子供の防犯最前線【1】学校への携帯電話持ち込みについて

セコムの舟生です。

今回から10回シリーズで「子供の防犯最前線」をスタートします。第1回は、「携帯電話の学校持ち込み規制」についてです。

今月はじめに、大阪府の橋下徹知事が公立小中学校への携帯電話持ち込みを原則禁止する考えを示したことで、ニュースなどで大きな話題になっていますね。

また、政府の教育再生懇談会が12月16日までに「小・中学校への携帯持ち込みは原則禁止」という提言の素案をまとめたという報道もありました。小中学生のお子さんのいるご家庭では、かなり関心の高い話題になっていることと思います。

この素案は教育再生懇談会のワーキングチームがまとめたもので、小中学生が携帯電話を持つことがないよう関係者が協力すること、保護者が家庭内ルールを作ることなど、利用方針の明確化が必要だとしています。この素案は18日に全体会合で議論されたあと、2009年1月には麻生太郎首相に提出される「第3次報告書」に盛り込まれる見通しとなっています。

そこで今回は、「携帯電話の学校持込規制」について、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。


携帯電話の学校持ち込み規制の是非については、以前から議論されてきた問題です。防犯上の目的などで、お子さんに携帯電話を持たせるべきか迷っている読者の方も多いことでしょう。では、今回この議論が活発化した背景には、携帯電話のどのような問題があるのでしょうか?

●携帯依存症による学力低下やコミュニケーション能力の低下。
●メールやインターネットを介した悪質ないじめや、有害情報への接触。

が、大きなものとして挙げられます。

このブログで以前に行ったアンケートの結果によると、多くの方が「携帯電話を持たせることに不安がある」と回答しています。どのような点に不安を感じているかみてみると「メールやインターネットによる害が心配」「親の目が行き届かなくなる危険性を感じる」などの回答が目立っていました。

携帯電話を持たせることで、少しでも子供の防犯に役立つのではないかという意見もあり、持たせるべきか、持たせないべきか、読者の方も迷っているようです。特に共働きのご家庭では、親子を結ぶライフライン的な役割を担っている場合もあります。

最近の携帯電話は多機能化が進み、もはや"電話"の域を超えています。メール・インターネット・カメラ・ミュージック・ゲーム...などなど、これはもう"モバイルコンピュータ"と呼ぶにふさわしいものです。外の世界と簡単につながることができるこのコンピュータを使いこなすには、お子さんにある程度の判断力が求められます。

東京都教育庁が平成20年10月に公表した調査結果によると、子供の携帯電話保有率は、小学生38%、中学生66%、高校生96%となっており、そのうち小学生の10人に1人、中学生の4人に1人、高校生の10人に3人がメールやインターネットでのトラブルを経験したことがあると回答しています。

携帯電話の大きな特徴として、「保護者がその利用状況を把握しづらい」という点が挙げられます。警察庁の調べによると、平成20年上半期に、出会い系サイトを通じて犯罪被害に遭った子供のうち、なんと98%が携帯電話からアクセスをしていたことがわかっています。この数字は、保護者の目が行き届かない携帯電話が、犯罪への入り口につながっていることを如実に表していると言えるでしょう。

一方で、「フィルタリング」の技術も進歩し、子供に有害なサイトへはアクセスできないよう制限をかけられるようにもなってきています。しかし、携帯電話の利用方法や携帯サイトの内容について、お子さんのほうが保護者の方よりも詳しいといったご家庭も少なくありません。「お母さん、これは子供向けのサイトだから大丈夫」「学校のみんなが使っているから、自分だけ使えないわけにはいかないんだ」などとお子さんにせがまれ、仕方なしにフィルタリング機能を解除してしまったという話も耳にします。「学校裏サイト」や「プロフ」などのホームページは、一見普通のサイトとして運営されています。しかし、実はそうしたサイトがいじめや犯罪の温床になっていることを、保護者の方がまだまだ知らないことが多いようです。

これらからもわかる通り、携帯電話の利用で特に注意が必要なのは、インターネットとメール機能です。携帯電話を子供に持たせる場合には、子供にとって余計な機能は極力省き、通話やGPSなどの必要な機能だけに絞った機種を選ぶか、制限をかけることをぜひ考えていただきたいと思います。携帯電話各社もいろいろな対策を進めていますので、各種サービスをまずはお母さん、お父さんがきちんと理解して、賢く利用することをオススメします。それから、持たせる際のルールを、きちんと親子で話し合って決めておくことも、とても大切なポイントですね。

また、お子さんの安全を確認することが目的であれば、セキュリティ機能だけに特化した「ココセコム」という選択肢もあります。GPSでいつでも居場所がわかるだけでなく、万一の際にはお子さんでも簡単なボタンひとつでセコムへ通報でき、要請によりセコムの緊急対処員が駆けつけます。携帯電話が学校で持ち込み禁止となっている場合でも、メールやインターネット機能がないココセコム」であればOKという場合も多いようです。通っている学校へ一度問い合わせてみてください。

今回で年内は最後の更新です。本年もブログをご覧いただきありがとうございました。これからも子供の防犯・安全に関する最新情報をお伝えしていきますので、来年もどうぞよろしくお願いいたします!

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2008年12月25日(木)

カテゴリー: 子どもの防犯

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