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2014年2月

オランダの農場でH5N1低病原性鳥インフルエンザ(2014年2月28日、OIE)

オランダの農場でH5N1型の低病原性鳥インフルエンザウィルスが検出され、40,237羽の家きんが殺処分されました。
主席獣医務官のChristianne Bruschke博士は、低病原性ウィルスは、レリスタットにある国立中央獣医学研究所でポリメラーゼ連鎖反応によって確認されたと報告しています。集団感染が起きた農場と検査機関はどちらも中部沿岸地区のフレボランド州にあります。
この農場の家きんは全て殺処分されました。また感染拡大防止のためにもうけられた半径1Km以内の地域には他には農場はありません。当局では国内の家きんの移動を禁止する措置を発令しています。

エジプトで初のMERS患者(2014年2月28日、CIDRAP)

エジプトの女性が中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)に感染して死亡しました。エジプトの報道機関が伝えたものです。認定されればエジプトで初めてのMERS患者となります。
この女性は大巡礼(ウムラー)のために訪れていたサウジアラビアから帰国後まもなく死亡しました。サウジアラビアは最も多くのMERS-CoV患者が報告されている国です。「Al-Ahram」のアラビア語のニュースを、国外に向けてエジプトのニュースを発信している「Ahram Online」が掲載したものです。
記事にはこの女性の年齢や、どのようにして感染が確認されたか、サウジアラビアのどこに旅行していたか、闘病期間はどのくらいに及んだのか、接触者のモニタリングが行なわれたのかなど、詳しいことは書かれていません。
この患者が認定された場合にはエジプトはMERS-CoV患者が確認された12番目の国となります。サウジアラビアのほかにはMERS-CoV患者は、ヨルダン、クウェート、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦、チュニジア、フランス、ドイツ、イタリア、イギリスからも報告されています。ヨーロッパとチュニジアの患者は、中東地域に旅行した人々であるかもしくはその接触者です。
「Ahram Online」の記事は、Gamila Ibrahimという名前のこのエジプト人女性は、エジプト南部のアスワンの出身で、病院の集中治療室で死亡したと伝えています。

◆WHO 2人のMERS-CoV患者を確認
一方WHOは2月28日、サウジアラビア当局が以前報告した2人のMERS-CoV患者を認定しました。
1人目は2月3日に発症した22歳の男性です。6日後に入院しましたが2月12日に死亡しました。以前のサウジアラビア当局の発表ではこの男性はガンを患っていたと伝えられていました。WHOはこの患者には動物や他の患者との接触歴はなかったと言っています。
もう1人はリヤドに住む67歳の男性です。1月23日に発症し、1月25日に入院しました。WHOはこの男性には基礎疾患があり、動物や他の患者との接触歴はなかったと報告しています。
WHOによるMERS-CoV患者の集計数は184人になり、死亡者数は80人になりました。サウジアラビア当局が2月20日に報告した58歳のアルアフサの男性と81歳のリヤドの女性については、WHOはまだ発表していません。
「Ahram Online」の記事はエジプト人女性がサウジアラビアで感染した可能性を示唆しています。
この報告は、MERS-CoVがエジプトのラクダの体内に存在していることを明らかにした研究のすぐ後に届きました。ラクダはヒトへの感染源ではないかと疑われていますが、まだ明確に証明されてはいません。

中国 新たに3人のH7N9患者と家きんからのウィルス検出を報告(2014年2月28日、CIDRAP)

中国当局は2月28日、新たに3人のH7N9患者を報告しました。この中には浙江省の同じ市で確認された2人の少女も含まれています。2人とも重症となって入院しています。
H7N9感染は、昨年10月に始まった第2波の活動が落ち着いてきていますが、いくつかの省からは少ない数ではありますが安定した数の感染者が報告され続けています。
浙江省の保健当局の発表によると同省の2人の患者は2人とも東陽市の出身です。子どものH7N9感染は軽症であることが多く、重症例となっている今回の2人のケースは異例と言えます。 保健当局の発表を報じた「FluTrackers」は同じ市で2月25日にH7N9感染が確認されたもう1人の2歳の少女に注目しており、集団感染の可能性を示すものではないかと疑っています。浙江省保健当局の以前の声明ではこの少女は入院はしているものの軽症だと伝えています。
3人目の患者は湖南省の32歳の男性です。
新たに3人の患者が確認されたことによりこれまでの合計患者数は379人となりました。非公式の死亡者数は114人です。第2波の患者数は243人、昨年春の第1波の患者数は136人です。
またWHOは27日、中国当局から2月25日に報告のあった新たなH7N9患者の死亡を発表しました。この患者は広東省仏山市の71歳の男性で、2月16日に発病し、重体となって入院していました。この患者が家きんや環境との接触があったかどうかについては触れていません。

◆湖南省の2箇所の市場でH7N9ウィルスを検出
一方中国農業省は28日、生きた家きんの市場で行なわれたH7N9検査の最新の結果を報告しました。湖南省の異なる2箇所で採取した鶏のサンプルから陽性反応が検出されました。 農業省はこの検査結果をOIE(国際獣疫事務局)に報告しました。どちらの市場でも鶏には全く症状が出ていませんでした。
湖南省婁底市の市場では採取した45個のサンプルのうち1個が陽性を示しました。感染の可能性のある22羽は全て殺処分されました。
もう1箇所の検査が行われたのは湖南省の省都長沙市の市場です。獣医により40個のサンプルが採取されました(鶏から13個、カモから12個、環境から15個)。このうち鶏から採取したサンプル1個が陽性を示したため、感染の可能性のある160羽のトリが殺処分されました。

カンボジア 少女2人がH5N1鳥インフルエンザ検査で陽性(2014年2月28日、CIDRAP)

カンボジアの同じ州に住む10歳と11歳の少女がH5N1鳥インフルエンザの検査で陽性反応を示しました。2月27日、保健省(MOH)とWHOが共同記者会見で明らかにしたものです。
Tboung Khmum行政区(コンポンチャム州の一部)の2人の少女は入院治療が回復したと伝えています。2人の患者が確認されたことにより、カンボジアで今年確認されたH5N1患者数は5人になりました。
10歳の少女はCheung Prey 地区の村の出身です。この少女は1月26日に発熱し、その後咳と鼻水、の症状が出て翌日には腹痛も発症しました。プノンペンの海軍医学研究所ユニット2 (NAMRU-2) は1月29日にサンプルを採取し、2月20日にカンボジアパスツール研究所によってH5N1の陽性が確認されました。H5N1が確認されたことに伴いこの少女はコンポンチャム州立病院に移され、オセルタミビル(タミフル)を投与されました。この少女の母親は1月25日に病気で死んだカモを買い、少女に調理の手伝いをさせていました。
11歳の少女はPonhea Krek しくの出身です。2月の9日に最初に発熱と咳がありました。翌日やはり鼻水と咽頭痛、嘔吐がありました。NAMURU-2のスタッフは2月10日にサンプルを採取し、2月20日にH5N1の陽性が確認されました。この少女も同様にオセルタミビル(タミフル)が処方され、回復しました。
2月7日から10日にかけて少女らの家族が飼育していた30羽の鶏全てが家の近くで死んでいました。親戚の話では少女はトリとは直接していなかったといいますが、トリは少女と「近接したところで」死んだと言っています。
カンボジアでは2005年以降52人のH5N1患者が確認されていますがこのうち40人が14歳以下の子どもたちであり、34人が死亡したと報道発表は伝えています。

H7N9 新たに3人の患者を確認(2014年2月27日、CIDRAP)

新たなH7N9患者の発生は徐々に減少してきている中で中国当局は2月27日、3人の患者が新たに確認されたことを報告しました。
湖南省からは72歳の男性と41歳の男性の2人の患者が報告されました。2人とも入院しています。
もう1人は江蘇省の42歳の男性です。この男性は地元の市場で鶏を購入したことが明らかになっています。容態は重症で、現在入院しています。
27日発表された患者を加えたこれまでの合計患者数は376人となりました。死亡者数は114人のままです。また第2波の患者数は240人となり、現在も進行中ですが、昨年春の第1波の患者数は136人でした。
一方WHOは27日、中国から2月23日と24日に受け取った5人の患者の報告の詳細を発表しました。全員広東省の患者で、3人が男性、2人が女性です。患者の年齢は31歳から76歳です。
5人のうち4人は発症前生きた家きんに接触していました。発症日は2月16日から19日までの間です。4人は重体となって入院している一方で、1人は容態が落ち着いています。

新たに2人のH7N9患者が発生、専門家はH9N2への警戒も促す(2014年2月26日、CIDRAP)

中国当局は今日(2月26日)新たに2人のH7N9患者の確認を報告しました。1人は2週間ぶりとなる浙江省からの患者です。一方保健機関はリスクアセスメントを最新版に改定しました。また中国の専門家はH7N9やその他の新型インフルエンザウィルスが出現する新たな道筋について示唆しました。
2月12日以来となった浙江省の新たな患者は2歳の女児です。現在入院していますが軽症です。浙江省は中国国内で最も多くのH7N9患者が確認されており、第1波、第2波を通じ重要な役割を演じています。
もう1人の患者は広東省の65歳の女性です。現在重体となって入院しています。
新たに2人の患者が確認されたことによりH7N9の合計患者数は373人になりました。このうち死亡した非公式の患者数は114人です。また10月以降第2波で確認された患者数は237人、昨年春の第1波の患者数は136人でした。

◆リスクアセスメントを更新
一方ヨーロッパ疾病予防管理センター(ECDC)とカナダ公衆衛生局(PHAC)はそれぞれのリスクアセスメントでH7N9の脅威への対応策を更新しました。
ECDCのアセスメントは2月24日付けで、中国におけるA型鳥インフルエンザのヒトへの感染というより広い範囲のリスクアセスメントにしました。PHACは今日(2月26日)H7N9のリスクアセスメントを更新しています。
ECDCのアセスメントは2月18日現在のH7N9の件数を纏めました。これ以降患者数は減少し続けています。しかし第2波で記録した活発な患者発生のペースは、より多くの野鳥もしくは家きんがウィルスを保有している可能性や、曝露した人が増加している可能性、ウィルスの感染力が増強している可能性、季節変化である可能性、これらの要素が重複して起きた可能性などが考えられると言っています。
他方PHACの最新のリスクアセスメントは中国のH7N9の昨日までの発生状況をカバーしています。PHACは吉林省と北京を除き、患者が報告された全ての地域で家きんと環境のサンプルからウィルスが確認されたことに注目しています。また第2波では、患者の年齢が年長者に偏る傾向が減少してきたように見える反面、感染者に男性が多い傾向は続いていることに注目しています。1月に7人の小児の患者が報告され、このうちの3人は軽症ですが、これまで変わった臨床症状は報告されていないと言っています。
これまでのところこのウィルスは、濃厚接触をしたときには限定的にヒト−ヒト感染を起こすことはあっても、容易にヒトの間で広がってはいないことを強調しています。H7N9ウィルスは注意深くウォッチングを続ける必要があります。なぜならインフルエンザ様疾患のサーベイランスではあまり重症ではない患者も見うけられるからです。PHACはインフルエンザシーズンが進むに連れてより多くの患者が報告されるだろうと予測しています。

◆専門家はH9N2のコントロールに注目
中国の研究チームは今日、H9N2鳥インフルエンザは、野鳥が起源のインフルエンザウィルスの「保育器(インキュベーター)」となっているようだとして、H9N2に感染した家きんを殺処分することは、ヒトへの感染を防ぐための効果的な戦略となるかもしれないと発表しました。チームはこの研究結果を「Lancet」誌のオンライン版に発表しました。
彼らはH7N9とH10N8(最近江西省で3人の感染者(2人死亡)を出したもう1種類の新型鳥インフルエンザ)は類似した遺伝子の系統に属し、共に家きんのH9N2ウィルスからもらった遺伝子を持っていると書いています。家きんのH9N2ウィルスと野鳥のウィルスとの間で起きる遺伝子再集合は、宿主に適合するための引き金となりえたと彼らは述べました。
「家きん、とりわけ生きた家きん市場の家きんは、トリ由来の新型インフルエンザウィルスの出現に重要な役割を果たしていると思われる。」と書いています。
家きんの多くの鳥インフルエンザウィルスはヒトに感染することができるために、次にヒトに大流行を起こすウィルスを予測することは不可能だと著者は言いました。そのためにH9N2のコントロールに集中することが次の新型インフルエンザを防ぐ鍵になるかもしれないと述べています。
彼らは、中国とその他の生きた家きんの市場を有する国々では、市場を閉鎖するか定期的に施設を消毒するよう呼びかけました。

サウジアラビア リヤドの女性がMERSに感染(2014年2月26日、CIDRAP)

サウジアラビア保健省(MOH)は今日(2月26日)リヤドの56歳の女性が中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)に感染したと発表しました。
この女性には慢性疾患があり、現在集中治療室で治療を受けているとMOHは言っています。MOHの発表には女性の容態や感染源についてなどその他の情報はありません。
サウジアラビアのMERS患者はこれで148人になりました。このうち61人が死亡しています。世界で最も多くの患者が確認されています。
WHOはまだ最新の患者の発表を行なっていません。また以前サウジアラビアから報告のあった3人の患者(アルアフサの58歳の男性、死亡したリヤドの81歳の女性、死亡した東部州の22歳の男性)についてもいまだに発表していません。
WHOのMERS患者数集計は2月7日以降更新されておらず、患者数182人死亡者数79人のままになっています。感染症のメッセージボード「FluTrackers」は患者数を187人と集計しています。

中国 新たにH7N9患者1人を報告(2014年2月25日、CIDRAP)

中国広東省の保健当局は今日(2月25日)新たに1人のH7N9患者が確認されたと報告しました。患者は広東省の71歳の男性で、重体となって入院しています。
新たな患者が確認されたことによりH7N9インフルエンザの合計患者数は371人となりました。死亡者数は114人です。
10月以降現在までの第2波の患者数は235人となり、昨年春の第1波の136人を大きく上回っています。

香港の調査 あまり不安は感じていない(2014年2月25日、CIDRAP)

香港市民はH7N9に対してあまり不安を感じておらず、生きた家きんとの接触も少ないが生きた家きんの市場が恒久的に閉鎖されることには複雑な思いを感じている。香港の研究チームが行なった意識調査でこのような結果が出ました。香港大学のメンバーを中心とした研究チームはこの調査結果を「Emerging Infectious Diseases」に今日発表しました。
研究チームは第1波の期間中の昨年4月と、第2波の期間中の12月初旬、香港で初めてH7N9患者が確認された直後の2度に亘って調査を行ないました。インタビューアーはランダムに固定電話に電話をかけ、広東語を話す成人を調査対象にしました。研究チームは4月の調査では1,556人、12月の調査では1,000人にインタビューを行い、それぞれ68.9%と68%の回答率を得ました。
2度の調査で不安のレベルは同程度のままでした。回答者は自身がH7N9に感染する可能性は低いと見ているほか重症度はSARS(重症急性呼吸器症候群)よりは低いもののH5N1鳥インフルエンザや季節性インフルエンザよりは高いと見ていることが分かりました。
12月の調査では回答者の26.7%が前年に生きた家きんの市場を訪れていることが分かりました。また17.5%がインフルエンザの報告が出たために過去7日間市場に行くことを避けていたほか、35.9%が市場の恒久的な閉鎖措置を支持もしくは強く支持すると答えました。
研究チームは、若年成人層と教育水準の低い層では閉鎖を支持する割合が低かったことを注記しています。

中国 少女のH5感染を確認(204年2月25日、CIDRAP)

香港保健予防センター(CHP)は今日(2月25日)、中国本土から5歳の少女がH5鳥インフルエンザに感染していることが確認されたとの報告を受け取ったと発表しました。
この少女は湖南省の出身ですが、既に回復して退院したと伝えています。中国国家衛生計画生育委員会の声明を引用して発表しているものです。
声明はウィルスの亜型(例えばH5N1型)を特定するための精密検査が行われているかどうかについては言及していません。
中国では2013年には2人のH5N1感染者を報告しています。またWHOのデータによれば2003年以降45人の患者が確認されており、30人が死亡しています。

ベトナム 新たに4件の家きんのH5N1集団感染を報告(2014年2月25日、CIDRAP)

OIE(国際獣疫事務局)が発表した2つのレポートによると、ベトナム当局は新たに4つの省で発生したH5N1鳥インフルエンザの集団発生を報告しました。約5,000羽の家きんに影響が出ています。ベトナムではH5N1の集団感染によって広範囲の地域に被害が出ています。
最初のレポートは、フート省、ビンディン省、トラビン省の各省の集団感染を報告しています。それぞれ北部、中部、南部に位置しています。フート省とビンディン省の集団感染はそれぞれ1,113羽の群と790羽の群を完全に絶滅させました。トラビン省ではウィルスは1,050羽の群のうち500羽の家きんを殺し、残りの550羽は感染拡大防止のために殺処分されました。
OIEのもう1つのレポートはベトナム南部のバクリュウ省で発生した2000羽の家きんの群の集団感染を報告しています。同省はトラビン省から1つ省をはさんで南にあります。ウィルスは1,000羽を殺し、残りのトリも発症していることからまもなく殺処分される予定です。
集団感染は2月22日から2月24日にかけて発生しました。4件の集団感染で死んだ家きんは、殺処分によるものも含めて合計4,953羽に上ります。

MERS-CoVは22年前からラクダに感染していた(2014年2月25日、CIDRAP)

サウジアラビアのラクダを対象としたこれまでで最も完全なMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)の研究結果が発表されました。これによるとウィルスは国中のラクダから見つかり、少なくとも1992年以降おそらく動物の間で循環していたであろうということが判明しました。この研究結果は今日の「mBio」に発表されました。サウジアラビアとアメリカの合同チームによる報告は、この研究結果は、ヒトへのMERSの感染源はラクダであるというこれまでの有力な説を裏付ける有力な証拠となりうるものである、しかしこれを証明するものではないと言いました。
また、今回の研究結果は、このウィルスは2012年に初めての患者が確認されるまで長年の間ヒトの間で静かに循環を続けてきてのだろうかとの疑問を生じさせるものだと言っています。 研究チームは昨年サウジアラビア中のラクダから血液、鼻腔サンプル、直腸サンプルを集め、これらのラクダの74%がMERS-CoVの抗体を保有していることを突き止めました。さらに若いラクダの35%と大人のラクダの15%からはウィルスそのものも見つけました。また保存していたラクダの血清を検査した結果、このウィルスの抗体を持つサンプルは1992年のものにまで遡ることが明らかになりました。
この論文の著者の1人であるW.イアン・リプキン博士は、アメリカ微生物学会(mBioの出版者)のプレスリリースで「大人のラクダは抗体を持っているものが多い一方、若いラクダは生きたウィルスそのものを持っている傾向が見られる。」「これはラクダの間では一般的には幼少期に感染が起きていることを示しており、ウィルスがラクダからヒトに感染するのだとすれば、感染源として最も可能性が高いのは若いラクダであると思われる。」と述べました。
ヒトコブラクダがMERS-CoVのヒトへの感染源かもしれないとの疑惑は何ヶ月もの間高まってきていました。複数の血清学的な研究が、いくつかの国のラクダがMERS-CoVのものと見られる抗体を保有していることを指摘しています。それらの国々にはオマーン、エジプト、カナリー諸島、ヨルダン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦が含まれています。
12月中旬、科学者はカタールの農場の3頭のラクダがMERS-CoVに感染していたことを突き止めました。しかもこのウィルスはこの農場を所有する男性とここで働く男性の2人から見つかったMERS-CoVと極めて似かよっていました。しかしラクダが2人にウィルスを感染させたのかそれともその逆なのか、または2人がそれ以外の感染源から感染したのかは解明できませんでした。
コウモリも近親のコロナウィルスを保有していることからMERS-CoVのリザーバー(保菌者)ではないかと疑われています。2013年にリプキン博士のチームは、MERS-CoVに感染した最初のサウジアラビア人患者の家の近くで採取したコウモリの糞から、MERS-CoVと思われるウィルスの断片を発見したと報告しました。しかしこの発見は決定的なものとはみなされませんでした。新たなレポートではこのサウジアラビア人患者は4等のラクダを保有していたことを強調しています。

中国 新たに5人のH7N9患者を報告 研究チームはウィルスの変異を発表(2014年2月24日、CIDRAP)

新たな患者の発生が緩やかに減少を続ける中で、中国当局は過去3日間に5人のH7N9患者の発生と1人の死亡があったことを報告しました。また香港の研究チームは今日(2月24日)、同市で初めて確認されたH7N9患者から見つかった遺伝子の分析結果を報告しました。重症化を引き起こす可能性のある変異も見つかっています。
新たな患者は全員が広東省から報告されました。広東省では第2波で多くの患者が出ており、今も着実に新たな感染者の報告が続いている数少ない地域のひとつです。

◆広東省からの報告
昨日(2月23日)広東省は31歳の男性がH7N9に感染したことを確認しました。この男性は入院していますが容態は落ち着いています。今日更に省当局は4人の感染者と1人の死亡者(以前感染報告のあった患者)を報告しました。76歳と33歳の男性患者と、55歳と75歳の女性患者で、4人とも入院していますが重体です。
広東省保健当局は、2月20日に感染が確認された肇慶市(ちょうけいし)の患者が昨日呼吸器不全で死亡したと発表しました。FluTrackers(感染症ニュースのメッセージボード)は、この患者は入院していた46歳の女性と思われると伝えています。
新たに5件の情報が加わったことにより合計患者数は370人となりました(FluTrackers集計)。また死亡者数は114人となりました。現在までの第2波のH7N9患者数は234人です。一方昨年春の第1波の患者数は136人でした。
◆WHO 新たに9人のH7N9患者を認定
一方WHOは中国から2月20日と21日に報告のあった9人のH7N9患者を認定しました。患者の年齢は29歳から81歳で、7人が男性です。彼らは4つの省の出身で、広東省が5人、湖南省が2人、安徽省と吉林省がそれぞれ1人ずつです。このうちの6人には発症前に生きた家きんとの接触がありました。発症日は2月7日から2月15日の間に分布しています。
広東省の64歳の男性患者は死亡しました。残った8人のうち、6人は重体となって入院しました。1人は重症、1人は状態が安定していると伝えています。

◆香港の患者から採取したサンプルに変異株
12月2日に香港初のH7N9患者として報告された36歳の女性から採取したウィルスのサンプルの分析結果が今日報告されました。以前の報告によると、この女性は広東省の深セン市を旅行で訪問した後に発病しました。深セン市で鶏を捌いて食べていたことが伝えられています。この研究報告は最新のJournal of Infection.誌のオンライン版に発表されました。
これまで第2波の流行での遺伝子配列情報が不足していたことから、このレポートは注目に値します。
しかしWHOは1月22日のリスクアセスメントで、第2波の期間中に患者や動物、環境から集められたH7N9のサンプルを分析した結果、第1波のウィルスとヘマグルチニン(HA)やノイラミニダーゼ(NA)の遺伝子は似かよっており、H7N9ワクチンの開発のために推奨した株と類似していると述べています。
研究チームは女性の気管からの吸引物のH7N9サンプルを分析し、遺伝子配列を解析しました。そして初期のH7N9ウィルスと比較するために生物情報科学分析を実施しました。その結果彼らはHA、NA、MP遺伝子が他のヒトのH7N9株と一群をなしていることを発見しました。PB1、PB2、NS遺伝子に関しては8月に分離された広東省の株に最も近いことが分かりましたが、他のヒトやトリのH7N9株とは別のものでした。
チームはL336M変異を起こした独特のPAを見つけました。そして増加したポリメラーゼ活性の関与によってこのPAがウィルスの増殖力を強化し、疾患の重症度を増強する可能性があることを突き止めました。またチームはこのウィルスが広東省のH7N9株に由来する新しい再集合株であると言いました。
患者の女性は重体のまま入院を続けました。そして体外式膜型人工肺(ECMO)の装着を必用としました。

◆家きん対策とワクチンのニュース
一方今日、浙江省杭州市は今日、H7N9が生きた家きんからヒトに感染する危険をなくすための新たな対策を発表しました。浙江省では第1波、第2波を通じ多数の患者が報告されており、最もひどい打撃を被っている地域ですが、これまでの合計患者数は136人に上っています。しかし同省では2月12日以降1人もH7N9患者の報告を行なっていません。
昨年の春に行なった市場の閉鎖は、新たな患者の発生を減らす効果があったと広く信じられています。
今日のShanghai Daily紙(英字新聞)の記事は、杭州市の当局が主な家きん市場を2月15日に閉鎖したと伝えました。何ヶ所かの市場については恒久的な閉鎖だとのことです。杭州市の5つの地区の生きた家きんの市場は恒久的に閉鎖されました。また2箇所の遠くの地区の市場は3ヶ月間の閉鎖となりました。都市部での家きんの禁止のほかに公共輸送機関での生きた家きんの運搬の禁止と市街地での家きんの飼育の禁止措置も実施されました。
市当局はスーパーマーケットや卸売業者と共に冷凍の鶏肉販売するためのシステム構築を目指しています。しかし報道によると、市民は生きた鶏の方が新鮮でヘルシーだと信じているのでそちらを好むと伝えています。当局は冷凍鶏肉の安全性への懸念に対処するために、厳格な検査と隔離をパスしたことを示すタグの開発を行なっています。
杭州市当局はまた、住民が生きた家きんと接触することのないように都市部から離れた地域での大規模な食肉解体場の建設も計画していると伝えています。
他方、台湾のワクチンメーカーは先週、3月にもヒト用のH7N9ワクチンの第2層試験を開始すると述べ、試験が完了する6月には大量生産を開始する予定であると発表しました。China News Agency (CNA) が2月21日に伝えたものです。
台湾唯一のワクチンメーカーであるAdimmune社は、生産が開始されれば1ヶ月に300万回接種分のワクチンを製造することが可能になるだろうと述べました。同社は仮に台湾政府が購入しない場合でもこのワクチンの開発を続けると言っています。

ベトナム H5N1で20,000羽の家きんが死ぬ(2014年2月24日、CIDRAP)

ベトナム北部と南部の7つの省と村でH5N1鳥インフルエンザが発生し、併せて約20,000羽の家きんが死にました。OIE(国際獣疫事務局)が2月22日に報告したものです。
群のサイズは657羽から12,941羽で、集団感染の発生日はそれぞれ2月16日から20日までの間です。ウィルスは各地で250羽から5,705羽を殺し、残ったトリは感染拡大防止のために殺処分されました。
全部で10,356羽がH5N1感染のために死に、9,606羽が殺処分されました。合計19,962羽の家きんが死んだことになります。
今年ベトナムでは18の省でH5N1の集団感染が発生しており、数万羽の家きんが影響を受けています。
関連したニュースとしてインド当局は東部の沿岸地区のオリッサで2羽のイエガラスがH5N1で死んだと報告しました。OIEの別の報告が伝えたものです。
イエガラスはオリッサ州ケンダジャール地区のビライパーダで見つかりました。当局はカラスが見つかった地域を消毒しています。
OIEによれば、インドで最近H5N1が確認されたのは2013年11月とのことです。

吉林省で初のH7N9患者(2014年2月21日、CIDRAP)

中国は今日(2月21日)新たに4人のH7N9患者の発生を報告しました。この中には死亡者1人と共に、初めてとなる吉林省からの患者1人も含まれています。吉林省は主たる感染地域の中でもかなり北に位置しています。
最新の3人の患者は第2波のホットスポットとなっている広東省から報告されました。省当局の発表によると46歳の女性患者と69歳の男性は2人とも入院しています。64歳の男性患者は死亡しました。
今日の新華社通信の報道によると吉林省の患者は、長春市の50歳養鶏業者です。報道によるとこの患者は入院していますが容態は安定しているとのことです。
吉林省は中国北部に位置し、北朝鮮とロシアに国境を接しています。H7N9の感染者が見つかったのは北京の北東約600マイル(約960Km)の市域で、これまでH7N9患者が確認された地域の中では最北端に位置します。そのため吉林省で患者が見つかったという今日のニュースは感染地域の拡大を意味します。
新たな4人の患者が確認されたことでこれまでの合計患者数は365人になります(Flu Trackers集計)。また非公式の死亡患者数は113人になりました。
第2波の感染者数は昨春の第1波を上回った後、過去数日間次第に減少してきています。現在までに第2波で報告されたH7N9患者の数は229人となっています。第1波の患者数は136人でした。

親子の感染例の詳細を報告(2014年2月21日、CIDRAP)

中国の研究チームは今日、昨年4月に山東省で起きた家族内集団感染の事例を報告しました。最新のBMC Infectious Diseases誌のオンライン版に発表したものです。
発症した2人の家族は36歳の父親と4歳の息子です。父親の男性が4月21日に急性の呼吸器疾患で入院し、続いて1週間後子どもが入院しました。2人から採取したサンプルはH7N9に陽性を示しました。その後遺伝子の解析を行った結果ウィルスはほとんど同一であることが判りました。
感染源の調査を実施したところ、男の子は父親が病気の間、ほとんど無防備の状態で父親と接触していました。また2人は家きんとの接触歴はありませんでしたが近くには家きんと関係する施設がありました。
この家族は山東省南部の370万人都市で江蘇省との省境近くに位置する棗荘市(そうしょうし)に住んでいました。アパートから10mの位地にはいくつかの生きた家きんの鳥小屋がありました。また約500mほど離れたところと1Kmほど離れたところにはウェットマーケット(生きた家きんをその場で捌いて販売する市場)がありました。
父親は発症する2日前にいくつかの大きな養鶏場がある村を訪れていましたが、養鶏場の中には入りませんでした。家族の中にはウェットマーケットで家きんを買ったり、病気の鳥や死んだ鳥と接触した者は誰もいませんでした。
患者と接触のあった11人の追跡調査では他にH7N9の感染者は見つかりませんでした。保健当局は96個のサンプルを環境から採取しました。その結果1つのサンプルからだけウィルスが見つかりました。家族が住む場所から10Kmほど離れたウェットマーケットで使われていたまな板から採取したサンプルから検出されたものです。
研究チームは、父親の感染はおそらく汚染された環境との接触によるもので、息子の方は無防備な状態で長時間父親と接触していたために感染したと思われると結論づけています。ただし環境などその他の感染原因についても除外できないと付け加えています。
今回のケースはWHOのリスクアセスメントに合致しています。WHOのリスクアセスメントは、このウィルスが容易にヒト−ヒト感染を起こすことはないが、患者と無防備な状態で濃厚な接触をした場合にはヒト−ヒト感染も起こり得ると述べています。

ネパール H5N1で1500羽の鶏を処分(2014年2月21日、CIDRAP)

ネパールの新聞 Republica紙によると、ネパールの養鶏場で約300羽の鶏が不可解な死に方をした後、H5N1鳥インフルエンザであることが確認され、近くの養鶏場と併せて1,552羽の鶏と30箱の鶏卵が緊急対応チームによって処分されました。
この養鶏場は南東部のスンハリ郡イタハリ市にあります。ビラートナガルの地方獣医局長を勤めるBodh Raj Parajuli氏は、2つの養鶏場から半径500m以内の鶏やその他の家きんは全て殺処分されることになると述べたと記事にはあります。養鶏業者らは飼育している家きんに症状が出ていないかどうか報告するよう求められています。
ネパールでは昨年の暮れに大規模なH5N1感染が報告されています。

中国 新たに2人のH7N9患者を報告 死亡者数は112人に(2014年2月20日、CIDRAP)

中国当局は今日(2月20日)新たに2人のH7N9患者の発生を報告しました。また新しい情報として現在までの死亡者数は112人と伝えています。この数値は以前示されていた値よりもかなり高くなっています。
新たな患者は広東省の81歳の男性と安徽省の60歳の男性です。2人とも入院しており重体であると省当局が伝えています。
「FluTrackers」(感染症ニュースのメッセージボード)によれば、死亡したのは広東省の患者で、1月末頃に確認されました。おそらく重体となって入院していた58歳の女性だろうと伝えています。
新たに2人の患者が確認されたことによりこれまでの合計患者数は361人になりました(FluTrackers集計)。第2波では225人の患者が感染しています。この数は横ばいになっているように見えます。第1波では136人の感染が確認されました。

サウジアラビア 2人のMERS患者を報告 1人は死亡(2014年2月20日、CIDRAP)

サウジアラビア保健省(MOH)は今日(2月20日)新たに2人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染症の患者を報告しました。1人は死亡しています。
1人目の患者はアルアーサに住む58歳の男性です。この男性はさまざまな慢性疾患を持っていました。現在治療を受けているとありますが、MOHはそれ以外の情報は公表しておらず、現在の容態や、動物もしくは他の患者との接触歴などは明らかではありません。
2人目の患者はリヤドに住む81歳の女性です。この女性も慢性の基礎疾患を患っていました。この女性は死亡しましたが、MOHは死亡日やその他の情報は一切伝えていません。
新たに2人の患者が確認されたことにより世界のMERS-CoV患者の合計は186人に、死亡者は81人になりました。

カリフォルニア州 今シーズン405人の重症インフルエンザ患者を報告(2014年2月20日、CIDRAP)

カリフォルニア州ではインフルエンザによる死者が100人近くに達しており、300人以上が集中治療室(ICU)に入院しました。基礎疾患を持つ中年層が特にひどい打撃を被っているようです。今日のMorbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)にレポートが掲載されたものです。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)とカリフォルニア保健局の研究チームは2013年9月29日から1月18日までのインフルエンザ患者の中から94人の死亡患者と311人のICUの患者のデータを分析しました。彼らはこれを405例の重症インフルエンザ患者として分類しました。
研究チームはこのうちの266人(66%;死亡者72人)が41歳から64歳までの年齢層に集中していることに注目しました。対照的に小児の患者は39人(10%;死亡者3人)だけです。これらの41歳〜64歳のグループは40歳以下のグループに比べ、死亡リスクは6倍、ICUに入るリスクはほとんど4倍近くになっています。
死亡した患者で十分な情報を得られた80人の患者のうち、74人(93%)は重症インフルエンザへのリスクが増大することが知られている基礎疾患を持っている患者でした。また、十分な情報のあった死亡患者のうち、季節性インフルエンザワクチンの接種を受けていたのは28人中6人(21%)だけにとどまっていました。
さらに死亡した入院患者のうち約54%は入院時に抗ウィルス剤の投与を受けていなかったことも明らかにしています。

中国 H7N9患者1人を報告  FAO ヒトから家きんへの感染の恐れはない(2014年2月19日、CIDRAP)

中国当局は今日(2月19日)新たに1人のH7N9患者の発生を報告しました。また国連食糧農業機関(FAO)は、中国国外で感染者が確認されたことで家きんへの脅威が増すようなことはないと述べました。
先週中国のH7N9患者は減少が見られました。しかしアウトブレイクによる家きんへの影響は続いています。国境を越えて中国国外に感染が広がりはしないかと関心が注がれています。
保健当局の発表によると、新たに感染が確認されたのは広東省の79歳の男性です。入院していますが容態は安定しています。
新たな患者が確認されたことにより昨年10月に始まった第2波の患者数は223人となりました。昨年春の第1波では136人の患者が確認されています。(FluTrackers集計)
一方FAOは今日、中国国外で初のH7N9患者が見つかったことに触発されて声明を発表しました。この患者は中国人女性で、マレーシアに旅行する前国内で発症しました。現在マレーシアで入院治療を続けています。FAOは、H7N9に感染したヒトがトリや動物にウィルスを感染させるという証拠はないと言いました。FAOのジュアン・ラブロース獣医局長官は声明の中で「今回のケースは驚くようなことではなく、懸念を増加させるものでもない。しかし世界に対して引き続き警戒を怠らないよう思い出させるものである。」と述べました。「A(H7N9)インフルエンザに罹患したヒトは家きんに脅威を及ぼすことはない。」と述べ、これまでにH7N9がヒトからトリを含むヒト以外の種に伝染したことを示す証拠はないと付け加えました。ウィルスが入りこむ危険性が最も高いのは、感染が発生している地域と発生していない地域との間で無秩序に家きんの取引が行なわれることだとラブロース長官は言っています。またヒトが感染するのは、主として生きた家きんの市場で感染したトリと接触するか、家でトリを捌いたときだと強調しました。
ラブロース長官は、マレーシアで見つかった患者のような輸入されたケースは、これまで患者のいなかった中国のいくつかの地域でも見られているとして、貴州省、台湾、香港などの例をあげました。そしてこのようなケースは今後も出るだろうと言っています。ただし現在までのところ中国国外では家きんの間にウィルスは見つかっていないと付け加えました。
FAOでは各国に対し、サーベイランスのプログラムにこの新しいウィルスも加え、感染地域との直接、間接の家きん取引が行なわれる可能性がある地域の重要な入国ポイントで実行されるよう要望しました。また併せて各国に対し、生きた家きんの市場に導入、補強されているバイオセキュリティ対策のような、ヒトが動物由来の病原体に曝露することを防ぐための対策を講じるよう助言しました。
また香港の獣疫局は今日、OIE(国際獣疫事務局)へのレポートで地元の養鶏場を対象とした強化サーベイランスでH7ウィルスは確認されなかったと述べました。1月下旬、当局は広東省仏山市の近くの登録養鶏場から輸入した生きた鶏の積荷からウィルスを検出しました。この結果この地域では一時的な農産物市場の閉鎖と鶏の殺処分が実施されています。これに伴い香港当局も香港にはH7ウィルスがいないことを証明するために地元の鶏の検査を行うと言っていました。
昨日香港当局は、市場は再開されたが生きた家きんの輸入停止措置は継続中だと発表しました。

カンボジア 今年3人目のH5N1患者を確認(2014年2月19日、CIDRAP)

カンボジア保健省(MOH)とWHOの共同発表によれば、カンボジアで新たに4歳の男児がH5N1に感染したことが確認されました。同国で今年3人目の患者となります。
患者は北東部のクラチエ省の男児で、発病する6日前に死んだ鶏で遊び、運んでいました。発熱、鼻水、嘔吐、咽頭痛、咳などの軽い症状がありますが、入院してオセルタミビル(タミフル)の投与を受けました。声明によれば現在の状態は良好とのことです。
この地域では1月に約350羽の鶏とカモ、ガチョウが発病し、死に始めました。トリからはH5N1は確認されなかったと声明は言っています。
カンボジアで2005年以降確認されたH5N1患者数は50人で、そのうち34人が死亡しています。また38人は14歳以下の子どもでした。国全体での公衆衛生教育のラジオキャンペーンが1月下旬に開始されました。特に最近患者が発生した地方では特別な努力が続けられています。
マム・ブンヘン保健大臣は、カンボジアではH5N1は特に子どもたちにおいて健康への重大な脅威となっていると述べています。「両親、保護者は子どもたちを病気の鳥や死んだ鳥にに近づけないようにしてください。また子どもたちには、食事の前や鳥に触れた後には、必ず石鹸と水で手を洗わせてください。」と言いました。

中国 新たにH7N9患者1人を報告。 初めて野鳥からウィルス検出(2014年2月18日、CIDRAP)

新たなH7N9インフルエンザ患者の発生が減少してきているのではないかとの徴候が見られる中で、中国は今日新たに1人の患者の報告を行ないました。また初めて野鳥からウィルスが確認されたことを報告すると共に、家きんの管理方法を更新しました。
この病気は主として家きんからヒトに広がると考えられています。中国では生きた家きんを買うことが好まれており、多くの地域ではダイエット食品としても重宝されていますが、市民が生きた家きんとの接触を恐れるようになったために、農家の収入に影響が出ていると報じられています。
報道では養鶏業界がいくつかの省に対して患者の詳細を発表しないよう要請したと伝えられていますが、現時点では患者数の減少が家きんの管理方法を強化した効果によるものか、報道方針の変更によるものか、それとも他の要因によるものかは不明です。
昨年春の第1波では、専門家は一時的に家きん市場を閉鎖したことがH7N9の活動低下につながったと信じています。特に上海市では、先月末の旧正月に先立って同様の措置をとることを発表しましたが、第2波ではほとんど患者が発生していません。
中国は国際保健規則に基づき、WHOへの新たなH7N9患者の発生報告を続けています。しかし第2波のホットスポットとなった2つの省での患者の発生は僅かな数に減少しました。広東省は先週8人の患者を報告しました。浙江省は2月12日以降1人の患者も報告していません。

◆新たなH7N9患者
FluTrackers(感染症ニュースのメッセージボード)によれば、湖南省の29歳の女性患者が入院していると伝えています。
この女性は湖南省の14人目の患者となります。湖南省の患者の大多数は10月に始まった第2波の患者です。
FluTrackersの集計によれば、新たな患者が確認されたことにより合計患者数は358人になりました。また第2波での患者数は222人となりました。一方昨年春の第1波の患者数は136人でした。
死亡者の数ははっきりしません。非公式の合計では73人となっています。H7N9を発病した多くの患者は重症の肺炎を起こし、多くの場合長期の入院を必用とするため、病気とその転帰との関係が不確かになってしまいます。
WHOの西太平洋地域事務所(WPRO)のウェブサイトに昨日掲載された週報は中国からの情報を基に、先週3人、先々週は5人の死亡が報告されたと伝えています。

◆WHOが9人の患者を認定
一方WHOは2月14日から16日までに中国から報告のあった9人の新たなH7N9患者の詳細情報を公表しました。 このうちの6人は4歳から84歳までの男性です。2人の患者は重体となって入院しています。また3人は重症と伝えていますがその他の3人の容態については不明です。
調査の結果3人は発症前生きた家きんとの接触があったことが判明しています。発症日は1月27日から2月12日の間に分布しています。

◆家きんと野鳥からH7N9
WPROは家きんにおけるH7N9の最新の見解を発表しました。先週4つの省の生きた家きんの市場から採取したサンプルに陽性のものが見つかったという内容で、詳細は2月11日のOIE(国際獣疫事務局)への報告に掲載されています。しかしWPROは、1月の第3週にベトナムと国境を接する広西省の28箇所の地点で行った検査で、1,684の血清の中の3個の血清が陽性だったほか、386個のウィルス学的なサンプルのうちの4個のサンプルが陽性を示したことについても発表しています。
レポートは最新の予防方法にも言及しており、安徽省の合肥市や湖南省の米楼市、永州市、広東省の中山市などの危険地域にある生きた動物の市場の一時的な閉鎖を含んだものとなっています。 レポートによると北西部広東省の懐集県の獣疫当局は、患者が発生した場所近くの市場の露店から採取した環境サンプルからは100%陽性の結果が出たと報告しています。
これに関連して中国の研究チームは今日、昨年の春に上海の国立森林公園で採集した3羽の健康な雀からH7N9ウィルスが分離されたと発表しました。野鳥からウィルスが確認されたのは初めてです。研究チームはこの研究結果を「Emerging Infectious Diseases」の電子版に発表しました。研究チームはH7N9のノイラミニダーゼの起源はおそらく野鳥にあり、それはH5N1ウィルスでも見られるように、サブタイプ(亜型)の出現や感染の拡大に役割を果たしている可能性があると言っています。専門家は家きんがウィルスの拡大に関与していることを強く疑っています。しかし他の動物の関与もありうると繰り返し言ってきました。雀から分離されたH7N9ウィルスは遺伝子検査でヒトから分離押されたものとよく似ていることが判明しました。このことはさまざまな種についてウィルスのモニタリングをする必要があることを強調しているとチームは書いています。彼らは渡り鳥が他の地域にこのウィルスを運ぶ可能性についても調査すべきだと付け加えています。

中国 新たに8人のH7N9患者の発生を報告(2014年2月17日、CIDRAP)

中国の4つの省から、過去3日間に新たに8人のH7N9患者の発生が確認されたとの報告がありました。旧正月に伴って爆発的に増えた患者数が落ち着いてきたように見えます。
4つの省で確認された患者の情報は、香港の保健予防センター(CHP)の声明とFluTrackers(感染症のニュースメッセージボードに掲載された省当局からの発表によるものです。

◆省当局の発表
広東省からは3人の新たな患者が報告されました。広東省はH7N9の第2波でのホットスポットの1つです。患者は4歳の少女と79歳の男性、44歳の男性の3人です。
湖南省と安徽省はそれぞれ2人の患者を報告しました。湖南省の2人の患者は2月15日に最初に報告のあった46歳の男性と、今日初めて報告された64歳の男性です。安徽省の患者は2月15日に報告のあった15歳の少女と、翌日H7N9の陽性が報告された63歳の男性です。
8人目の患者は江蘇省の84歳の男性です。この男性の感染は昨日報告されました。
CHPは昨日と今日の声明で7人の新たな患者を報告し、現在病院で治療を受けていると伝えました。
中国から報告のあった8人の患者は第2波の合計患者数を221人に引き上げました。第1波の患者数は136人でした。両方を合わせた合計患者数は357人になります。(FluTrackers集計)

中国 新たに3人のH7N9患者の発生を報告(2014年2月17日、香港保健予防センター)

香港の保健予防センター(CHP)は今日(2月17日)、中国本土から新たに3人のH7N9鳥インフルエンザの患者の報告があったことを発表しました。
患者は広東省深セン市の44歳の男性と、江蘇省の84歳の男性、安徽省の63歳の男性です。現在3人とも病院で治療を受けています。
昨日(2月16日)の時点で本土では合計347人のH7N9患者が確認されています。地域別では浙江省135人、広東省69人、上海市41人、江蘇省41人、福建省20人、湖南省12人、安徽省8人、広西省3人、山東省2人、貴州省1人(浙江省からの移入例)、河北省1人となっています。

中国 H10N8でカンボジア 鳥インフルエンザで2人の兄妹が死亡(2014年2月14日、新華社)

カンボジア北東部のクラチエ省で2月7日、7歳の少年と3歳の妹がH5N1鳥インフルエンザで死亡しました。保健当局が12日に確認したもので、これにより今年になって死亡した患者の数は3人になりました。(訳注:WHOの発表によれば、H5N1による死者は今年ベトナムから2人が報告されており、今回の患者が確認されれば4人になります。)
保健省の伝染病対策局の長官であるSok Touch医師は新華社通信に対して「2人はコンポンチャム省紹介病院で死亡しまた。亡くなったのは少女の方が先だった。」と伝えました。2人の兄妹は2月1に感染し、両親に連れられて病院を受診しました。
「2人が暮らしていた村では鶏が死んでいるのが確認されており、発病前彼らは鶏に触れ、食べていた。」「少年は検査でH5N1の陽性が確認されたが、少女の方は検査する前に死亡した。」と言っています。ただし2人の症状は同じだったと伝えています。
H5N1は通常病気の家きんの間で広がるインフルエンザです。しかしときには家きんからヒトに感染することがあるとWHOでは言っています。

新たな死者(2014年2月13日、CIDRAP)

中国江西省の保健当局は13日、3人目となるH10N8鳥インフルエンザのヒトへの感染を報告しました。患者は死亡したと伝えられています。省当局の声明を翻訳して「FluTrackers」(感染症ニュースのメッセージボード)が伝えたものです。
患者は省都南昌市の75歳の男性で、2月4日に発症し、重症肺炎を起こして入院しましたが、2月8日に死亡しました。
H10N8のヒトへの感染が初めて確認されたのは12月の中旬でした。初めての患者となった73歳の女性は感染によって死亡しました。2人目の患者は1月下旬に報告のあった55歳の女性です。この女性は一命をとり止めました。
このウィルスは鳥に対しては低病原性ですが、H7N9ウィルスと同様、ヒトには重症の病気を引き起こすようです。最近ランセット誌に掲載された研究論文は保健当局に対して、H10N8がパンデミックを引き起こす可能性を過小評価する事のない様、警告をしています。

カンボジアとベトナムでH5N1が発生(2014年2月13日、CIDRAP)

OIE(国際獣疫事務局)が13日発表したレポートによると、カンボジア当局はコンポンチャム省の村でH5N1鳥インフルエンザが発生したと報告しました。
ウィルスは、村で飼育していたカモの群の中に病気のカモや死ぬカモが出たことから調査を要請された獣疫当局によって発見されました。
集団感染は2月7日に始まりました。飼育していた5,250羽のカモのうち4,466羽が死に、残りの784羽が感染拡大防止のために殺処分されました。
カンボジアでの集団発生は2013年8月に始まりました。カンボジアでは今年、3人のH5N1患者の発生を報告しています。3人とも子どもです。このうちの2人は12日報告された兄妹ですが2人とも死亡しました。1人については検査がされていませんでした。この兄妹はコンポンチャム省に住んでいました。
一方別のOIE(国際獣疫事務局)のレポートによると、ベトナム農業省は13日、6つの異なる省で発生した6件のH5N1の集団感染を報告しました。発生が報告された地域は北部のナムディン省から、南部のタイニン省、カンホア省、クァンガイ省、コントゥム省、カマウ省にまで及んでいます。
発生したのは2月7日から2月11日までの間で、それぞれの村で飼育していた18,981羽のうちの9,181羽が死に、残りの9,800羽は感染拡大防止のために殺処分されました。

マレーシアが中国国外で初のH7N9患者を報告(2014年2月12日、CIDRAP)

保健当局は12日、マレーシアでH7N9鳥インフルエンザ患者1人が確認されたと発表しました。中国国外で初めてのケースです。またこのほかに8人の新たな患者が確認されています。1人は香港で、残りの7人は本土で確認されたものです。
香港の患者とマレーシアの患者は2人とも中国の広東省への旅行と関係がありました。広東省は第2波の流行の「ホットスポット」となっている地域のひとつです。
12日報告された新たな患者により10月に始まった第2波のH7N9患者の合計数は211人となり、昨年春の第1波の136人を大きく上回っています。第1波と第2波の合計は347人となりました(FluTrackersによる集計)。また非公式な死亡者数は72人のままです。

◆CDC:マレーシアのケースは監視活動の重要性を強調
マレーシアの報道機関ベルナマ通信は12日の報道で、マレーシアの患者は67歳の女性で広東省からの団体旅行の参加者の1人であると伝えました。グループはサバを訪れていました。この女性はコタキナバルの私立病院の集中治療室で治療を受けています。保健大臣のダトゥクセリ S.サラバミム博士は、今回の患者は国内で報告された初めてのH7N9患者であり、保健当局では患者との接触を制限していると述べました。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は12日、マレーシアのH7N9患者についての声明を発表し、CDCでは中国から国外にH7N9の患者が輸出されることは以前から予測しており、感染した旅行者によるシナリオも想定されたものだったと述べました。マレーシアへの旅行者が発症したことでH7N9ウィルスへのリスクアセスメントに変更はないと言っています。
CDCは、公衆衛生上の脅威を推し量る最も重要な要素は伝染性であるとして、現時点では継続して続いているH7N9のヒト−ヒト感染の証拠はないと言いました。しかし今回のケースは、H7N9などパンデミックを起こし得るウィルスの国際的なサーベイランス(監視活動)がいかに重要かを物語っていると強調しました。
CDCはまた、湖南省のケースは家きんへの曝露による感染が続いていることを示しているようだと述べています。またウィルスは隣国へも広がる可能性があり、家きんに曝露した場合にはそこでも感染者が出る可能性があると言っています。
CDCは最も心配なことはこのウィルスが容易にヒトの間に広がる能力を獲得する可能性があるということだと述べています。保健衛生の国際的な協力機関も密接にモニタリングを続けています。

◆旅行に関連した香港の患者
一方香港の保健予防センター(CHP)は、65歳の住民がH7N9に感染していることが確認されたと発表しました。この患者は広東省の開平市を訪れていたときに発症しました。香港で5人目のH7N9の患者となります。全員が中国本土への旅行と関連があります。開平市に滞在していたのは1月24日から2月9日までの期間です。1月29日には家族が村で屠殺された鶏を買っていました。香港に戻った2月9日に男性は医師を受診し、2月11日に入院しましたが現在隔離病室に入っており、重体となっています。
CHPは、この男性の香港の家族7人にはいずれも症状が出ていませんが、このうち濃厚接触のあった5人については入院して観察と検査が行われる予定であると伝えています。この男性の旅行と曝露歴にの調査は進行中であり、CHPは中国本土の関係機関と協力して開平市滞在中の接触者の特定に努めています。

◆中国本土の7人の患者
中国本土で報告のあったH7N9の7人の患者は、広東省から3人、浙江省3人と湖南省1人です。
広東省の患者は8歳の少年で入院していますが容態は落ち着いています。農業に従事している46歳の男性は重体となっています。また65歳の農業従事者の男性も重体です。浙江省で新たに確認された患者は全員が農業に従事している成人男性です。84歳の男性は重体となっています。58歳の男性と46歳の男性は2人とも重症です。 湖南省の患者は19歳の男性で入院していると伝えられています。

◆新たに5ヶ所の市場のサンプルが陽性
OIE(国際獣疫事務局)の報告によると、中国農業省は2月11日、新たに5ヶ所の家きんとその環境からH7N9ウィルスが検出されたと報告しました。
1件目は広西チワン族自治区の家畜市場で発見されました。この地域はベトナムと国境を接しており最近2人の患者が報告されています。抜け穴だらけの国境と頻繁に行なわれている家きんの取引がこのウィルスが中国を越えて広げてしまうのではないかとの懸念を引き起こしています。OIEのレポートによると、広西省貴港市の市場から採取した261個のサンプルを検査した結果、4個のサンプルから陽性反応が確認されました。全て鶏から採取したものです。
一方、浙江省諸曁(ショキ)市の生きた家きんの市場を対象とした積極的なサーベイランスで、検査した19の環境サンプルのうち1個が陽性を示しました。また広東省梅州市の生きた家きん市場の鶏から採取した42個のサンプルのうちの1個についても陽性が確認されました。広東省の珠海市の卸売り市場では、当局が採取した360個のサンプルのうち、2個の鶏のサンプルが陽性でした。
5番目の検出は湖南省岳陽市の生きた家きんの市場からのものです。当局は137個の検体のうち、2個の鶏のサンプルと、1個のカモのサンプルからH7N9を検出しました。

中国 新たにH7N9患者1人と死亡者1人を報告(2014年2月11日、CIDRAP)

中国から報告される新たなH7N9患者の割合が低下してきました。報道機関と保健当局からの情報によれば2月11日新たに報告のあった患者は浙江省の1名だけで、福建省で以前報告された患者が死亡したことと併せて伝えられました。
浙江省の患者は70歳の男性で重体となって入院しています。感染症のメッセージボード「FluTrackers」に浙江省衛生計画育成委員会の発表が翻訳されて掲載されたものです。
浙江省は中国南東の沿岸部の省ですが、広東省と共に、昨年の秋に始まったH7N9の第2波で最もひどい被害を受けている2つの省のうちの1つです。
南に浙江省との境を接している福建省の衛生計画育成委員会が患者の死亡を報告したと国営新華社通信が11日伝えました。記事には患者を特定できるような情報は載っていません。
「FluTrackers」の編集長シャロン・サンダース氏は、省当局からの報告は以前報告のあった泉州市南安の30歳の男性と一致すると書いています。
新華社通信は他の2人の福建省の患者が病院から退院したと伝えています。
新たな患者の確認により第2波の非公式な合計患者数は202人となりました。昨年春に始まり夏まで続いた第1波は136人でした。また2つの波での合計死亡者数は1人増えて72人となりました。
先月(1月)中国では少なくとも毎日3人から4人の患者が報告されていました。1月24日には1日に11人を数えるまでに至っていました。

H5N1感染が拡大 ベトナムの養鶏場 (2014年2月11日、CIDRAP)

新華社通信は11日、ベトナムの2つの省で家きんにH5N1の集団感染が発生したと報道しました。このうちの1つの省では先月下旬にも発生しており、他の地域への感染拡大やヒトへの感染に警戒の声が上がっています。 タンホア省ティンギア区の養鶏場では2月8日にH5N1に陽性を示した186羽の鶏が死にました。近隣の養鶏場は当局から感染拡大防止のために全ての鶏を殺処分して安全に廃棄するよう要請されました。
もう1つの集団感染は中部高原地帯のコントゥム省で発生しました。600羽の鶏が発症し2月8日に470羽が死にました。記事には、H5N1感染であるとの「公式決定が下された」ことによって残りの13羽も殺処分されたとあります。新華社通信は、1月28日のコントゥム省の集団感染で1000羽の鶏が発病するかもしくは死んだことをベトナム国営通信社のVNAが報道していると伝えました。
このニュースに関連して新華社通信は、伝えられるところによるとコントゥム省の集団感染でトリと接触した獣医が、H5N1鳥インフルエンザの疑いで入院し、隔離されていると伝えています。ベトナムは 世界で最も多くのH5N1感染者を出している国の1つです。

H7N9 患者数13人、死亡者数2人が増加(2014年2月10日、CIDRAP)

中国当局は過去3日間に13人のH7N9患者の増加と、2人の死亡者の増加を報告しました。患者の発生は東部の広い帯域に及んでおり、その中には第2波初となる安徽省の2人の患者も含まれています。新たに報告のあった患者の大多数は大人ですが2人だけは子どもで、広東省の5歳の少女と11歳の少年です。
13人中8人が第2波で最も多くの患者が出ている浙江省と広東省の患者です(浙江省5人、広東省3人)。他には新たに安徽省から2人、湖南省2人、江蘇省1人です。
着実に増え続ける患者によって第2波の合計患者数は201人となりました。この数は昨年春にH7N9が発生して以来第1波に罹患した患者の136人に比べかなり多い数になっています。
数日前、養鶏業者の全国団体が保健当局に対して、否定的な報道は家きんの売上に影響が出るので控えてほしいと要請したとの報道がありましたが、中国政府と各省からの患者発生の報告は休むことがないようです。

◆新規患者の詳細
浙江省の患者は61歳、62歳、67歳、68歳の4人の男性と47歳の女性です。広東省の3人の患者は死亡した81歳の女性と2人の子どもです。
安徽省の2人の患者は66歳の男性と、2月7日に死亡した56歳の男性です。湖南省の2人の患者は38歳の男性と23歳の女性です。江蘇省から報告のあった新たな患者は53歳の男性です。

◆家きん市場規制の動き
新たな患者が確認されたことによりこれまでの合計患者数は337人となりました(FluTrackersによる集計)。死亡者数は2人増えて71人となりました。

◆家きん市場閉鎖の動き
一方WHO西太平洋地域事務所(WPRO)は、広東省の省都深セン市が1月31日から2月13日までの2週間市場を休止すると発表したと伝えました。声明によると、卸売市場と小売店を含む全ての市場は一時的に閉鎖され、家きんは市場から締め出されたとのことです。
また上海市での生きた家きんの取引停止が1月31日に実施されたほか、浙江省は患者の発生が報告された地域の家きん市場を2月15日までの間一時的に閉鎖したと付け加えています。
7月1日現在浙江省は生きた市内の主要な地区で家きんの取引を恒久的に閉鎖することを計画しているとWRPOは言っています。
第1波の際には、生きた家きんの市場の閉鎖は上海などで患者の発生ペースを抑える効果をあげました。

韓国 11件のH5N8集団感染で150,000羽の家きんが死ぬ(2014年2月10日、OIE)

OIE(国際獣疫事務局)は10日、韓国で先月から今月にかけて発生した11件のH5N8鳥インフルエンザの集団感染で150,000羽以上の家きんが死んだと報告しました。
1月に発生した7件と今月の4件の集団感染は西部と南部の6つの地域で、それぞれ5,000羽から27,000羽の規模の養鶏場を襲いました。集団感染が発生した日付は1月19日から2月6日の間に集まっています。
全部で11,080羽の家きんはウィルス感染によって死に、140,620羽は感染防止のために殺処分されました。合計151,700羽が死んだことになります。消毒やその他の措置が開始されているとOIEは伝えています。また獣医局では疫学調査を実施しています。

中国 更に7人のH7N9 1人は死亡(2014年2月7日、CIDRAP)

中国当局は新たに4つの省で7人のH7N9患者が発生したと報告しました。こおのうち1人は死亡しています。また世界的な保健団体は、家きんと接触することの危険性を訴え、このウィルスの脅威を強調しました。新たな患者の発生により10月から続いている第2波の合計患者数は188人となりました。昨年春の第1波では136人の患者が報告されています。
7日発表された患者のうちの5人は広東省と浙江省の2つの省から報告されました。第2波の患者の大多数はこのこの2省から報告されています。そのために発生地域ががより南部に傾く傾向が顕著です。

◆7人の患者と1人の死亡者
広東省は3人の患者を報告しました。48歳と62歳の2人の男性は容態が落ち着いています。59歳の女性は重体となっています。
浙江省は76歳の女性と54歳の男性の2人の患者を報告しました。2人とも重体となって入院しています。 湖南省は21歳の女性がH7N9に感染し入院したと報告しました。
死亡例は81歳の福建省の男性です。
新たな報告によりこれまでの合計患者数は324人になりました(FluTrackersによる集計)。また死亡者数は69人となります。

◆WHO 最近10例の疫学データを発表
一方WHOは2月7日、中国当局から2月5日に報告のあった10例の疫学的な情報を提供しました。患者の年齢層は5歳から67歳で、発症日は1月21日から1月30日の間に分布しています。このうちの8人は広東省と浙江省の患者でしたが、福建省からも1人、広西チワン族自治区からも1人報告がありました。5人の患者は重体です。また4人は重症と報告されていますが、残りの1人は軽症です。疫学調査の結果10人のうち8人には発症前に、生きた家きんもしくは家きんの市場への曝露歴がありました。患者のうちの2人は農業に従事していました。
WHOの報告にはいくつかの新しい内容も含まれています。患者のうちの1人は、広東省の41歳の女性に関連した家族間感染の可能性があると言うものです。今週初めにメディアはこの女性の5歳の息子が、母親の感染が確認された翌日に発症したと報道していました。
WHOは、この女性は1月27日に広東省の中山市で働いているときに病気に罹り、翌日、広西チワン族自治区南寧市横県に戻ったと伝えています。女性は2月3日に入院しましたが、現在も重体のままです。

◆ECDCが2つの波を比較 深刻な脅威を強調
ヨーロッパ疾病予防管理センター(ECDC)は7日、2つの波の疾患の活動度の比較に重点を置いて、疫学データによる最新の発生状況を計量しました。それによると年齢と性別については2つの波の間に大きな違いは見られませんでしたが、僅かに第2波において女性の感染者が多くなっています。
致死率は第2波のが11.6%と、第1波の32%に比べて低くなっているように見えます。しかしECDCは、最近確認された患者の病状が進行するに連れて致死率は上昇することもあり得ると警告しています。またECDCは、第1波では入院についての情報が不足していたが、第2波では173人中171人が入院したと述べ、このうち149人が報告のあった時点で重症もしくは重体だったと伝えています。
2〜3の小規模な集団感染が見つかってはいるものの、ほとんど全てが散発的なものであり、明白な疫学的な関連はありませんでした。現在までに持続的なヒト−ヒト感染は確認されていません。
ほとんどの患者には家きんなどの生きたトリとの接触歴があり、最も可能性の高いシナリオとしては、動物に由来する鳥インフルエンザが中国東部で拡大しているというものです。「これは人類にとって深刻な脅威です。なぜなら重症性があることと、ヒトにパンデミックを起こす可能性のある遺伝的特質を持っているためです。」

UAEのラクダを所有する男性がMERSに罹患(2014年2月7日、CIDRAP)

WHOは7日、アラブ首長国連邦(UAE)のラクダを所有する66歳の男性が、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)に感染していることが確認されたと発表しました。
この男性はアブダビに住んでおり、基礎疾患があったと伝えています。1月20日に上気道症状を伴って発症し、1月24日には肺炎と腎不全で入院しました。1月30日にはMERS-CoVの陽性が確認され現在集中治療室で治療を続けていますが容態は安定しているとWHOでは言っています。
公衆衛生当局では接触者の追跡調査とともに疫学的な調査を実施しています。
WHOはこの男性がラクダを所有しており、1月20日のオマーンへの旅の際にラクダと接触していたと言っています。ラクダはMERS-CoVのヒトへの感染源ではないかと関与が疑われています。しかし関連性は完全には証明されていません。ラクダと接触のあった患者はほとんど報告されていません。またヒト−ヒト感染の例が特に病院において見られています。
12月に研究チームがカタールの農場のヒトコブラクダから、農場で働く2人の人から見つかったウィルスとほとんど同一のMERS-CoVを確認したと発表しました。しかし研究チームは果たしてラクダがヒトに感染させたものなのか、それともそれ以外の経路で起きた結果なのかを特定することはできませんでした。これまでにラクダがMERS-CoVもしくは近親のウィルスの抗体を持っているといういくつかの研究が発表されています。ある研究はUAEのラクダがMERS-CoVのものと思われる抗体を持っていたことを2003年に明らかにしています。
新たな患者が確認されたことによりWHOのMERS-CoVの合計患者数は182人となり、死亡者数は79人となりました。WHOはサウジアラビアが2月2日に報告したリヤドに住む67歳の男性患者を認定していません。

新たに7人 中国の養鶏産業が抗議(2014年2月6日、CIDRAP)

中国当局は6日、新たに7人のH7N9インフルエンザの患者を報告しました。その中には今年2人目となる北京市の患者も含まれています。また養鶏業の全国組織が経済的な損失を減らすために、患者発生の報告を控えるよう当局に要請したとの報道が伝えられています。
新たな7人の患者が報告されたことにより、第2波の患者数は181人となり、第1波の136人を上回っています。感染の勢いは止まりません。

◆新たな7人は北京市と4つの省から
保健省の報告によると北京を除いて患者の報告のあった4つの省は浙江省、江蘇省、広東省と湖南省です。第2波で最も多くの患者が出ているのは浙江省と広東省で、第2波で確認されている181人のうち136人がこの2省に集中しています。
一方、主要な感染地域から北に数百マイル(1マイル=約1.6km)離れた北京市が、養鶏場で働いている73歳の男性がH7N9に感染して重体となって入院していると報告しました。国営新華社通信が6日伝えたものです。記事にはこの患者は家きんを育てて販売しており、1月30日に発症する前、生きた家きんを捌いていたと書いてあります。検査によって5日H7N9の感染が確認されました。
浙江省は6日2人の患者を発表しました。64歳の男性(重体)と39歳の男性(重症)です。
一方江蘇省も2人の患者を報告しました。1人は66歳の男性で、発症前養鶏場で鶏を買い、自分で捌いていました。現在重体となっています。もう1人は63歳の男性で、発症前家きんの市場を訪れていました。同じく重体となっています。
広東省の最新の患者は36歳の女性です。やはり重体です。また湖南省の最新の患者は家きんと接触歴のある61歳の女性です。現在入院中です。
新たな患者の発生により合計患者数は317人に上りました(FluTrackers.集計)。非公式の死亡者数は1人増えて68人となりました。1月中旬に北京市から報告のあった58歳の男性が死亡したものです。

◆養鶏産業が報道を控えるよう要請
一方、養鶏場の団体は公開状を通じて当局に対し、感染者が出たという情報を控えるよう要請しました。死亡者増加のニュースが家きんの売上に損害を与えたとの理由によるものです。香港の英字新聞「South China Morning Post」紙が6日伝えたものです。個々のニュースを止めるよう要請したのは全国養鶏業協会と広西省と広東省の団体です。
全国畜産協会の別の声明では、H7N9ウィルスを「鳥インフルエンザ」と呼ぶことが養鶏業に損害を与えており1000億元以上の損失を出していると述べたと伝えています。
養鶏業団体からの書状は、「鳥インフルエンザ」という呼称が汚名であると指摘しました。そしてこのウィルスが鳥によって拡げられたというメディアの報道によって養鶏業は200億元の損失を受けたといっています。彼らはこのウィルスを単に「インフルエンザ」と呼ぶよう要求しています。

東京都のインフルエンザ 「警報レベル」を大きく上回る 第5週(1/27〜2/2) (2014年2月6日、東京都感染症情報センター)

東京都は6日、2014年第5週(1月27日〜2月2日)に定点医療機関を受診した患者数を公表しました。
この結果、1定点医療機関当りの患者数は41.18人となり「警報レベル」の基準である30.0人を大きく上回りました。
保健所別で見ると荒川区保健所が75.71人、町田市保健所が64.08人、八王子市保健所が63.61人を記録するなど極めて高い数値になっています。
流行はこの数週間がピークになると思われます。手洗いやマスクを着用するなどして予防を心がけましょう。

止まらないH7N9 広西省は警戒が必要(2014年2月5日、CIDRAP)

中国当局は5日、新たに9人のH7N9患者を報告しました。この中には広西省で3人目となる患者も含まれています。動物衛生団体は5日、ベトナムと国境を接する地域でのH7N9の活動が増大していることを現しており、この地域の家きん市場から初めてウィルスが確認されたことと併せて警戒が必要だと発表しました。
他の8人は広東省と浙江省の2つの省から報告がありました。これらの省では第2波で最多の患者が報告されており、第2波の患者数は既に第1波の数を上回っています。現時点で第2波で報告された患者数は174人に達していますが、昨年春の第1波が記録した患者数は136人でした。

◆新たに3つの省から9人の患者
浙江省は4人の患者を報告しました。67歳の男性(重症)と49歳の男性(重体)、それに35歳と59歳の2人の女性です。女性は2人とも重症であり、入院しています。
広東省も4人の患者を報告しています。5歳の少女と49歳の男性は容態が安定していると伝えられています。また42歳と56歳の男性は入院していますが重体となっています。
広西省から報告のあった患者は5歳の少年で、容態は安定しています。この少年は広西省で3人目の感染者を記録しました。広西省は主な感染のホットスポットとなっている地域の南西に位置する山岳地帯で、ベトナム北部と国境を接していることから注目されています。
香港の英字新聞「South China Morning Post」紙は5日、少年は、この子の41歳の母親がH7N9に感染していることが確認された翌日に発症したと伝えました。
「FluTrackers」の集計によると、新たな患者の確認により昨年2月からの合計患者数は310人となりました。非公式な死亡者数は67人のままです。
保健当局では少年の感染源について調査をしていますが、現在重体となっているこの子の母親と親密な接触をしていたことに注目していると伝えています。
この親子の感染は第2波で確認された2件目の家族内集団感染です。
これまでのところ、これらの2件でヒト−ヒト感染が起きていたということは確認されていません。保健当局では患者が同時に家きんに曝露していなかったかどうか調査しています。WHOでは、限定的なヒト−ヒト感染が起きたとしても驚くことではない、特に防護措置をしないまま長時間接触していた場合には起こり得ると言っています。ただしH7N9の持続的なヒト−ヒト感染の証拠はまだないと言っています。

◆WHO 家きんへの曝露の危険性を強調
WHOは最新の発表で、この疾患は主として家きんもしくはその飼育環境からヒトに感染していると思われると強調しました。また中国当局から2月3日と4日に報告のあった新たな12人の患者の詳細を公表しました。12人の患者全てが家きんもしくは生きた家きんの市場に曝露していました。
12人の患者は異なる5つの省から報告されました。広東省5人、浙江省4人、福建省と湖南省、江蘇省がそれぞれ1人ずつです。WHOの報告には湖南省の59歳の男性と広東省の76歳の男性、同じく広東省の52歳の男性の3人が死亡したとあります。
患者の年齢は2歳から84歳までで、発症日は1月21日から1月27日です。残りの9人のうち4人は重体となっているほか、3人は重症、2人は軽症です。
軽症の2人は2人とも幼児で、2歳と4歳の女児です。これまでのところ小児の感染は成人に比べ軽症で済む傾向が見られます。特に高齢者と比べた場合この傾向は顕著です。高齢者の場合、しばしば急速に重症な肺炎に進行することが経験されています。

◆広西省の市場からウィルス FAOが警戒を呼びかけ
FAO(国連食糧農業機関)は5日、広西省の家きん市場でのウィルスの拡大は、ベトナムや他の中国周辺諸国に脅威をもたらすとして警戒を呼びかけました。FAOのアジア・太平洋地域事務所がWebサイト上に声明を掲載したものです。
中国当局は1月24日から1月28日の期間、広西省で初めてのヒトへの感染が確認された地域の家きん市場からウィルスを発見したとFAOは言っています。広西省はベトナムと国境を接しているほか、隣の雲南省はミャンマー、ラオス、ベトナムと国境を接していると強調しています。
FAOは2013年6月からベトナムと共同で、北部の地域の60箇所以上の家きん市場でH7N9のサーベイランスを実施しています。
「現在までのところベトナムや中国近隣の東南アジア諸国にこのウィルスが存在しているという証拠はありません。」「しかしこれまでのH5N1の経験からすると、H7N9ウィルスが簡単に国境を越えて広がり得るという徴候は見られます。」とFAOは言っています。
中国と近隣諸国との間での家きんの流れは、アウトブレイクによる経済的な影響とも結びついて、H7N9の深刻な公衆衛生上の危険を上昇させます。特に現在行なわれている旧正月の祝賀ような祭典の期間においては危険が増大すると言っています。
声明の中で小沼廣幸FAO事務局次長は、この地域の国々に対して対応策の見直しとサーベイランスの強化、H7N9の脅威に対する認識を引き上げるよう呼びかけました。「生きたトリの市場のバイオセキュリティを改善するための緊急の行動が必要です。またウィルスが入ってきた場合に備えて、ウィルスの伝播のサイクルを途絶するための明快な対応策も必要です。」と述べました。

◆最新の家きん検査の結果
一方WHOの西太平洋地域事務所は5日、1月24日から31日までのH7N9の活動状況を反映した最新の状況を発表しました。この発表には最新の家きん検査の結果も掲載されているほか、サーベイランスと感染制御のための措置についても触れられています。
これによると今年になって33,400個のサンプルが集められましたが、このうち8個のサンプルがH7N9に陽性でした。ウィルスは広東省、福建省、広西省、浙江省の4つの省の5箇所の市場で検出されました。
感染制御のためにとられた措置では、最も多くの患者を記録している浙江省が1月28日に、主要な都市と地区の生きた動物を扱う全ての市場を2月15日まで閉鎖すると発表しました。当局では都市の主要な地区の生きた家きんの市場については7月1日現在恒久的に閉められていると付け加えました。
WHOの声明はまた、福建省が1月20日に一時的な措置として省境を越えて生きた家きんを移動することを禁止したと伝えています。

H7N9 新たに10人を確認 感染者数300人を超える(2014年2月4日、CIDRAP)

中国の5つの省から新たに10人(うち3人は死亡)のH7N9インフルエンザの患者が確認されました。1年足らずの間に合計患者数は300人を越えました。
新たな患者は広東省の4歳の女児のほかは全て成人の患者です。10人中7人が男性です。
10月に始まり先月急増した第2波の患者数は165人に達し、昨年春の136人を越えています。感染症ニュースのメッセージボードである「FluTrackers」の集計によると2013年-2014年の合計患者数は301人となりました。1年足らずの期間にこれほど多くの患者が確認されたのは鳥インフルエンザでは前例がありません。WHOのデータからH5N1ウィルスの最も活発だった時期の2006年の患者数と比較してみても115人となっています。
新たに3人の死亡が確認されたことにより非公式な死亡者数は67人となりました。

◆第2波では南部が”ホットスポット”に
4日確認された8人の患者は浙江省と広東省の患者です。南部の省から報告されてくる患者の活発なペースは、H7N9感染の第2波の大部分を占めています。第2波で報告された165人の患者のうち125人はこの2つの省の患者です。73人が浙江省の患者で、52人が広東省の患者です。対照的に第1波では主たるホットスポットは北部の地域であり、浙江省46人、上海市34人、江蘇省28人と136人中108人がこの地域に集中していました。第1波の期間中に広東省で確認された患者は1人だけでした。

◆10人の容態
声明によると浙江省の患者は4人です。全員が男性で42歳、51歳、56歳、84歳です。2人は重症となって入院しており、残りの2人は重体です。
広東省は3人の患者を報告しました。4歳の女児は容態が安定しています。残りの2人は52歳と76歳の男性ですが2人とも死亡しました。
広西省はこれまでで2人目となる患者を発表しました。41歳の女性ですが重体です。広西省からの報告は注目されています。なぜならこの地域での患者の発生は主要な感染地域の境界を南西に押し広げるものであると同時に、この地域がベトナム北部と国境を接する地域であるからです。
一方江蘇省は1人の患者を発表しました。患者は59歳の女性ですが重体です。また既報の患者が死亡したことも発表されました。1月に報告のあった76歳の男性と思われます。
10人目の患者は福建省から報告がありました。36歳の男性で重体です。

◆WHOの発表
WHOは4日、中国当局から2月2日に届いた5人の患者の詳細情報を公表しました。調査の結果このうちの3人には生きた家きんの市場への曝露歴がありました。残りの2人は生きた家きんに曝露していました。発症日は1月26日から1月30日の範囲です。
患者の年齢と容態は以下の通りです。浙江省の44歳の男性=重症、湖南省の8歳の少女=重症、福建省の35歳の男性=重症、広東省の37歳の男性=重体、広東省の63歳の男性=死亡。

初のヒトへの感染が見つかったH10N8は新種のウィルス(2014年2月4日、CIDRAP)

中国の科学者グループは4日、H10N8鳥インフルエンザウィルスの初めてのヒトへの感染は、H9N2ウィルスから遺伝子を受け継いだ新種のウィルスによるものであり、このウィルスは哺乳類に適合するような変異を起こしていたと発表しました。
研究グループはLancet誌に論文を発表し、12月6日に死亡した73歳の中国人女性から分離したウィルスの遺伝子の解析結果を詳しく説明しました。この女性はH10N8ウィルスによる初のヒトへの感染例であると見られています。
中国での2人目の感染例は国営の通信社を通じて1月27日に発表されました。Lancet誌の著者は「この新種のウィルスがパンデミックをおこす危険性を過小評価してはいけない。」と警告をしています。このウィルスの内部タンパクの6つの遺伝子は全てH9N2型ウィルスに由来するものでした。H9N2ウィルスは家きんの間に循環しており、中国では時々ヒトにも感染することがありますが、通常は軽症で済みます。またH9N2ウィルスは内部タンパクの遺伝子をH7N9ウィルスやH5N1ウィルスにも供給しているとも述べています。H7N9は昨年春以降、中国国内で多数の死者を引き起こしました。またH5N1は2003年以降380人以上の死亡者を出しています。

◆急速に死に至る病気
H10N8に感染した初の患者となった女性は江西省の省都、南昌市に住んでいました(2人目の患者も同市に在住)。レポートには高血圧症と冠動脈疾患、重症筋無力症を患っていたとあります。女性は11月27日に咳を伴って発症し、2日後に発熱しました。11月30日には発熱と重症の肺炎のために入院しました。抗生剤と抗ウィルス剤の投与、人工呼吸器の装着のほかさまざまな治療が行なわれたにもかかわらず、彼女は発症から9日後に死亡しました。
ポリメラーゼ連鎖反応と遺伝子配列の解析を行った結果研究グループは、患者の気管から採取したサンプルがH10N8に陽性であり、季節性インフルエンザウィルスやH5N1、H7N9、H9N2の各ウィルスには陰性であることを突き止めました。彼らはウィルスを分離し、A/Jiangxi-Donghu/346/2013(H10N8)または略してJX346と名づけました。
疫学的な調査の結果、患者は発症の4日前に生きた家きんの市場を訪れて鶏を1羽買っていました。ただし自分では取り扱っていなかったとレポートにはあります。これ以外にこの女性は、発症前の2週間に生きた家きんとの接触もしていなければ、病気の人々との接触もありませんでした。また旅行歴もありませんでした。家きん市場から採取したサンプルからはウィルスは検出されませんでした。
患者と接触のあった17人と11人の医療従事者、5人の家族、1人の介護者には接触から2週間経過後もインフルエンザ様の症状が出た人はいませんでした。
医療従事者から採取した咽頭ぬぐい液はインフルエンザウィルスの検査で陰性でした。また親戚を対象にして行なった血清検査も陰性でした。

WHO UAEのMERS患者の死亡を報告(2014年2月4日、CIDRAP)

WHOは4日、昨年12月に中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)に感染したアラブ首長国連邦(UAE)の33歳の男性患者が、1月16日に死亡したと発表しました。
この男性はドバイの医療従事者で、別のMERS-CoV患者(後日死亡)に接触した後に発症しました(既報)。この医療従事者には慢性の気管支喘息と慢性の腎臓病の持病がありました。
同じ声明でWHOは、1月28日にサウジアラビアから報告のあったもう1人のMERS-CoV患者が死亡したことも発表しました。この患者はリヤドに住む60歳の男性で、基礎疾患を持っていました。1月19日に発症し、1月24日に入院しましたが4日後に死亡したと伝えています。この男性には他のMERS-CoV患者との接触歴はありませんでしたが、動物との接触があったかどうかは不明とのことです。
4日の発表によってWHOのMERS-CoV患者の集計は患者数が181人、死亡者数は79人となりました。WHOは3日サウジアラビアから報告のあった67歳のリヤドの男性患者についてはまだ認定していません。

カンボジア 5歳の男児がH5N1に感染(2014年2月4日、CIDRAP)

カンボジア保健省(MOH)は4日、同国で今年初めてとなるH5N1鳥インフルエンザの患者(5歳の男児)が確認されたと発表しました。カンボジアは2013年最も多くのH5N1患者の発生を報告しています。
少年はカンボジア中央部のコンポンチャム省の出身で、1月24日に発熱と頭痛を発症しました。両親は1月27日に地元の診療所に連れて行きました。その後容態が悪化したことから1月30日に隣の省のシエムリアップ市の病院に移送されました。1月31日からはオセルタミビル(タミフル)の投与が開始され、現在は容態が落ち着いているとMOHは言っています。保健所と農業当局は1月中旬に約200箇所の地域で突然鶏が死ぬという事実が起きていたことを発見しました。また両親は少年の近くで食用に鶏を捌いていました。
WHOでは、2005年以降カンボジアで確認されたH5N1患者数は47人で(今回の患者は含まず)、このうち33人が死亡した(致死率70%)と発表しています。ただし致死率は昨年著しく低下しています。一昨年まではカンボジアでは19人の患者のうち16人が死亡しており致死率は84%でした。
昨年カンボジアでは26人の患者が確認され、14人が死亡しました。2013年に2番目に患者数の多かった国はエジプトの4人、次いでインドネシアの3人です。ベトナムでは今年に入って既に2人の患者が確認されています。

H7N9 新たに14人の患者を確認 3人は死亡(2014年2月3日、CIDRAP)

中国当局が新たに14人のH7N9患者を報告しました。この中には4人の子どもの患者が含まれているほか、3人の死亡例も含まれています。
中国では旧正月の祝賀も徐々に静まりを見せつつありますが、これが患者の発生ペースにどのような影響を及ぼすか、保健当局は注意深く見守っています。世界的な保健団体は、家きんの取引や移動が増加し、休暇の間に家族が集まるための旅行がかなりのボリュームとなるために、ヒトへの感染はまだ続くだろうと警戒を呼びかけています。

◆第2波では南部の地域で活発
直近の6人の患者は広東省出身の患者です。第2波は中国南部の地域で活発な活動が続く傾向が見られます。第1波では上海市、江蘇省、浙江省など北部の地域で最も活発な活動が見られました。
中国では過去数週間、1日に平均約5人から7人のH7N9患者が報告されており、昨年春からの合計患者数は300人に近づいています。
同じようにトリからヒトに感染することのあるH5N1ウィルスの場合と比較してみると、H5N1は世界中の患者が263人に達するまでに4年かかっています。中国のH7N9は先週、発生から1年足らずの間にこの人数を越えました。

◆最新の患者発表
省当局から発表された最新の14人の患者のニュースは、感染症のブログ「Avian Flu Diary 」に掲載されました。またこのうちの5人についてはWHOから発表された最新患者情報でもカバーされています。この中には3人の死亡者も含まれています。広東省の63歳の男性と48歳の男性、湖南省の59歳の男性の3人です。感染症ニュースのメッセージボードである「FluTrackers」は、死亡した48歳の患者は1月15日に感染が確認されたと伝えています。
最新の6人の患者は広東省出身です。そのうちの3人は子どもで、2歳の女児、5歳の男児、6歳の男児です。死亡した63歳の男性のほかは37歳の男性と76歳の女性です。WHOの報告によると6歳の男児の感染が確認されたのは、旅行で深センと香港の境界を越えようとしていた1月28日のことでした。この子は深セン市に住んでおり、1月27日に症状が出始めました。症状は軽いと書かれています。症状は安定しており、隔離されて自宅で治療を続けているとのことです。調査の結果この子には生きた家きんとの接触歴があったことが判明しました。
一方、肇慶(チョウケイ)市の5歳の男児は1月29日に発症し入院しました(入院日は不明)。容態は落ち着いています。WHOはこの子が生きた家きんの市場で曝露を受けたと言っています。
2歳の女児は中山(チュウザン)市の出身で、市内の病院に入院していますが容態は落ち着いています。感染が確認されたのは2日のことです。
4人目の子どもは湖南省の8歳の女児です。併せて2人の大人の患者も報告しています。38歳の男性と死亡した59歳の男性です。
浙江省は3人の新たな患者を報告しました。全員が大人で80歳と54歳、44歳の3人です。福建省も2人の患者を報告しました。2人とも男性で27歳と35歳です。
新たに14人の患者が報告されたことにより、これまでの合計患者数は291人に跳ね上がりました(FluTrackersによる集計)。このうちの155人は10月から始まった第2波で確認された患者であり、昨年春の第1波の136人を上回っています。また新たに3人の死亡者が確認されたことにより非公式な死亡者数は合計64人となりました。

◆WHO 新たな患者発生の情報を発表
WHOは3日、中国から1月31日に届いた5人の患者の詳細を発表しました。またこれとは別に2月1日付のWHOの声明は中国から1月30日に報告された7人の患者の新たな詳細情報も伝えています。
WHOの2つの声明で報告された16人の患者のうち、11人には生きた家きんの市場への曝露歴がありました。また3人は生きた家きんに曝露していました。残りの2人の感染源は不明です。
患者の年齢層は5歳から82歳までです。12人が男性で4人が女性でした。11人が重体で、1人が重症となっているほか、1人は容態が安定しており、1人は軽症です。残りの2人は感染によって死亡しました。発症日は1月13日から29日までの間に分布しています。
WHOの2つのレポートで報告された患者は中国の異なる5つの省の患者ですが、それらはいずれも南部の地域です。広東省から7人、浙江省からは6人、広西省、湖南省、江蘇省からそれぞれ1人ずつです。

ベトナム、中国がH5N1患者の発生を報告(2014年2月3日、CIDRAP)

ベトナムと中国はそれぞれH5N1鳥インフルエンザ患者が確認されたことを発表しました。ベトナムの患者は死亡しました。
ベトナムの患者はメコンデルタ地区に位置するドンタップ省の60歳の女性です。1月27日に死亡したことを2日の「Than Nien News 」が伝えています。当局は、この女性は1月22日に発熱とその他の症状が出始めたと言っています。翌23日に隣のアンザン省の病院に入院しましたがその病院で死亡しました。
ホーチミン市のパスツール研究所は1月29日にH5N1鳥インフルエンザであることを確認しました。ベトナムでは1月18日にビンフォック省の52歳の男性がH5N1で死亡しており、今回の患者は今年2人目の患者となります。
WHOが1月24日に発表した最新の集計によると、ベトナムはインドネシア、エジプトに次いで3番目にH5N1の感染者数が多い国になっています。WHOが今回の患者を確認すれば死亡者数が63人となり、エジプトと並んで世界で2番目に死亡者数の多い国となります。
一方中国では75歳の男性がH5N1鳥インフルエンザに感染しました。感染症ニュースのブログ「Avian Flu Diary 」がローカルニュースの記事を伝えたものです。
ベトナムと国境を接する広西省のこの男性は、急性の呼吸器疾患で1月27日に入院しましたが、2月1に当局によってH5N1感染であることが確認されました。
2009年以降同省で確認された初めての患者であると伝えています。中国は昨年2人の患者を報告しました。2人とも死亡しています。WHOの集計によると、2003年以降確認された患者数は45人で、このうち30人が死亡しています。
WHOが今回のベトナムと中国の患者を確認すれば、世界の合計患者数は652人となり、死亡者数は387人となります。

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