子どもの水難事故、危ないのはこんなとき

セコムの舟生です。

先日、読者アンケートに「知らない人」についてのご意見を頂戴しました
ご近所の大切なお知り合いや、安全を見守ってくれる地域防犯パトロールの方から声をかけられたときも、子どもが不審者からの声かけと感じてしまうのではないかというご意見でした。

「いつも見守っていてくれる顔なじみの人」を一人でも多く増やすことは、とても大切なことです。
このような方々から「おはよう」「いってらっしゃい」などと声をかけられたら、子どもたちも「おはようございます!」「いってきます!」と元気に挨拶を返してほしいと思います。

地域に子どもたちを気にかけてくださる方がいることは、心強いことですし、とてもありがたいことです。実際、このような人と人とのつながりによって、子どもの安全、街の安全がつくられるといっても過言ではありません。

保護者の方も子どもと一緒にいるときに、街の人とあいさつを交わしたり、積極的に話しかけたりすることで、子どもが「親の顔なじみ」を覚えていくと思います。親子で「おはよう」「こんにちは」と声を掛け合うだけでも、お互い顔を覚えられますね。

決して、"知らない人=不審者(悪意のある人)"だと言っているわけではありません。しかし、知らない人から「ついておいで」と言われた時に、「ちょっとおかしいな」と思う感覚は子どもに身に付けてほしいと思います。その上で、「知らない人」はもちろん、たとえ「顔なじみ」や「知っている人」でも、親の了解なしに「ついていかない」、このことはしっかりと約束して徹底しましょう。

さて、陽気がよくなってきた5月あたりから、お子さんの水難事故の報告が各地で増え始めています。梅雨の季節には、遊びなれた川や小さな水路でも急に増水することがありますので、十分警戒していただきたいと思います

また、梅雨があけて本格的な夏が来れば、水辺で遊ぶことが増えると思いますので、水の事故に対する認識をあらためて持ちましょう。

今回は、子どもが水難事故に遭いやすい状況や、危険なポイント、事故を避けるための対策などを考えてみたいと思います。


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▼ 晴れの日も注意!子どもの死亡事故が最も多い「河川」
警察庁が毎年発表している「水難の概況」によれば、最も多く水死事故が発生している場所は「海」。しかし、中学生以下の子どもに限っては「河川」が最も多くなっています。年によって被害者数の増減はあるものの、この傾向はずっと変わっていません。

河川はときとして大変危険な場所に様変わりすることを忘れてはなりません。「梅雨本番!雨の日の子どもの安全を考えよう」でもお話したように、たとえ晴れていても、前日までの長雨の影響で河川が勢いを増したり、急に増水したりすることもあります。上流で雨が降っている場合も同様です。一見おだやかに見える浅瀬でも、増水が続いた後は川底が削られて深くなっていることもあるそうです。

天候が不安定なこの時期、河川敷は、子どもの遊び場としてはあまり適していません。できれば、別の場所で遊ばせたいものです。
お子さんの行動範囲に河川がある場合、以下のことに注意させましょう。

【安全キッズの"川でのお約束"】
○ ひとりで、また子どもだけで川に行かない
○ 雨が降っている日や、前日に雨が降った日などは川に近づかない
○ 子どもだけで水際に近づいたり、水に入って遊んだりしない
○ 水が増えている、濁っている、流れてくるものが多いなど、いつもと様子が違うときはすぐに離れる


▼ 身近な水辺でも起きる子どもの水難事故
子どもが事故に巻き込まれる水辺は、河川だけに限りません。用水路やため池などに誤って転落し溺れる事故も、たくさん起きています。

落とした靴やボールなどを拾おうとして、死亡事故につながる例も多いので、「水のある場所では、絶対に子どもだけでなんとかしようとしないこと」をあらためて言い聞かせてください。子どもはわずかな水深でも溺れます。

万が一、溺れている人を見かけたりしたときも、泳いで救助に向かうことは大人でも大変危険です。子どもができることは、まず付近の人に知らせること。大人が助けを求められたときも、水に入るのではなく、ロープや浮き輪、長い棒などを差し出して救助したほうが確実です。


▼ 大人の油断から子どもが水難事故にあうことも
これから夏休みにかけて、河川敷でのバーベキューや渓流での水遊びなど、水辺のレジャーを楽しむご家族が増えるかと思います。また、海水浴を計画することもあるかもしれません。

大人が同行しているときは、子どもたちも存分に水に親しめると思います。しかしながら、大人がついている安心感が、かえってスキをつくってしまうことがあるので注意してください。

「すぐそこで遊んでいるから」「声が聞こえるから」と目を離しているわずかな間に、事故が起きることもあります。お友だち家族や親戚などが一緒だと大人の人数も多くなりますが、逆に「誰かが見ているだろう」と油断してしまうこともあるようです。交代制で子どもの面倒を見るなどして、決して目を離さないことが基本です。

また、遊びに行く場所の情報入手や状況判断も大人の役目。事前に気象情報を把握することはもちろん、現地の立て看板を確認するなどして、川の特徴や注意事項を子どもにもよく話して聞かせてくださいね。

現地でも、川の様子や天候には常に注意を払い、状況によってはすぐ引き上げるなど、早めに対処することを心がけましょう。


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子どもの水難事故は水遊び中に多く起きています。水に入っていなくても、足を滑らせて転落して事故にあうケースも多いようです。水の近くでふざけたり、身を乗り出したりするのは大変危険です。

水辺で自然に親しむことは、子どもにとって素晴らしい経験になります。しかし、悲しい事故が毎年起きていることも忘れてはなりません。
水辺の危険を正しく理解し、楽しい夏を迎えてくださいね!
 





2013年6月17日(月)

カテゴリー: 事故防止

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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