【夏の安全特集】<パート1>夏の遊びを楽しもう!子どもを守るために親ができること

セコムの舟生です。

いよいよ間近に迫った夏休み。
子どもたちは、胸を高鳴らせていることでしょう。

夏休みをより元気に、楽しく過ごすための【夏の安全特集】を、今回から5回に渡ってお送りします。初回は、夏休みならではのアウトドアでの「遊び」がテーマ。

「遊び」は子どもを大きく成長させるうえで必要不可欠なものです。
しかし、行き過ぎた冒険心や挑戦が、危険につながることもあります。

どこまで見守るべきか?
どこから介入すべきか?

自然の中での「遊び」を通じて、子どもの安全を守り、成長をサポートするためのポイントを考えてみましょう。


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▼ 自然体験をしたことがない子どもが増えている
夏休みは、自然と親しむ絶好のシーズン。
しかし、今年の6月、内閣府から発表された「子ども・若者白書」によれば、近年、キャンプなどの自然体験活動の場や機会が減ってきているそうです。

学校以外の公的機関や民間団体が行う自然体験活動への小学生の参加率は年々低下。小中学生で、キャンプや木登りといった自然体験をしたことがない子どもが増えています。

文部科学省の調査によれば、子ども時代の体験活動が豊富なほど、大人になってからの意欲・関心や規範意識が高い人が多いことや、自然の中で遊んだり自然観察を行ったりした経験がある子どものほうが、理科の平均正答率が高いことなどがわかっています。

自然の中で遊び、直接体験することで、さまざまな感覚が刺激を受け、興味関心が高まります。家族やお友だちと協力し合うことで、社会的ルールや責任、自分が果たすべき役割を学ぶことにもなります。自然体験は、学力だけでなく、いろいろな能力が育つフィールドと言えるのではないでしょうか。


▼ いつもはできない体験を!現地でのルール決めも重要
長嶋茂雄さんと考える、子どもの安全スキルの育て方」でも、自然の中で自ら工夫して体を動かす「遊び」が、安全スキルの向上にも直結しているというお話をしました。

自然の中では、何もかもが快適に整えられているわけではありません。遊ぶことにおいても創造力が試されますが、多くのお子さんは本能的に自然の中での遊び方を知っているように思います。開放感やワクワクした気持ちがそのまま、創造的な遊び方、楽しい発見につながるのではないでしょうか。

慣れない場所、ましてや自然の中では、親はいつも以上に子どもの行動に敏感になってしまうかもしれません。しかし、せっかくの機会ですから、「危ない」と止めるばかりではなく、五感と体をフルに使わせてあげることを意識してみてください。キャンプなら、子どもの成長に応じて木登り・虫取りといった遊びや、火やナイフの扱い方などを経験させてみるのもいいですね。もちろん、大人の監督は絶対に必要です。

危険な行為を防ぐためには、あらかじめ「ここから向こうには行かないこと」「必ず大人に声をかけてから行動すること」など、最初にルールを作っておくことをおすすめします。まずは、保護者が危険の芽を正しく見極めるようにしてください。


▼ 遊びのなかの「リスク」と「ハザード」を見極める
子どもはのびのびと自由に遊ぶことで、心身の能力を高めていくものですが、事故の危険からはなるべく遠ざけたいのが親の心情です。
保護者として、子どもの遊びにどのように関わればいいのか、難しいところですね。

排除すべき「危険」を見極める目安のひとつとして、「リスク」と「ハザード」という考え方があります(注:リスクとハザードについては他にも様々な定義がありますが、ここでは「子供の遊び」に当てはめた一つの考え方を示します)。

「リスク」とは、予測できる危険、どのように対処するか判断が可能な危険です。
「ハザード」とは、子どもが予測できない危険、とっさに対処するのが困難な危険です。

たとえば、木登りをすれば、足を踏み外すかもしれないし、つかまった枝が折れたりするかもしれません。子どもは、どこに手や足をかければよいか、自ら危険を予測しながら、それに対処しようとします。これは「リスク」です。

一方「ハザード」は、木登り用に結んであったロープが切れてしまったり、サンダルが脱げて足を滑らせてしまったりという類のもの。子どもには予測できませんが、重大な事故につながることもあるため、施設の管理者や監督者たる保護者が、できるかぎり排除すべき危険です。


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遊びに限らず、子どもを取り巻く環境には、つねに「リスク」と「ハザード」が潜んでいます。事故を恐れて「リスク」まで排除しようとすると、子どもが危険を予測したり、対処方法を学んだりする機会を奪うことになりかねません。

子どもの予測できない「ハザード」は可能な限り取り除き、子どもを成長させる「リスク」はそばで見守りながら学習させる…保護者に求められるのは、そんなスタンスかもしれませんね。

子どもと触れ合う機会が増える夏休みには、「リスク」と「ハザード」を念頭に置いて過ごしてみてください。
 





2013年7月 8日(月)

カテゴリー: 事故防止

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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