【ケータイ・インターネット防犯特集】 "健全サイト"なら子どもに使わせていい?

セコムの舟生です。

前回、子どもがモバイル端末を利用することの問題点は、親の知らないところで有害な情報や人物とつながる可能性があることだとお話しました。

ウチの子はちゃんとした使い方をしている
ネットで事件に巻き込まれるなんて特殊なこと

安易にそう考えるのは、危険なことかもしれません。そこで【ケータイ・インターネット防犯特集】の第2回は、子どもたちが気軽に利用しているサイトの特性について、詳しくお話したいと思います。子どもを取り巻くインターネットの世界でいま何が起きているのか、保護者の方がしっかりと見つめてください。

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▼ 「学校裏サイト」・「出会い系サイト」はどこへいった?
かつて話題になった「学校裏サイト」や「出会い系サイト」は、現在では表面上はほとんど姿を消しています。問題が表面化して、ある程度チェック機能が働くようになるにつれて徐々に姿を消していったと言われています。しかし、それらのサイトがなくなったわけではありません

昔の学校裏サイトや出会い系サイトは、貸し掲示板を利用した非公式サイトでした。しかし現在では、「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」を利用し、姿を変えて運営されているのです。

お子さんは、無料ゲームサイトを利用していませんか?その中にもSNSの一種であるものがあります。SNSのほとんどは無料で利用できるので、つい見逃してしまう保護者も多いようですが、「ただで遊べる場所」という認識だけではなく、そこでどんな遊びが行われていて、どんな危険性があるのかを知っていただきたいと思います。


▼ "健全サイト"がトラブルの温床に!?
SNSといえば、だれもが思い浮かべる有名なコミュニティサイトや無料ゲームサイトがあると思いますが、いわゆる"健全サイト"と呼ばれるそうした場所でも、学校裏サイトや出会い系サイトと同じような問題が起きています

サイト内に作る「サークル」や「コミュニティ」は、共通の話題を持つ人同士が会話を気軽に楽しむことができる便利な機能ですので、同じ学校や同じクラスの友だちがネット上でつながることも容易です。しかもサークルを承認制にすると、部外者は書き込みを見ることができず、親や教師はそこで何が行われているかを知ることができません。

たとえばだれかがAさんのことを「あの子、みんなの悪口を言っているらしいよ」と書き込んだとします。それが本当であれウソであれ、あっという間にサークル内に広がります。これに便乗する子がいれば、サークル全体での陰湿ないじめに発展することもあるでしょう。監視する大人がいない場所では、このようなことがいつでも起こりうるのです。


▼ 狙われる個人プロフィール
問題はうわさ話や誹謗中傷だけではありません。SNSは参加者同士の交流を前提にしているので、入会登録をすると、本人が望まなくてもプロフィールが公開されます。個人の日記も公開できるし、写真を自由に載せることも、SNS内で特定の第三者と直接メールのやり取りもできます。

こうした機能は大変便利ですが、純粋に友だちづくりや趣味のために利用する人ばかりではありません。悪いことを考えている人間が、甘い言葉でコンタクトを取ってくることもあります

以前、インタビューさせていただいたNPO青少年メディア研究協会の理事長である下田博次氏に伺った話ですが、プロフィールを「15歳女子」にして架空登録してみたところ、1週間で数十通のメールが届いたそうです。SNSのプロフィールが、出会い系サイトと同じように使われている可能性が高いと言えるでしょう。

また嫌がらせに、勝手に写真を掲載されたり、個人的なメールを転送されたり、アドレスなどの個人情報を流されたりするケースもあります。現代の"子どもの遊び場"がいかに危険な場所か、大人は再認識すべきでしょう

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もちろんSNSのすべてに問題があるわけではありませんし、悪意がある利用者ばかりというわけでもありません。しかし、これまでインターネットを通じて起きたトラブルは、システムや法律の目をかいくぐって、つねに新しい方法で行われてきました。これだけネット社会が発達してしまった以上、「学校裏サイト」や「出会い系サイト」は、姿と場所を変えて何度でも生まれ変わるのでは...というのが私自身もっとも懸念していることです。

保護者は現状をしっかり把握して、子どもに先んじて最新知識を身につけることが大切なのではないでしょうか。





2011年5月26日(木)

カテゴリー: 携帯電話・インターネット

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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