[夏休み特集6]プールや海水浴、川の事故から子どもを守る

セコムの舟生です。

夏休みは、プールや、海水浴、川などで子どもの水難事故が増えます。十分に注意してください。夏休みに多くなる事故や犯罪をピックアップして、その予防策や対応策を詳細にお話してきた[夏休み特集]、今回はプールや海水浴、川などで起きる「水の事故」を取りあげます。

連日のように子どもの水難事故がニュースになることからもわかるように、暑さが厳しくなる今の季節は、特に水難事故への注意が必要です。

水の事故から子どもの命を守るためには、何よりも保護者の正しい知識が必要です。
これからプールや海、川で遊ぶ予定のある方は、ぜひお子さんと一緒にご一読ください。

 

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▼ 監視員がいても事故は起きる!プールに潜む危険
今年6月、栃木県の小学校で、プール授業中の小6女児が溺れる事故がありました。
プール初日で、学校側も事故が起きないよう緊張感をもって授業に臨んでいたはずです。それなのに事故は起きました。

プールで事故が発生する要因は、いろいろあります。
ひとつ考えられることとして、「異変の見きわめにくさ」があげられるかもしれません。

大勢の子どもがいっせいに入ったプールは、あちこちで水しぶきが立ち、水音や子どもの声で非常ににぎやかな場所になります。監視員の目が届く25mプールでも、瞬時に異変に気づけない場合があるかもしれません。

また、水の中ではいつもと違う力を使うので、非常に体力を奪われやすいのですが、プールのように穏やかな水の流れの中では、自分の体調変化に気づかず、遊ぶことや泳ぐことに夢中になってしまうことがあります。急に足がつって溺れそうになった経験がある方も、少なくないのではないでしょうか。

夏休みに家族やお友だちと訪れるプール。子どもにとっては、これほど楽しい時間はありません。しかし、少しでも体調が悪かったり、はしゃぎすぎて我を忘れたりすることがあれば、監視員が見守るプールでも、命に関わる事故につながる危険性があります

高学年になると、「友だち同士でプールに行きたい」と言われることもあるかもしれませんが、できれば保護者が付き添い、行動を注意深く見守ったほうが安心です。


▼ プールの事故の3大要因と排水口の吸い込み事故
プールの事故には大きくわけて3つあります。

(1) 溺水事故
「溺れる」というとバチャバチャと激しい動きを想像しがちですが、実際に溺れているときは、声も出せず手足もうまく動かせません。すぐそばで人が溺れていても気づかないことさえあります。浮き輪をしていても、浅くても、子どもは溺れますから、特に小さな子どもは必ず大人の手の届く範囲で遊ばせ、目を離さないのが鉄則です。

(2) 飛び込み事故
入水時にプールの底や壁面に頭を強く打ちつける事故は、毎年起きています。安全確認せずに勢いよく飛び込んだら、水深が浅くて事故につながったというケースのほか、技術的に未熟なのにも関わらず、指導者なしでスタート台から飛び込んだことが原因になることもあります。

(3) 転倒事故
プールサイドはとても滑りやすくなっています。またコンクリートやタイルでできていることが多いので、転倒すれば大ケガにつながることがあります。特に水際は滑りやすく、転倒事故が発生しやすい場所。走ったり、ふざけたりするのはとても危険です。


また、過去に何度も起きている、プールの排水口の吸い込み事故も忘れてはなりません。
排水口は、プールの構造上、なくせないものです。吸い込み防止の金具や網が設置されているはずですが、金属劣化やボルトの緩みではずれてしまい、事故が起きたケースもあります。

排水口周辺の水の流れに興味を持つお子さんは多いと思います。しかし、蓋(ふた)に触れたりつかんだりするのは本当に危険です。排水口には近づいたり触れたりしないよう、よく言い聞かせましょう


▼ 海や川の死亡事故が連続!子どもの命を守る方法は?
梅雨明け以降、夏らしい暑さが続く日本列島。気温と呼応するように、毎日のように川や海での事故のニュースが報じられ、その数はプール事故と比較にならないほど多くなっています。

海や川での事故を防ぐためには、十分な準備と心構えが必要です。

<海での注意点>
○ 遊泳禁止区域では絶対に泳がない。釣りの場合も立ち入り禁止区域の確認を
○ 波が高いときや、引き返す波の流れが強いときは、十分注意する
○ 浮き輪があっても、陸から離れすぎるのは危険
○ 健康状態や体調に留意して、無理な遊び方をさせない
○ 監視者の指示や注意に従う
○ 子どもから目を離さないようにし、水遊び中は大人が付き添う

<川での注意点>
○ 事前に現地の気象情報や川の状況を必ずチェックする
○ 現地の案内板を確認したり、地元の人の話を聞いたりして、川の特徴を把握する
○ 川に入るときは、活動にあった服装の準備を。着衣のまま水遊びをしない
○ 滞在中も常に気象状況に注意を払い、天候の変化に応じて対処する
○ 水際で遊ぶときでも、大人が交代で付き添って目を離さない

今年も、バーベキュー場やキャンプ場で、大人が準備や片付けをしている間に、子どもが川に流される事故が起きています。ちょっと足をつけるくらいのつもりでも、急に深くなったり流れに足を取られたりすることがあります。また、川や潮の流れのある水中でひとたび溺れれば、大人でも簡単には浮上できません。

また、お子さんが溺れたときに、親御さんが海や川の中に助けに入り、親御さんも溺死するケースが相次いでいます。お子さんが溺れたのを見れば、とっさに飛び込みたいのは心情として痛いほど分かります。しかし、親子で溺死しては元も子もありません。

親御さんがお子さんを見ているときに、身近に浮き輪やライフジャケットを置き、助けに入るときはそれを必ず身につけたり持っていきましょう。溺れた人にまず浮き輪などを投げ、それにつかまってもらうようにしてください。溺れた人を助けに行くと、抱きつかれ、一緒に沈むことになりかねません。

自然は絶えず変化します。穏やかに見えても、水の中がどうなっているのかは誰にもわかりません。日によっても時間帯によっても、水の状況は変わるので、たとえ遊び慣れている海や川でも、万一のときに命を守るライフジャケットや浮き具などを準備して遊びましょう


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水の事故が多発していることをうけ、最近はいろいろな講習がおこなわれています。救命講習や、服を着たまま海や川に落ちたときの対応を学ぶ「着衣泳」の講習なども注目されているようです。

お子さんと一緒にチャレンジしてみるのも良いかもしれませんね。





2014年8月11日(月)

カテゴリー: 事故防止

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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