いつのまにか被害者に?「児童ポルノ」の魔の手からわが子を守る

セコムの舟生です。

スマートフォンやゲーム機の普及にともない、子どもたちがいつ「児童ポルノ」の被害者になってもおかしくない状況が広がりつつあります。

今年の3月、警察庁が発表した「児童虐待及び福祉犯の検挙状況等」によれば、2013年に摘発された児童ポルノ事件は1,644件。被害児童数は646人で統計開始以来、過去最悪になりました。
小学生以下の被害者数は92人で、なかには未就学児も含まれています。

最近の多くの子どもたちは、知識としてインターネットに潜む危険を教えられており、頭では理解していると思います。
ところが理解しているにもかかわらず、自ら被害者になってしまうような行動をとる子どもがあとをたたないのは、なぜでしょうか。
 
もしわが子の写真が、知らないうちにインターネットにアップされていたら...?
ちょっとした過ちから、裸の写真が流出してしまうような事態になってしまったら...?

今回は、近年増えている児童ポルノの被害を取り上げながら、予防対策を考えてみましょう

 

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▼ ID交換掲示板サイト・ID交換アプリで児童ポルノ被害が拡大
児童ポルノが深刻な状況になった背景にはインターネットの普及があります。
警察庁によれば、児童ポルノ事犯の83.6%がインターネットに関連するもの。
児童ポルノを掲示板サイトに掲載した事犯や、出会い系サイトやコミュニティサイト、SNSなどを通じた児童買春の際に撮影した事犯などが主なものです。

また最近は、スマホの無料通話アプリやゲーム機の無料ソフトなどを通じて被害にあうケースが急増しています。

無料通話アプリでは登録したIDをメールアドレスと同じように連絡先として使うことができるため、このIDを交換するための掲示板サイトやアプリがたくさん出回っていて、児童ポルノ被害者増加の一因になっています。


▼ 最も被害が多い「自画撮り」。子どもたちはなぜ写真を送ってしまうのか?
児童ポルノの被害で多いのは、子どもに自らの裸の写真を撮らせ送信させる「自画撮り」

多くの場合、SNSや無料通話アプリなどで知りあった見ず知らずの他人との交流が、自画撮りのきっかけです。

加害者は、連絡を取りあううちに少しずつ子どもたちの趣味や好みを把握して、「アイドルと話せる」「ゲームのレアアイテムをあげる」など、興味を持ちそうなものなどで巧みに「自画撮り」へ誘導します。

また、同性を装って子どもと交流を重ねるパターンもあるようです。
体の悩みの相談から写真を送りあう誘いや、「友情の証に裸の写真を交換しよう」などと誘うケースもあります。先に相手から裸の画像を送られて、断りきれなくなってしまう子が多いようです

加害者が「悩みをなんでも相談できる人」という顔で子どもに近づいてくることが多いのも、子どもが被害にあう犯罪の特徴のひとつ。弱みを握られることになり、脅されるというパターンも多いようです。


▼ 「写真を送って」の言葉は危険サイン
子どもを狙う「罠」は、インターネットに接続できるあらゆる先に存在します。
ごく普通の小学生が、普通にネットにアクセスしていたら、いつのまにか児童ポルノの被害者になってしまった...ということが数多く起こっているのです。

どんな状況であれ「写真を送って」は危険サイン
相手に悪意があると判断して、交流を即座に断ち、大人に知らせるくらいの警戒心が必要です。

裸に限らず、「写メを誰かに送信する」ということは、実は非常に大きなリスクがあること。
たとえ相手が友だちでも、安易に自分の写真をメールで送らないことが鉄則です。

悪意がなくても、相手がインターネットのルールを知らなければ、知らないうちに自分の写真がアップされてしまうことも考えられます。意図せず悪用されてしまった事例も多く報告されていますので、お子さんにはそのことも伝えてあげてください。


▼ わが子を児童ポルノの被害者にさせない!親子のルール
<子ども向け>インターネットやアプリを使用するときのルール
・裸や下着姿の画像を要求されても、絶対に送らない
・裸に限らず、インターネット上にアップされたら困る写真は友だちにも送らない
・インターネットで知りあった人には絶対に1人で会わない
・名前や年齢、住んでいる場所や学校名、携帯電話番号・IDなど、個人情報にあたるものは、たとえ一部でもネットに書き込まない
・困ったときや、おかしいと思ったときは、すぐに親に相談する

<保護者の方へ>児童ポルノ被害にあわせないためのルール
・接続するサイトやダウンロードするアプリは必ず保護者が確認する
・子どもがコミュニケーションをとっている相手を把握する
・サイトやアプリの書き込みは保護者が定期的にチェックする
・利用時間や利用する場所を決めて、守らせる
・フィルタリングを設定する。
・子どもが約束を守っているか定期的に確認し、守らない場合は利用を禁止する


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誰かに送った写真が流出・拡散してしまえば、回収することはまずできません

そのことで、一生子どもが苦しむ可能性もあります。
最悪の事態を考えれば、パソコンはもちろん、スマホやゲーム機などの扱いには本当に注意が必要だということがよくわかると思います。

子どもの携帯電話やスマホには、フィルタリング設定が絶対に必要です。
スマホの場合は、Wi-Fiやアプリによる接続にもフィルタリング設定が必要です。それによって「使えなくなるアプリやサイトがあって困る」と言われた場合は、親御さんが必要と判断した場合のみ個別にカスタマイズできるサービスを利用したら良いと思います。

「わが子を絶対に児童ポルノ被害にあわせない」という強い気持ちで、子どもとインターネット端末の関係に向きあっていきましょう。





2014年7月28日(月)

カテゴリー: 携帯電話・インターネット

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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