トータックスZETAの遠隔統合管理機能は、ネットワークで結んだ複数のシステムのデータベースを次々に同期し、全体として無矛盾な状態に安定させる事で実現している。データベースの同期には、高価なレプリケーション機能は使わず、独自に開発したSYNCというプログラムで行っている。ネットワーク接続された建物は親物件と子物件に区分けされ、処理は親物件から始まり子物件が順番に同期されてゆく。基本的な同期処理は親物件と子物件のペアの間で進む。このとき、親物件、子物件それぞれにインストールされたSYNCの間で、下記の処理が行われる(図1)。
1) 親物件のSYNCは子物件との間に安全な通信路を確保し、子物件のSYNCを起動する
2) 子物件のSYNCは、親物件と子物件のデータベースの差分を計算する
3) 子物件のSYNCは、2で作られた差分を使って子物件のデータベースを更新する
4) 親物件のSYNCは、子物件と親物件のデータベースの差分を計算する
5) 親物件のSYNCは、4で作られた差分を使って親物件のデータベースを更新する
二度目の差分更新処理(上の4、5)により、子物件側のデータの変化を親物件に伝える事が可能になる。これにより、どの物件でデータの編集が行われたとしても、それを全ての物件に伝えることができる。このように、トータックスZETAでは、どれか一つの物件で全ての物件の情報を一元管理することもできるし、個々の物件で必要に応じて必要な管理だけをする分散管理も可能である。また、一般的なデータベース・レプリケーション機能を使わず、トータックスZETAのデータベーススキーマに特化したプログラムを開発したことにより、大規模の物件同士であっても非常に高速で効率の良い同期が可能となった。
遠隔統合管理により実現される主要な機能は、カード管理、ユーザー管理であるが、同じ機能を帳票管理にも適用することができる。これにより、物件を超えての帳票情報の同期が可能となり、特定の物件において、ネットワーク接続された全ての物件の帳票を参照、印刷することができる。

図 1 同期処理の仕組み
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