[クローズアップNEWS] 自画撮り、盗撮...児童ポルノ犯罪から子どもを守る

セコムの舟生です。

児童ポルノ被害があとを絶ちません。ご家族での対策を話しあいましょう。今回の[クローズアップNEWS]は、このところ増え続けている「児童ポルノ被害」を取り上げます。

警察庁の発表によれば、今年上半期に検挙された児童ポルノ事犯は過去最多の831件。
被害児童数も383人で過去最多になりました。小学生以下の被害者は60人にのぼります。

児童ポルノの製造手段として多いのは、子ども自身に体を撮影させてメールなどで送信させる「自画撮り」。無防備な子どもを狙った悪質な「盗撮」も横行しています。

このような児童ポルノ被害から子どもを守るために、どうしたらいいのでしょうか。
実際に起きた事犯を取り上げながら、対策を考えてみたいと思います。

 

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▼ SNSや無料通話アプリに注意!巧みな「自画撮り」の手口
子どものスマホ利用率が高まる一方で、子ども自身に写真を送らせる「自画撮り」による児童ポルノ被害も増加しています。ここ数カ月間に起きた事犯をご紹介しましょう。

無料通話アプリのチャットで小6女児に「顔写真をネット上にばらまく」と脅し、裸の画像を送らせた男を逮捕。女性を装って女児に近づき、顔写真を交換していた模様(神奈川県 8月)
・小学生女児に裸の写真を送らせた30代男を逮捕。11歳女児に携帯電話で自身の裸の写真を撮らせ、無料通話アプリを通じて送信させた疑い(富山県 7月)
・小6と中1の女児にスマホで自分の裸を撮影させ、写真や動画を送らせた男を逮捕。女児らは「しつこく言われて従った」「スタンプをもらったので言うとおりにした」と話している(愛知県 6月)
SNSで知りあった小学生女児に裸の画像を自画撮りさせ、スマホに送信させた男を逮捕(埼玉県 1月)

無料で利用でき、手軽に誰でも登録できるSNSや無料通話アプリは、小学生にも利用者が増えています。しかし、子どもに近づく目的でこうしたサイトやアプリを利用する悪意ある大人がいることも、忘れてはなりません。

同性になりすまして「友情の証」に写真を要求したり、悩み相談に応じて弱みを握って言いなりにさせようとしたりする事犯があとを絶ちません。
その手口は巧みで、だまされても不思議ではありません。

子どもの利用状況を把握するとともに、子どものSOSを早めに察知することが大事です。

■ 保護者がすべきこと
○ 子どもが利用するサイトやアプリは必ず保護者が確認する
○ 誰とどのようなやりとりをしているか利用履歴をオープンにさせる
○ わが家のルール(利用時間や場所など)を決め、守らせる
悪用される可能性のある個人情報について、子どもと話し合う
○ 子どもの様子をよく観察する

■ 子どもとの約束
○ 裸や下着姿の画像を要求されても、絶対に送らない
○ 裸に限らず、インターネット上にアップされたら困る写真は友だちにも送らない
○ インターネットで知りあった人には絶対に1人で会わない
○ 名前や年齢、住んでいる場所や学校名、携帯電話番号・IDなど、個人情報にあたるものは、他人には絶対に教えない
○ 困ったときや、おかしいと思ったときは、すぐに親に相談する


▼ 狙われるのはどんなとき?悪質な「盗撮」の手口
次に、ここ数カ月で起きた「盗撮」の事犯をご紹介しましょう。

商業施設の試着室で、小1女児2名が着替える様子を盗撮した男を追送検。「抵抗せず、周囲に保護者のいない女児を狙った」と供述。自宅PCからは、盗撮した女児480人の映像を確認(京都府 9月)
書店で小5女児のキュロットスカートの下にスマートフォンを差し入れ、盗撮した男を逮捕(広島県 8月)
・商業施設のゲームコーナーで小3女児のショートパンツの裾をめくって下半身に触れ、デジタルカメラで撮影した男を逮捕。「抵抗しないと思った」と供述(京都府 8月)
・小学校体育館に侵入して女児の着替えを盗撮しようとした20代男を逮捕。児童が床にあったビデオカメラに気付いて発覚(埼玉県 8月)
書店で本を選んでいた小6女児のスカートの中をスマートフォンで撮影した男を逮捕。不審な男に気付いた女児が、一緒にいた父親に相談し、防犯カメラで犯行が発覚(京都府 6月)

盗撮の犯行場所に選ばれているのは、商業施設をはじめ不特定多数が出入りする場所が多いですね。
家族連れが多い健全で楽しい場所でも、盗撮の場として選ばれることがあるのです。子どもは目の前のことに夢中になっていると、背後の気配に気付かないことがあるため、本を選んだり、ゲームに興じたりしているときは、特に狙われやすいと言えます。

「抵抗せず、周囲に保護者がいない子を狙った」という供述からもわかるように、子どもだけでいるときは狙われる可能性があると考える必要があります
保護者が一緒に外出するときは保護者が注意を払い、子どもにも盗撮の危険について教えていただきたいと思います。

■ 保護者がすべきこと
○ 過度にかわいらしい服装や露出の多い服装はさせない
○ スカートのときはスパッツをはかせる
○ 公共の場では子どもの姿勢や座り方などにも注意を払う
○ 子どもの身辺をよく見て、不審な動きをする人が周囲にいないか常に注意する

■ 子どもとの約束
○ 階段やエスカレーターでは、後ろに注意する
○ 遊びに夢中になりすぎず、ときどき後ろを振り返る
○ 不審な動きをする人や、近寄ってくる人がいないか注意する
○ 写真を撮らせて欲しいと言われても決して応じない


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警察庁の調べによれば、児童ポルノ事犯の約8割がインターネットに関連しているそうです。
写真データはパソコンやスマホに保管されることが多いため、盗撮の画像も、自画撮りの画像も、いつインターネット上に流出してもおかしくはありません。
インターネット上に一度流出した画像は削除が困難です。
児童ポルノ被害を未然に防ぎましょう。


【用語解説】自画撮り
子どもをだましたり、脅したりして子ども自身に自分の裸や下着姿を撮影させ、メールなどで送らせるもので、無料通話アプリやSNSの利用がきっかけになるケースがほとんどです。
「自撮り」とも呼ばれています。





2015年10月19日(月)

カテゴリー: 携帯電話・インターネット

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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