介護サービスをどう選ぶ?目指す介護を実現するコツ

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介護サービスをどう選ぶ?目指す介護を実現するコツ

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

いつ介護が必要になるかわかりません。どのような介護生活を送るか、ゆずれないポイントはどこかなど、事前に家族で話し合っておくことが大切です。日脚がずいぶん短くなりましたね。
秋の夜長をどんなふうに過ごされていますでしょうか。

さて、今回のテーマは「介護サービスの選び方」です。

「突然介護が必要になったので、考える暇もなく事業者と契約した」
「よく、わからないので、ケアマネジャーに任せよう」

介護サービスを利用しはじめる状況はそれぞれだと思います。
在宅介護なら、ケアマネジャーがケアプラン(何を目標に、どのサービスをどれくらい利用するのかの計画書)を作成してくれますが、ケアプランの主体は利用者だということを忘れないでください。

どの介護サービスを利用するかを最終的に決めるのは、ケアマネジャーではなく、利用者ご自身です。
介護保険制度の理念である「自分たちの能力に応じた自立した日常生活」を目指して、介護サービスを選んでくださいね。

介護サービスを選ぶコツは、目の前のことだけではなく、将来のこともイメージすること。
もしかすると、今とは違う"介護のカタチ"が見えてくるかもしれません。

これから介護がはじまるかもしれない方も、介護サービスをどうやって選べば良いかを知っておくと、きっと役に立ちます。

● 「何に困るか」「続けたいことは何か」を明確にしておく
介護が必要な状態になったとき、頼りになるのはケアマネジャーです。
良いケアマネジャーとの出会い方は前回、ご紹介しました。

信頼できるケアマネジャーに出会うことができたとしても、「あとはお任せ」では良くありません。
ケアマネジャーがケアプランを組み立て、適した介護サービスを提案するには、ご本人やご家族がどのような生活を送りたいと思っているのかを的確に把握する必要があります。

とはいえ、利用者側が初めての介護で戸惑うことが多いのも事実。
はっきりした要望をケアマネジャーに説明できる人のほうが、少ないと思います。

私がケアマネジャーをしていたときは、利用者の方にこれからのことをイメージしていただくため、2つのことをお聞きしていました。

「介護が必要になって何にいちばん困りますか?」
「これからもずっと続けていきたい習慣は何ですか?」

この質問で、ご本人やご家族のこだわりや大切にしていることが見えてきます。

「自分でトイレに行けなくなるのは困る」とおっしゃる方もいましたし、「食事はベッドではなく、きちんと食卓に座って食べたい」とおっしゃる方もいました。
「朝はソファーに座ってこのテレビ番組が観たい」とか「これからも晩酌はやめたくない」とか、生活の中の楽しみも大切な要望です。

目指したい"介護のカタチ"を実現するうえで、このような質問が役に立ったと私は思います。
ご本人とご家族で

「介護が必要になって何にいちばん困るか?」
「これからもずっと続けていきたい習慣は何か?」

を考えて、ケアマネジャーにお伝えすることをおすすめします。


● 元気なときに「もしも介護が必要になったら」を話し合ってみる
認知症が進んだり、介護が必要な状態になってからでは、ご本人が意向を伝えられないこともあります。
元気なうちに介護生活をイメージして、いろいろなことを話し合ってみてください。

いざ介護が必要になったとき、ご本人が何を大事に生活してきたか、どんなふうにしたら喜ぶか、どんなことを嫌がっていたかを知っていると、いろいろな場面で助けになります。

望まない介護、納得のできない介護は、後悔のもと。
ご本人の思いにそった介護は、ご家族にとっても大きなよりどころになるはずです。


● 「介護サービス事業者」は実際に会って確かめる
介護生活がスタートするとき、ケアマネジャーが紹介してくれた介護サービス事業者が次々やってきて、あっという間に契約が進んでいくということは少なくありません。
でも、ケアマネジャーに言われるままに契約を決める必要はまったくないのです。

介護サービスは、契約を結ぶ前に、ご自身やご家族が直接確かめることをおすすめします。
ヘルパーを頼むなら、事前に事業所の責任者と会って話したり、デイサービスならば実際に行って雰囲気やサービス内容を確かめたりすると良いでしょう。

自分の目で確かめて、「ここなら良さそう」と思えたら、契約すれば良いのです。
提案された事業者に実際に会ってみると、違和感を覚えることがあるかもしれません。
ケアマネジャーや事業所の責任者には、その"違和感"を話すようにしましょう。
事業者の対応を調整したり、別の手段を一緒に考えてもらい、より自分たちにあった介護のカタチを見つけてください。

もちろん、介護がスタートしてからでも遅くはありません。
もし今の介護サービスに納得できなければ、一度立ち止まってみましょう。

利用者の思いをきちんと理解してくれるケアマネジャーなら、思い描く介護、思い描く生活を実現する助けになってくれるはずです。

介護サービスは、思い描いた生活に近づくためのサポート。
ご本人やご家族がこの先どうやって暮らしていきたいか、ぜひ話し合ってみてくださいね。

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