携帯電話とインターネットに潜む危険

セコムの舟生です。

大人の注意ポイント先日、「暴走する学校裏サイト」「プロフから流出する個人情報」「子供を見守る市民ボランティア」と題して「ケータイ有害サイトの脅威」について、群馬大学 社会情報学部大学院 下田教授と群馬県子どもセーフネットの小川さんと小此木さんに、子供が携帯電話とインターネットを利用する際の問題点について伺った内容をレポートしました。

お子さんがまだ小さいご家庭では、携帯電話の問題はまだまだ先のような気がしますね。しかし、これだけ携帯電話が普及している時代ですから、いずれは子供に携帯電話を持たせる時期がくるでしょう。今から親が携帯電話に対して正しい情報を持ち、しっかりとした"我が家の方針"を用意しておくことが大事ですね。

すでに携帯電話を子供に持たせているみなさんも、これを機会に携帯電話の使い方について、もう一度お子さんと一緒に考えてみてはいかがでしょうか?

今回は、便利な携帯電話やインターネットに潜む危険について、対策にも踏み込んだお話をしたいと思います。

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□ 携帯メールについて携帯メールの便利さと問題点 親や友達とすぐにコンタクトすることができる携帯電話は、いつも会えない友達でもメールアドレスを交換することによってコミュニケーションがとれる、友達との待ち合わせなどもスムーズにできるなど、便利なこともたくさんあります。今や携帯電話は「友達をつくるために欠かせない、楽しくて面白い道具」となっているようです。

その反面、友達との楽しいメールのやりとりが、いつの間にかだれかの誹謗中傷になっていたり、イジメを行うために、こっそり連絡を取り合う手段に利用したり、"メル友"のように、あまりよく知らない人とも簡単に親しくなってしまうことによって、思わぬ事件やトラブルに巻き込まれるといったことも起こっています。また、チェーンメールや嫌がらせメールなどの悪質ないたずらによって、心に傷を負う子供もいます。

いじめの問題についていえば、携帯電話が普及していない時代にも、子供の間でいじめの問題はありました。しかし、携帯電話を使うことによって、親や学校に見えにくく、根深いものになっています。

携帯メールの問題点のまとめ
・いじめをするために、こっそりと連絡を取り合うことができる
・チェーンメールなど、不確かで不快な情報と接触する可能性が高まる
・家族の干渉を受けずに夜中でも連絡をとりあえる
・家族が知らない人や友達が増える

これらのトラブルは、携帯電話を使用していれば、だれでもが加害者・被害者になってしまう危険性があることを忘れてはいけません。

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□ インターネットについてインターネットの便利さ キーワードを入力するだけで検索が可能なインターネットは、調べものをする時には大変便利です。学校で出される宿題を解いたりや課題こなす際、インターネットが活用されているようです。「インターネットなしでは考えられない」と、いうお子さんも少なくありません。

また、最新の流行のページにアクセスしたり、ヒット曲をダウンロードしたり、無料のオンラインゲームで遊んでみたりと、子供にとって携帯電話は、暇つぶしもできる面白い玩具にもなっています。

インターネット利用の問題点
インターネットは、困った人が助けを求め、それを知った人々が協力して問題を解決したり、そうやって助けられた人が今度は困った人を助けてあげる立場になれたりする、素晴らしいメディアです。「国境や人種、性の違いを超えて、助け合い協力することができるネットワークとしてつくられ、人を信じる夢が託された善意のメディアとして発展してきたことを知ってほしい」と、下田教授はおっしゃっていました。

しかし、1990年代の中頃、日本でもインターネットが本格的に普及し始めた頃から、インターネットが商用利用されるようになって以降、インターネット・メディアを使い犯罪者達が知り合い、ネット上で悪事を企み、実行してしまうことができる、悪のネットワークが広がっていったそうです。

非行仲間や暴走族などの危ない仲間を結び合わせてみたり、自殺サイト、ポルノサイト、出会い系サイトといった子供に見せたくない有害サイトが閲覧できたり、違法な買い物で薬や麻薬などを入手したりすることも可能になりました。これらが売春や恐喝や詐欺など、事件に発展していくケースも少なくありません。

ネットの世界は匿名性が高く、掲示板などを使って他人を誹謗中傷したり不確かな情報やイタズラを書き込んだりといった、悪質ないたずらが蔓延しやすいメディアでもあり、子供たちが加害者の立場になる事件も発生しています。

学校裏サイトプロフ、オンラインゲーム、メル友募集など、子供たちにとって面白い遊びのサイト利用は、どんな人物が見ているかわからないバーチャルな世界ですから充分な注意が必要です。これらを利用して、子供に近づけたくないような大人たちや情報が、子供たちと直接結びついてしまう危険性のあることを我々親は、知らなければなりません。

インターネットの世界では、こういった危険がだれの手にもすぐ届くところにあることを、しっかりと理解しなければ、子供を守ることは難しいのではないでしょうか?

インターネットの問題点のまとめ
・子供にとって面白いサイトの利用が犯罪の入り口につながる可能性がある
・子供にとっての有害情報を分け隔てなく閲覧できる
・掲示板に他人の誹謗中傷や不確かな情報、イタズラを書き込める
・薬物など、違法なものとの接点になり得る
・日常生活上では知り合うことのない大人との接触する可能性がある

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□ 対策今の時点で本当に子供に携帯電話が必要なのか、改めて考える 携帯電話の便利さは、親である私たちがよく知っています。しかし、改めて自分の子供に使いこなせるものなのか、紹介したような有害サイトなどの脅威を理解できる年齢になっているかなど、単に便利だからという理由で、安易に持たせることには危険が伴います。まずは親がケータイ有害サイトの脅威を理解することが重要です。 また、インターネットやEメール機能のない携帯電話の利用や、居場所を知ることを目的とするならば「ココセコム」を利用するのも、ひとつの選択肢でしょう。

アクセス制限(フィルタリング機能)サービスの契約をする
携帯電話事会社やプロバイダーでも、子供に有害なサイトへアクセスさせないためのフィルタリング機能を用意しています。ただし、子供向けの携帯電話でも、申し込みをしないとこのサービスを受けられない場合がありますので、契約時にきちんと確認をしておきましょう。そのほかにも、メール制限、発信制限など、子供の安全を守るための機能を活用しましょう。

親子で話し合う
携帯電話をすでに持たせているご家庭では、まず子供の携帯電話の使い方やインターネットの利用の状況を確認しましょう。料金のお知らせや、利用明細をチェックすれば、どのくらい子供が携帯電話を使っているのかおおよその見当がつきます。また、どんなサイトで遊んでいるのか、どんな利用をしているのかを親子でしっかりと話をしましょう。携帯電話やインターネットの利用については、親が責任をもって安全な利用法を子供に教えるべきです。

利用のルールを決める
利用の具体的な約束事を決め、守るように言い聞かせます。できれば携帯電話を持たせる最初のタイミングできちんとルールを決めておくことが重要です。具体的な約束については、各家庭でしっかり決めましょう。群馬県子どもセーフネットの小川さんと小此木さんも、それぞれのご家庭でルールを決めて、子供の携帯電話利用をしっかりと見守っているそうです。ぜひ参考にしていただきたいと思います。

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携帯電話やインターネットの利用では、子供とよく話し合い、子供が責任を持った使い方ができるようになるまで、しっかりと見守ってあげてください。小川さんもおっしゃっていましたが、はじめて自転車に乗る際に、うまく使えるようになるまで親が練習に付き添うように、携帯電話やパソコン、インターネットという高度な機械についても、同じように親が使い方をきちんと教えてあげることが大切なんですね。




2007年8月21日(火)

カテゴリー: 子どもの防犯

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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