子ども視点で考えよう。「ドアの事故」にご用心

セコムの舟生です。

日常の中で子どもがケガをする事例としてまっさきに考えられるのは、「転んだ」「ぶつけた」
それに加えてもうひとつ、「はさんだ」が挙げられるのではないでしょうか。

部屋のドアや食器棚の扉などにうっかり指をはさんだ経験は、どのお子さんも1度や2度はあることでしょう。ドアの事故は「よくあること」です。

そのため重大な危険箇所として認識されていないかもしれませんが、「はさんだ」が思わぬ大ケガになることは多々あります

今回は、家の中のドアや自動ドアなど、「ドア」の危険を考えます。
親の認識と対策で、予防できる事故のひとつですので、ぜひ最後までご覧ください。


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▼ ドアの「ヒヤリ・ハット」はどんなときに起こる?
東京都のアンケート「幼児の身の回りのヒヤリ・ハット体験」。
実際にケガには至らなかったが、ヒヤリとしたり、ハッとした事例と、商品などが原因で実際にケガや病気をした危害の事例がまとめられています。

そのアンケート「幼児の身の回りのヒヤリ・ハット体験」によると、「家具に衝突・家具から転落」「自転車で転倒・転落」に次いで、「ドアにはさまれた」がワースト3位としてあがっています


東京消防庁が取りまとめた、ドアが関わる事故としては、以下のようなものがあります。

・風呂上りの姉が風呂場のドアを閉めたところ、妹の指がはさまれて受傷した(1歳女児、軽症)
・マンション入口の開いていたガラス製のドアの隙間に手を入れたところ、ドアが閉まって指がはさまれ受傷した(3歳女児、軽症)
・マンションの1階で、子どもが閉まりかけた自動ドアに指をはさみ、受傷した(1歳女児、軽症)
・自宅の居室で、鉄製のドアが風で閉まり、手をはさんで受傷した(5歳男児、軽症)


いずれも身近な事故ばかりで、状況が思い浮かびますね。似たようなことで「ヒヤリ」「ハット」した体験は皆さんにもあるのではないでしょうか。

最近、多くなってきている事故として、アンダーカットによる事故があげられます。「アンダーカット」とはドアの下にわずかに開いた部分のこと。通気用のもので、わずか1cmほどの隙間です。平成15年に24時間換気が義務付けられて以来、急速に普及し、それに比例して子どもが足の指をはさまれる事故が増えています。

アンケートによれば、自宅のドアにアンダーカットがあるご家庭は約50%、そのうち27%の子どもが通気用の隙間に足をはさまれるなどのヒヤリ・ハットや危害を経験

ほんのちょっとの隙間も、子どもにとっては危険箇所になるということですね。


▼ 小さな子に多いドアの事故
子どものドアの事故は、ドアを閉めようとしたときに、子どもの手がたまたまドアの吊り元側(ちょうつがいがある側)に入ってしまい、そのまま気付かずに閉めてしまい...というパターンが多いようです。

体が活発に動くようになる幼児期に多い事故ですが、小学校の個室トイレでも同じ状況で指を切断するという事故が過去には起きています。子どもの指は細いので、大人には入らない隙間でもすぽっと入ってしまうことがあります。絶対にちょうつがいのあるほうには指を置かないよう、この機会にあらためて言い聞かせてください

小さなお子さんは「ドアの隙間の危険」がまだよくわからないかもしれませんが、「ここは危ないよ」「絶対にダメだよ」と、繰り返し根気よく言い聞かせてください。

これはドアに限ったことではありません。危険な行動に対しては、なぜやってはいけないかを子どもにわかるように言い聞かせることがポイント。「○○ちゃんがケガをしたらお母さん(お父さん)は悲しい」と伝えると、子どももきちんと受け止め、自分なりに考えて危険を避けるようになると思います。


▼ ドアの事故を防ぐにはどうしたらいい?
子ども、とくに就学前の小さな子の思いがけないドアの事故を避けるには、やはり大人が十分に注意するのが一番の対策。事故を防ぐ方法としては以下のようなことがあげられます。

□ ドアを開閉するときはゆっくりと
□ 近くに子どもがいないか必ず確認
□ ドアを開閉するときには「開けるよ」「閉めるよ」と声かけする
□ ちょうつがい部分やアンダーカットに事故防止グッズを利用
□ 玄関ドアのように重い扉は「バタン」と急に閉まらないよう調整

開閉時の確認や声かけは、家族みんなのルールとして習慣化したいですね。
家の中だけではなく、車や外の建物でも、ドアのあるところでは同じこと。兄弟同士での事故もよく見られますから、弟や妹に配慮してあげるよう、よく言い聞かせましょう。


▼ 自動ドアにも要注意!
マンションのエントランスやスーパーの出入口など、子どもの行動範囲にもたくさんの自動ドアが見られます。「自動ドアにはさまれる」のも、子どもには多い事故ですので決して見落とせません。

センサーが子どもの動きを感知せず、はさまれる事例が多いようです。自動ドアは斜めから侵入したり、駆け込んだりすると、センサーが反応しない場合があります。大人が一緒に通りながら正しいドアの通り方を覚えさせていきましょう

また、閉まっているガラス扉の存在に気付かずに激突する事故もあります。子どもを先に行かせるのではなく、大人と一緒に落ち着いて通るようにしたいものです。


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ひとことで「ドアの事故」といってもいろいろなケースがあり、ドアが様々な事故の原因になりうることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

大切なのは、家の中の危険を子ども目線で探すこと。
もういちど家の中を見渡してみてください。見落としていた危険に気付くかもしれません。





2012年10月15日(月)

カテゴリー: 事故防止

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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