです。古い使い捨てライターをお持ちであれば、ガス抜きなどの適切な処理をした上で処分し、必要であればCR機能付きのライターに買い替えておきましょう。

CR機能付きのライターであっても、偶然着火してしまう可能性もあります。可愛いキャラクターがついたものなど、子どもの気を引きそうなデザインは避け、絶対に子どもの手が届かない場所で保管するようにしてください。


▼ 子どもの火遊びをどう防ぐか?
子どもはかなり幼いうちから火に強い興味を示すものですが、これはごく自然なことです。

人間にとって火は大切なものであると同時に、恐ろしいものでもあります。火遊びを防ぐために大事なのは、子どもの年齢や火に対する理解度、性格などを考慮して、火との付き合い方を教えていくこと。やみくもに「危ない!」「絶対にダメ!」と禁ずるだけでは、逆効果になることも考えられます。

まずは火遊びの危険性を、正しく理解させましょう
テレビや新聞などで火災のニュースがあったときには、火遊びが大きな火災になったり、だれかの命を奪ったりする恐れがあることなど、なるべくイメージしやすいように教えるといいと思います。繰り返し、根気よく伝えて、子ども自身に考えさせることが大事です。

「ここで火を扱ったら危ない」「こうやったら火事になるかもしれない」という状況判断ができてはじめて、使う側としての一歩を踏み出せるのではないでしょうか。


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秋季全国火災予防運動の期間中は、各地で防火講演会や防災訓練などいろいろなイベントの開催が予定されています。家庭ではなかなか経験できない消火器の扱い方など、防火に対する正しい知識と技能を学ぶチャンスです。

お住まいの地域の自治体や消防庁などを検索して、ご家族で参加してみてはいかがでしょうか。





2012年11月 5日(月)

カテゴリー: 災害対策

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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