入学直前シリーズ:親子でやってみよう!入学までに覚える「通学路の歩き方」
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セコムの舟生です。
新1年生の入学説明会で、学校側から「やっておいてください」と言われることのひとつに、通学路を歩く練習があります。
通学路を歩くときには、どんなところに危険が潜んでいるかをお子さんが判断して、回避できることが重要です。
ただ、初めて保護者から離れて歩く小さな子どもにとって、自ら考えて危険を回避するのは、非常に難しいことだと思います。
どのようなポイントに目を向け、どのように子どもに伝えたらいいのか。
「通学路の注意点」と「子どもへの教え方」をわかりやすくまとめたので、これから入学までの間、親子で通学路の歩き方を練習する際に、ぜひ参考にしてください。* * * * * * * * *
▼ 通学路のチェックポイントはココ!
通学路の練習として、まず実際に自宅から小学校まで歩いてみます。そのときまず確認しておきたいのは、「事故が起こりそうな場所」です。たとえ歩道でも、脇道や施設の出入り口など、突然車や自転車が出てくる場所はたくさんあります。一時停止や安全確認が必要な場所を、ひとつひとつ丁寧に教えてあげてください。
そして、心配なのが子どもの連れ去りや通り魔などの事件。
登下校中の子どもを狙った声かけ事案や不審者の目撃情報は、決して珍しいことではありません。通学路にひと気の少ない場所や見通しの悪い場所がないか、お子さんと一緒に注意深く探してみましょう。もう少し具体的に、通学路のチェックポイントを挙げてみます。
【通学路にこんな場所はありませんか?】
・ 高い塀や植栽などで見通しの悪い通り
・ 歩道にガードレールがない通り
・ 信号機がない横断歩道や交差路
・ 車が走行する狭い路地
・ 樹木が多く、外から見渡せない公園
・ 空き地や工事現場
・ 駐車場や駐輪場通学路にある危険な場所を子どもに認識させる方法としては、「安全マップ」をつくる手法もあります。
保護者の方に注意していただきたいのは、必ず「子どもの目」で確認すること。
子どもは大人より視点が低いので、道路状況や周囲の環境によっては、迫りくる危険をとっさに察知できない場合があります。上記のようなポイントに該当する場所があれば、必ずかがんでお子さんの目の高さにあわせ、どのように見えるかを確かめてください。
▼ 道路の渡り方を練習しましょう
通学路で交通事故にあうケースの多くは、飛び出しや信号無視、安全確認不足など、本人が交通ルールをきちんと守らなかったことが原因です。なかでも「飛び出し事故」は、低学年ほど多いというデータもあります。また、事故が起きた状況としては「道路横断中」が圧倒的に多いです。横断の際の飛び出しや信号無視はもってのほかですが、信号を守って、横断歩道を渡っていたにもかかわらず、お子さんが通学路で事故にあうケースが跡を絶ちません。
安全に道路を渡るためには、「立ち止まる」「よく見る」「無理をしない」ことが大事。信号がある場所でも、信号のない場所でも、以下の3つに注意させましょう。
【道路を渡るときの約束】
・ 左右の安全確認を必ず目で確認する
・ 車が見えたときには通り過ぎるのを待つ
・ 車が完全に止まったことを確認してから渡るたとえ遠くに見えても、車のスピードが出ていれば事故にあう可能性もあります。
また、子どもは体が小さいので、車の運転者から認識されないこともあります。止まっている車の前を横断するときは、手を高く挙げてアピールし、運転者と目をあわせるようにするといいと思います。
▼ 「具体的に教える」と「自分で考えさせる」のバランスが重要
子どもが危険に対する認知力や判断力を身につけるまでには、多くの経験が必要です。
通学路の練習以外でも、親子で道を歩いているときにも、注意が必要な場所があれば、安全な歩き方を具体的に教えていきましょう。「ここは危ないよ」ではなく、「なぜ危ないか」「どんなことに注意するか」を理解できるように説明してください。
また、教えるばかりではなく、「ここはどうして危ないと思う?」「この道は通っていいと思う?」などと質問してみましょう。子ども自身が考えて答えを導き出すことで理解度が深まり、応用力が身につきます。
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通学路を歩くことに慣れてきたら、親御さんは少し離れた場所から見守り、ひとりで歩かせる練習もしてみてください。足元ばかり見て歩いていたり、まっすぐに歩けていなかったり...。1人だと子どもの性格があらわれますので、注意すべき点がより具体的になると思います。はじめのうちは「危ない!」と言いたくなる場面が多いと思いますが、頭ごなしに叱ったりせず、気長に付きあってあげてください。最終的には、保護者の付き添いなしで安全に学校、または家までたどり着けるようにならなくてはなりません。
電車やバスなどを利用して通学するお子さんの場合、「待ち方」「乗り降りのしかた」といった公共交通機関の利用方法も練習が必要です。
また、集団登下校をおこなう学校もあると思いますが、どこまでお友だちと一緒なのか、ひとりになってしまう区間がないかなどについても、入学前に確認しておきましょう。
2014.02.20