【統計から読む】最新犯罪情勢から学ぶ子どもの防犯対策

セコムの舟生です。

さわやかで気持ちのいい季節ですが、秋冷のためか、体調を崩すお子さんも増えているようです。空気の乾燥に伴い、感染症も流行しやすくなるので、どうぞお気をつけください。
来週は「インフルエンザ特集」をお送りする予定です!

さて、去る10月2日、警察庁から2012年上半期の犯罪情勢が発表されました。
半年ごとに公表されるこの統計は、子どもを取り巻く状況や世相をいち早く読み解くのに、最適な資料だと思います。

今回は、2012年上半期の犯罪情勢をもとに、子どもの犯罪被害傾向と対策を考えてみましょう。
 

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▼ 子どもをめぐる犯罪被害は減少傾向?
2012年の上半期、20歳未満の子ども・少年の被害件数は9万1,185件
未就学児童、小学生だけに被害状況を絞ってみてみると被害件数は8,839件あります。

前年の同じ時期、未就学児童と小学生の被害件数が9,983件でしたから、減少傾向にあると言えますが、依然として高い数値なので、油断は禁物です。

統計上、数字は減っていても、名古屋市や広島市で起きた連れ去り事件のように、凶悪かつ衝撃的な犯罪が次々と発生している事実も忘れないでください。

子ども・少年たちを取り巻く犯罪情勢や地域社会の関係性がだんだん複雑になってきているということを、すでに感じている方も多いことでしょう。私自身も、まさに「何が起きるかわからない世の中」といった実感を持っています。


▼ 小学生に多い被害は性犯罪
子ども・少年の被害件数を罪種別にみると、窃盗が7万7,810件で最多。子ども全体の被害件数が9万1,185件ですから、被害のうち85%以上が窃盗ということになります。

次いで暴行が2,457件(2.7%)、傷害が2,448件(2.7%)、強制わいせつが1,748件(1.9%)、恐喝が819件(0.9%)と続きます。

ここで未就学児童と小学生だけに焦点を当てると、窃盗に次いで多いのは強制わいせつで428件。犯罪者にとって未就学児童や小学生は、子どもの中でも性犯罪の対象として狙いやすいということがわかります。

また略取誘拐、強制わいせつ、強姦、公然わいせつに限って言えば、全刑法犯被害件数に対する子どもの被害件数の割合よりも高い比率を示していて、子どもがターゲットにされやすい犯罪だと言えます。

13歳以下の子どもが被害者になった強盗強姦、強姦、強制わいせつおよび、わいせつ目的略取誘拐(未遂を含む)の認知件数は、前年同期に比べ、17件増加しているという統計も発表されています。

いまどきの性犯罪は、「まだ小さいから」「男の子だから」という考え方は通用しません。男の子も、女の子も性犯罪対策が必要です。


子どもと行動範囲をまわり、危険な箇所を地図に書き込んでみましょう▼ 事件はこんな場所で起こる!
犯罪の被害に遭う割合が高い場所を見てみましょう。
未就学児童については共同住宅および、一戸建住宅が多く、小学生になると駐車(輪)場、共同住宅および、道路上が多くなっています。

駐車場や駐輪場は死角が多く、場所や時間帯によっては、まったく人気のない場合も少なくありません。子どもの行動範囲内を親子で一緒に歩き、危ない場所を確認して、近づかないように指導しましょう

小学生になれば、親から離れて行動する時間がだんだん増えていきます。そんなとき、「ここは危ないかもしれない」と知っているかどうかで、行動にも差が出てくるはずです。

また、自宅マンション内であっても油断は禁物。エレベーターや共同階段、駐輪場など、死角の多い集合住宅の敷地内は、注意が必要です。どのように行動したらよりリスクを減らすことができるのか、この機会に考えていただきたいと思います。


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子どもができる最大の自衛策は、「ひとりにならない」こと。2人以上になると、犯罪者は騒がれたり知らされたりするかもしれない...と手を出すのを躊躇するからです。また、顔を見られると「覚えられた!」と思い、諦めることも多いようです。

不審者から狙われていると感じたときは、相手の顔をしっかり見るというのもひとつの手です。

あとは、「大声をあげる」「とにかく逃げる」。とっさのときにできるよう、定期的にシミュレーションをしておくといいですよ。防犯ブザーの取り扱いも同様です。

子どもを誘う言葉や手段も、多様かつ巧妙になっています。
知らない人に対して絶対に気を許さないよう、あらためて徹底しましょう。





2012年10月22日(月)

カテゴリー: 子どもの防犯

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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