子どもの安全ブログ

  • ツイート
  • facebookでシェア
  • LINEで送る

【夏の安全特集[3]】監視の目があるのになぜ?頻発するプールの事故

  • ツイート
  • facebookでシェア
  • LINEで送る

セコムの舟生です。

今夏も子どもが犠牲になった水難事故のニュースが報じられています。台風などの影響で大雨に見舞われることが多かった6月。岡山、福岡、秋田と、増水した用水路や川での子どもの溺水事故が相次ぎました。

【夏の安全特集】と題して、第1回では「水難事故の注意点」を、また第2回では「食中毒と熱中症」についてご紹介してきました。今回は、3回目として「プールでの事故」について取り上げます。

子どもたちが大好きなプール。
楽しくプールで遊べるよう、事故対策を講じておきましょう。

* * * * * * * * *

▼ プールで起きる三大事故とは?
警察庁生活安全局が6月に発表した「平成23年中における水難の概況について」によれば、中学生以下の子どもが夏場に水の事故に遭う場所として、海、河川についでプールが多くなっています。しかもこの期間のプールの事故総数の9割が子ども。プールは、子どもにとって特に注意が必要な場所といえるかもしれません。

プールの事故には大きくわけて3つあります。

(1) 溺水事故
遊泳中や水遊び中に溺れる事故。「溺れる」というとバチャバチャと激しい動きを想像しがちですが、溺れているときは、声も出せず手足もうまく動かせないものです。すぐそばで人が溺れていても気付かないことさえあります。小さな子どもは必ず大人の手の届く範囲で遊ばせ、目を離さないのが鉄則。浮き輪をしていても、浅くても、子どもは溺れます。油断はせずに注意していてください。

(2) 飛び込み事故
入水時にプールの底や壁面に頭を強く打ちつける事故が毎年起きています。安全確認せずに勢いよく飛び込んだら水深が浅くて事故につながったケースのほか、技術的に未熟にも関わらず指導者なしでスタート台から飛び込んだことが原因になることもあります。

(3) 転倒事故
プールサイドは滑りやすくなっています。またコンクリートやタイルでできていることが多いので、転倒すれば大ケガにつながることがあります。特に水際は滑りやすく、転倒事故が発生しやすい場所。走ったり、ふざけたりするのはとても危険です。


▼ 「吸い込み事故」の危険はいまもある?
もうひとつ覚えておきたいのは、プールの排(環)水口の吸い込み事故です。

1960年代~2000年代、子どもがプールの排(環)水口に全身、もしくは身体の一部を吸い込まれ、死亡する事故が大きな問題になりました。特に2006年に埼玉県ふじみ野市で発生した事故は、プール施設の杜撰な安全管理の実態を社会に投げかける契機となりました。日本プール安全管理振興協会では、この事故の発生した7月31日を「プール安全の日」、この日から一週間を「プール安全週間」と定め、安全意識を強化し管理を徹底するようにするなど、状況は改善されてきているとはいえ、「もう大丈夫」とは言い切れないと思います。

排(環)水口の蓋には吸い込み防止金具の設置がなされているはずですが、水中での金属劣化やボルトのゆるみなどで外れてしまうことも考えられます。興味本位で金網を引っ張ったら、外れて吸い込まれてしまった...という不幸な事故も過去には起きています。

既存のプールの構造として、排水や循環ろ過に必要な排(環)水口をなくすことはできません。その水の流れに興味を持つお子さんは多いと思います。しかし、蓋に触れたりつかんだりするのは本当に危険なので、排(環)水口には近づいたり触れたりしないよう注意しましょう


▼ 監視員がいても事故は起きる
公共のプールには必ず監視員がいます。
それなのになぜ毎年、事故は起きるのでしょうか。

事故が起こる背景はそれぞれだと思いますが、ひとつ言えるのは、子どもにとって、プールは非日常のとても楽しい場所であるということです。プールという場所では、いつも以上にはしゃぐお子さんが多く、予測できない事故はこういうときに起こりやすいものです。早くプールに入ろうと気が急いて保護者の制止を聞かず、目が離れたときに事故に遭うことが多いようです。

「走らない」「飛び込まない」を徹底するとともに、子どもから目を離さないこと。そして、いかに落ち着いて行動させるかが事故防止のカギになりそうです。「事故は起きるもの」という前提に立ち、保護者が子どもの行動を先回りし、うまく導いてあげることが必要なのではないでしょうか。

* * * * * * * * *

学年があがると、お友だち同士でプールに出かけたいということがあるかもしれませんね。「監視員がいるプールなら大丈夫だろう」と安心せず、できるならば大人が同行したほうがいいと思います。

また、プールでは体力を消耗しやすいので、食欲がなかったり寝不足だったりすると、思わぬケガをすることもあります。子どものようすをよく観察しながら、体調にあわせてプール遊びを楽しんでくださいね。

2012.07.09

「セコム子ども安全教室 教材」無償提供を行っています!★詳細はこちら★ 「セコム子ども安全教室 教材」無償提供を行っています!★詳細はこちら★
お子さまのお留守番を安心して見守る秘訣とは? お子さまのお留守番を安心して見守る秘訣とは?

スペシャルコンテンツ

このブログについて

このブログは、セコムが、子供たちの安全を守るために、情報を提供しています。

防犯ブザー選び方と
使い方(3つのポイント)

アーカイブ

2024年(15)
2023年(52)
2022年(42)
2021年(28)
2020年(29)
2019年(30)
2018年(62)
2017年(111)
2016年(153)
2015年(155)
2014年(138)
2013年(75)
2012年(93)
2011年(89)
2010年(84)
2009年(70)
2008年(69)
2007年(84)
2006年(115)