家庭内に潜む幼児の誤飲事故-樹脂製ボール誤飲で開腹手術-

セコムの舟生です。

誤飲事故につながるものがどこにあるか把握しておきましょう。異物をのどに詰まらせたり、飲み込んでしまったりする「誤飲事故」。
子どもの誤飲は決して珍しい事故ではなく、厚生労働省によれば平成25年度だけで531件の誤飲事故が報告されています。

子どもは時に、大人が見落としているものに興味を示したり、大人が考えつかないような行動をとったりすることがあるので、お子さんがいるご家庭では、細心な注意が必要ですね。

子どもの安全NEWSでも取り上げましたが、2歳の女児が樹脂製のボールを飲み込んで開腹手術で取り出したという事故に対して、先月、消費者庁が注意喚起をおこないました。

今回は、国民生活センターの資料を参考にしながら、子どもの誤飲事故を防ぐ方法を考えてみましょう。

 

* * * * * * * * *


▼ 幼児の誤飲事故が起きるのはどんなとき?
今回の事故では、水を吸うとゼリー状に膨らむ樹脂製ボールを、2歳の女児が誤って飲み込んでしまいました。嘔吐が続いたため医療機関を受診。腸閉塞を起こして危険な状態でしたが、開腹手術で摘出した後は回復しています。

女児が飲み込んだボールは、摘出されたときは約4cmにまで膨らんでいましたが、もともとは1~1.5cm程度。小さな飴玉くらいのサイズです。

子ども、特に幼児は、興味を持ったものを口に入れて確かめることがよくあります。
どのご家庭で誤飲事故が起きても不思議ではないのではないでしょうか。


▼ 身近にいろいろある!高吸水性の樹脂製品
高吸水性樹脂は、元の重さの100~1000倍の水を吸水でき、一度吸水すると圧力をかけても水が戻りにくいという特性があります。
このような特性を活用した高吸水性樹脂製品は、身近なところにいろいろあります。
たとえば、紙おむつ。吸水・保水するために、高吸水性樹脂を使用しています。芳香剤や消臭剤、虫除け剤などの一部には、有効成分を添加してゲル状にした製品もあります。
また観葉植物などにインテリア用のゼリーボールを使用しているご家庭もあるのではないでしょうか?

製品によって素材も大きさも異なるので、すべての製品で誤飲事故が起きるわけではありません。身近にあるもの、日常的に使用するものの特性を正しく把握しておきましょう。


▼ 乳幼児の誤飲事故を防ぐには?もしも誤飲に気づいたら?
乳幼児の誤飲事故を防ぐには、手の届く場所に誤飲の危険があるものを置かないことが大切。

高吸水性樹脂の製品には、キラキラして子どもの目を引くものもたくさんあります。
手が届かない場所にあっても、子どもには気になっているかもしれません。置き場所や保管場所はくれぐれも慎重に検討し、置いてある部屋では子どもをひとりにしないようにしましょう

万が一、高吸水性樹脂製品の誤飲に気づいたときは、無理に取り出そうとせず、吐き出させるようにします。口に手を入れて取り出そうとすると、飲み込んでしまうことがあるそうです。頭を低くして、背中を強く叩く「背部叩打法(はいぶこうだほう)」が有効です。数回試みて吐き出さないようであれば、すぐ医療機関にかかりましょう。

いずれにしても早めの対応が必要です。
現場を見ていなくても、誤飲が疑われるときは様子見せずにすぐに病院に行ってください。


* * * * * * * * *


子どもの誤飲事故は、日常の中で突然起こります。

厚生労働省の発表によれば、小児の誤飲事故で突出して多いのは、「医薬品・医薬部外品」と「タバコ」です。常備薬などを取りやすい場所に保管してあるご家庭もあるのではないでしょうか。

誤飲事故につながるものが子どもの手の届く場所にないか、もう一度家の中を見回してみてくださいね。


【 お 知 ら せ 】

子どもを事故から守ることを目的に、安全に配慮して開発された製品に送られる「キッズデザイン賞」。
過去の受賞作品が一堂に会する「セーフティグッズフェア with サイエンスアゴラ2015」が、今年も東京都立産業技術センターで開催されます。

実際に製品を手にとることができる展示のほか、親子で一緒に安全について学べるセミナーやワークショップなど、さまざまなプログラムが予定されています。

私も「子どもの安全」をテーマに講演させていただきますので、ご興味のある方はぜひ足をお運びいただきたいと思います。

「セーフティグッズフェア with サイエンスアゴラ2015」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/EVENT/2015/09/21p9h100.htm
■日時:2015年11月13日(金)/14日(土)/15日(日) 
10時~17時(最終日のみ16時終了)
■会場:東京都立産業技術研究センター 1F/3F
■主催:東京都
地方独立行政法人 東京都立産業技術センター
特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
■後援:国立研究開発法人 科学技術振興機構
■入場料:無料

■舟生の講演日程(予定)
2015年11月14日(土) 11:10~11:50/14:10~14:50





2015年11月 2日(月)

カテゴリー: 事故防止

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

カレンダー

カテゴリ
カテゴリ
人気記事
ブログ内検索