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2013年8月

MERS-CoVとコウモリの関連を示した研究に疑念(2013年8月30日、CIDRAP)

8月21日に発表された、コウモリのウイルスの断片がMERS-CoVと一致したとの研究結果に疑念が起きています。本当にサウジアラビアなどででヒトに感染しているウイルスと同じウイルスといえるかどうかの疑念です。研究はアメリカとサウジアラビアの科学者のチームによって報告されましたが、サウジアラビアの1匹のエジプシャントゥームバット(エジプト墳墓コウモリ)の糞から見つかった190個のヌクレオチドの断片が、患者から採取したMERS-CoVと100%一致したというものでした。その検体は患者の男性の家から12kmのところで採取されたと言います。
しかし、この見解に疑義を抱く人々は、この遺伝子の断片が小さすぎて、仮に配列がMERS-CoVの対応する部分と一致したとしてもそれは関連するウイルスを示しただけかもしれないと言います。
MERS-CoVのゲノムは約30,000個のヌクレオチドからなります。
また、断片は糞から見つかったものであり、血液や咽頭スワブ(綿棒による採取検体)からのものでないことから、ウイルスはコウモリが飲み込んだ物質に含まれていたのかもしれないと指摘しています。疑義は科学者チームが用いた分析方法にも向けられています。
コウモリから見つかったというニュースはホットトピックスです。なぜならMERS-CoVが自然界のどこに存在し、どのようにしてヒトに感染するかは誰も知らないからです。このウイルスがコウモリから見つかるコロナウイルスと極めて近いウイルスであることは知られています。しかし先週発表された研究結果はコウモリが感染源(もしくは少なくとも感染源の一つ)であると明確に指摘しました。
この発見は、科学者チームによって昨年の10月と今年の4月に行なわれたサウジアラビアでのキャンペーンで採取された2個の検体を分析して得られた結果です。チームはウイルスハンターとして有名なコロンビア大学のW・イアン・リプキン博士と、サウジアラビアの公衆衛生担当副大臣でMERSの主席報道官を務めるジアド・メミッシュ博士によって主導されました。
8月21日のEmerging Infectious Diseases誌(新興感染症誌)において研究チームは、昨年の10月に船便でアメリカに届いた凍結検体が税関で不注意によって開けられ、48時間に亘って室温に放置されていたと注記していました。結果として検体はダメージを受けたために検査に十分な量が得られませんでした。チームは190個のヌクレオチドをもつ断片以外いかなる遺伝物質も回収できませんでした。
ヨーロッパ疾病予防管理センター(ECDC)は今週短い声明でこの研究報告のいくつかの限界を指摘しました。
「増幅されたコウモリのMERS-CoVの配列は非常に短く、ゲノムの限られた部分のものでしかない」と述べてヒトへの感染を起こしている株と一致したのはほんの一部分のゲノムであることを指摘しました。このウイルスのDNAの別の部分はMERS-CoVとはそれほど緊密に一致しないかもしれないと言っています。
またECDCは、増幅したウイルスの断片の分析に新しい分析方法が使われており、この方法で100%一致したことが確かめられているが、WHOが推奨している分析法では否定的な結果だったと述べています。
さらに研究チームが確認したコロナウイルスの配列は全てコウモリが止まる木の下で採取した糞のペレットか糞から確認したものであり、血清や咽頭スワブ、尿からのものではなかったことをECDCは指摘しています。加えて研究報告が陽性だった検体のウイルスの量に関する情報を示していなかったことから「さらなるシーケンシングの失敗はこの検体のウイルスの量が少なかったためではないかと推測される」と述べています。

WHO サウジアラビアの4人のMERS患者を確認(2013年8月30日、WHO)

WHOはサウジアラビアで新たに4人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染者が確認されたとの発表をしました。
最初の患者はメディナに住む55歳の基礎疾患を持つ男性で8月17日に発症し、現在入院中です。
2人目の患者はハフル・アル・バティンに済む38歳の基礎疾患を持つ男性で8月8日に発病し、8月17日に死亡しました。
3人目と4人目の患者は2人目の患者と接触のあった家族で、16歳の少年と7歳の少女です。検査でMERS-CoVの陽性反応が確認されましたが、2人とも健康で全く症状は出ていません。
2012年9月以降WHOが確認した世界のMERS-CoV患者は108人となり、このうち50人が死亡しています。

韓国の研究チームがブタからH3N2vウイルスを発見(2013年8月30日、CIDRAP)

韓国の研究チームは8月30日、ブタから変異型のH3N2ウイルスを分離したと発表しました。北アメリカ大陸以外では初めてです。またチームは新型のH3N1ブタインフルエンザウイルスも分離しており、このウイルスには2009パンデミックH1N1(pH1N1)ウイルスの遺伝子が誘導されていました。
この研究結果は「Influenza and Other Respiratory Viruses」誌(インフルエンザとその他の呼吸器ウイルス誌)に掲載されました。チームは食肉用に解体されたブタの肺の組織を分析したと述べています。彼らが発見したH3N2vウイルスと、pH1N1と思われるウイルスの遺伝子の一部を持つH3N1ウイルスは、「北アメリカで最近ブタやヒトから見つかっている株と遺伝的に近い関係にある」と書いています。また、H3N1ウイルスはヒトの細胞内でより速く増殖し、H3N2vウイルスと比較して呼吸器の飛沫で容易にフェレットに感染することを発見しました。
どちらのウイルス株も現在使用されているH3N2用のワクチンには強い抗原性はなく、効力は期待できないことが分かりました。

サウジアラビアが無症候のMERS患者を報告。 WHOはカタールのケースを公表(2013年8月29日、CIDRAP)

サウジアラビア当局は8月29日、新たに2人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の無症候の患者を報告しました。一方WHOは、最近カタール当局が報告した2人のMERS患者を公表しました。サウジアラビアの公衆衛生担当副大臣であるジアド・A・メミッシュ博士は、無症候の患者は16歳の少年と7歳の少女であり、2人とも8月17日に死亡した38歳の男性の家族であると言いました。死亡した男性は28日に発表された患者です。ハルフ・アル・バティン在住で糖尿病の持病がありました。
メミッシュ博士はこれらの情報を、感染症の情報を伝えるWebサイトの「ProMED」で発信しています。
何人かのMERS-CoVの無症候感染のケースがこの数ヶ月の間に報告されています。多くは若年層の健康な人々です。
メミッシュ博士はまた28日発表された別のサウジアラビア人患者についても言及しています。メディナ在住の55歳の男性で、おそらく医療機関でカタール人患者と接触した思われると述べています。
「カタールとサウジアラビアの保健当局の間で緊密な調査協力がおこなわれている」「動物との接触があったとの報告はない」と言っています。
またWHOはカタールが最近報告した2人の患者を公表する際に、患者についての情報を少しだけ付け加えました。59歳の男性患者は最近サウジアラビアを訪れていました。また29歳の男性は国外への旅行歴は最近なかったと伝えています。59歳の男性は基礎疾患があり、8月15日に発症して入院しましたが症状は安定しています。男性はメディナに6日間滞在し、8月15日に家に帰りましたがウムラー(メッカへの小巡礼)のための旅行ではなく、メディナのプロフェットモスクも訪れてはいなかったとWHOは言っています。
29歳の男性もやはり基礎疾患を抱えていたといいますが、詳しい情報は他には伝えていません。8月26日の新しい報告によると重体となっており集中治療室に入院しているとのことです。
2人とも国際協力検査機関で確認が行なわれました。合計138人に及ぶ医療従事者、家族、地域住民などの2人への接触者が検査されましたが、現在までのところ全員が陰性であると声明は伝えています。
WHOは28日報告のあったサウジアラビアの2人の患者や、メミッシュ博士が29日報告した2人の無症候患者についてはまだ公表していません。現時点でWHOはMERS患者数を104人、死亡者数を49人と集計しています。サウジアラビアの最新の4人の患者を加えると患者数は108人、死亡者数は50人となります。

ミシガン州で畜産フェアに関連したH3N2v感染(2013年8月29日、CIDRAP)

ミシガン州保健当局は8月29日、ベリン・カントリーユースフェアにブタを出品した子どもが変異型H3N2(H3N2v)インフルエンザに感染したと発表しました。このフェアは8月12日から17日までミシガン州南西部のベリンスプリングスで開かれていました。これによりアメリカ国内の今年のH3N2v患者は17人となりました。ミシガン州では昨年の夏は数名の患者が発生しましたが、今年は今回の患者が初めてです。ミシガン州地域保健局(Michigan Department of Community Health )によると、この子どもは入院していないとのことです。このフェアに出品されていた病気のブタから採取されたサンプルはアイオワ州のエームズにある国立獣医学検査機関でのウイルス検査で陽性が確認されました。
ミシガン州の保健当局は、このウイルスによる食品安全の懸念はないと言いましたが、予防措置としてフェアのブタを食肉加工するプラントを立ち入り検査し、従業員の感染予防を訴えました。MDCHは他の8カ所で開催されたフェアのマネージャーとも面談してH3N2vへの警戒を呼びかけ、ウイルスの拡散を防ぐための適切な措置を講ずるよう要請しました。
ベリン郡保健局のリック・ヨハンセン長官は、潜伏期間が短いことからフェアでの直接的な曝露による新たな感染者が出ることはなさそうだと述べました。H3N2vのヒト−ヒト感染はまれですが、当局では第二の患者が出ていないかどうか探しています。
WHOは29日、人獣感染をおこすインフルエンザのデータの月例更新を行い、その中で今年アメリカで発生しているH3N2v患者は全員が発症の前の1週間にブタとの濃厚接触をしており、継続的なヒト−ヒト感染は報告されていないと述べています。また、3種類のH3N2v用ワクチンが開発済みであり、必要に応じて製造できる状況にあると言いました。このウイルスはアメリカ国内のブタの間で循環しており、フェアのシーズンはまだ続いていることから、ヒトへの感染事例や小規模な集団感染はまだ起きることが予測されるとWHOは言っています。病気のモニターとウイルスに変異が起きていないかどうかの監視を続けることが重要だと付け加えています。

イタリアの養鶏場で4件目のH7N7(2013年8月29日、CIDRAP)

イタリア畜産局は8月28日、エミリオ-ロマーニャの養鶏場で4件目のH7N7高病原性鳥インフルエンザが発生したと報告しました。OIE(国際獣疫事務局)のレポートによると、集団感染はボローニャ州のモルダーノにある採卵養鶏場で発生しました。1週間前に起きたH7N7集団感染と同じ市での発生です。
この地域は先に発生した近くの集団感染のために既に規制下にあります。8月23日に行った検査では陰性でしたが、26日にトリが死に始めたことから再検査が行われました。パドバの国立検査機関で行なわれたリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応検査(RT-PCR検査)でH7型ウイルスが確認されました。飼育していた121,705羽のうち27,000羽が発病し、364羽が死にました。残りのトリは全て殺処分される予定です。
高病原性H7N7鳥インフルエンザは散発的にヨーロッパの野鳥と家きんに発生します。2003年にはオランダでヒトでも感染し、少なくとも89人が軽い症状を発症したほか、獣医師1人が死亡しています。

サウジアラビアが2例のMERS患者を報告 WHOは8例をまとめて発表(2013年8月28日、CIDRAP)

サウジアラビア保健省(MOH)は新たに2人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)患者の発生を発表しました。このうち1人は死亡しています。一方WHOは過去10日間に同国で報告された8人の患者を確認しました。この中には今回の2人は含まれていません。8人の患者が増えたことでWHOが集計しているMERS-CoV患者の合計数は102人となり、死亡者は49人となりました。WHOは8月20日以降にカタールから報告された2人の患者については言及しませんでした。
サウジアラビアが発表した新たな患者の1人はメディナの55歳の男性で、慢性腎不全を持っており現在集中治療室に入っています。死亡した患者はハフル・アル・バティンの38歳の男性で、重症の肺炎から呼吸不全を起こして死亡したと伝えています。これによりMOHが集計するMERS患者の合計は84人となり、死亡者数は42人になりました。
WHOが発表した8人の中には2人の死亡者が含まれています。WHOの声明は先にサウジアラビアが発表した声明の内容と一致しているようですが、少しだけ情報を加えています。
WHOが公表した2人の死亡者はリヤドに住む54歳と51歳の男性で、どちらも慢性疾患の持病がありました。 生存中の患者は以下のとおりです。
・ 50歳のリヤド在住の女性。基礎疾患があり発症日は8月1日。入院中ですがすでに人工呼吸器からは離脱しています。
・ 59歳のリヤド在住の女性。基礎疾患があり発症日は7月23日。重体となっており集中治療室に入院中です。
・ 50歳のリヤド在住の女性。基礎疾患があり集中治療室に入院中です。
・ 70歳のリヤド在住の男性。基礎疾患があり集中治療室に入院中です。
・ 31歳のアシル在住の男性。基礎疾患があり集中治療室に入院中です。
・ 55歳のアシル在住の男性。患者との接触者で症状は出ていません。

カタールでまた1人MERS患者が発生(2013年8月26日、CIDRAP)

クウェート・ニュース・エージェンシーによるとカタール当局は、新たな中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)患者が確認されたと発表しました。国内で確認された患者はこの1週間で2人目となります。
患者は29歳の男性で、重体となっており、集中治療室に入院していると伝えています。カタールの保健最高評議会は、この男性の診断は国立インフルエンザセンターで行なわれ、確認のため検査機関に検体が送られたと発表しました。
8月20日に報道機関はカタール当局の発表として、59歳の男性がMERSであることが判明したが症状は安定していると伝えました。翌21日にはカタール当局はこの患者に関する英語版の声明を発表しました。WHOはまだこの患者について発表していません。それだけでなく先週新たに確認された患者に関しては1人も発表していません。
カタールでは以前2人のMERS患者が報告されました。1人は昨年9月に発病した49歳の男性で、6月にロンドンの病院で死亡しました。もう1人は昨年10月にドイツで「治療を受けて回復しています。

イタリア 家きん農場で3件目のH7感染(2013年8月26日、CIDRAP)

イタリアの獣医当局はエミリア・ロマーニャ地区の家きん農場で3件目のH7鳥インフルエンザが発見されたと報告しました。8月23日のOIEの発表が伝えています。
ウイルスはフェラーラ州の七面鳥の農場で見つかりました。この農場は最初にウイルスが確認されたポルトマッジョーレから約10マイル(16km)のところにあるオステラートの町にあったため、サーベイランスによって発見されたものです。
PCR検査(ポリメラーゼ連鎖反応検査)によりH7型の陽性反応が確認されており、病原性やノイラミニダーゼの型を確認するための精密検査が進められています。
今回の集団感染は8月21日に始まり、飼育していた19,850羽のトリのうち1,300羽が死にました。残りのトリは感染拡大防止のため殺処分される予定です。感染源は現在までのところ不明です。
最初の集団感染は8月の中旬に確認されました。数日後ボローニャの採卵養鶏場で2件目の集団感染が起きました。
高病原性H7N7鳥インフルエンザは散発的にヨーロッパの野鳥や家きんに発生することがあります。2003年にはオランダでヒトにも感染し、少なくとも89人が軽い症状を発症したほか、1人が死亡しています。

ネパール H5N1鳥インフルエンザの疑いで2人が死亡、検査は実施されておらず(2013年8月26日、The Himalayan Times)

死亡した2人の女性が鳥インフルエンザではなかったかとの疑いがもたれています。2人はカゼのような症状と発熱があってバラトプル医科大学病院で治療を受けていました。
病院は24日に2人が死亡したことを受けて、地方保健所(District Public Health Office (DPHO))に対し、2人はH5N1鳥インフルエンザに感染していた疑いがあると報告しました。しかし検査を行うための検体は採取されていませんでした。
もう1人の患者がカゼのような症状と咳、発熱で同じ病院の集中治療室で治療を受けています。この女性にはタミフルの投与がされています。公衆衛生調査官のラム・K.C氏によると、この女性の鼻と咽喉から採取した検体がカトマンズの国立公衆衛生研究所に送られてウイルスの検査が行われているとのことです。結果は1週間以内に判明する模様です。
感染の疑いがもたれているこの女性はナワルパラシ地区の隣のカワソティの住民です。ナワルパラシではチトワンとともにいくつかの養鶏場で鳥インフルエンザが広がっています。
ネパールではこれまで鳥インフルエンザのヒトへの感染は報告されていません。

MERSの合計患者数が100人を越える(2013年8月23日、CIDRAP)

サウジアラビア保健省が新たに3人の中東呼吸器症候群コロナウイルス呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の患者が発生したことを発表しました。これにより世界でこれまでに確認された患者は100人を越えました。
1人目の患者は31歳の男性でいくつかの慢性疾患を持っていますが症状は落ち着いており、現在集中治療室に入院しています。2人目の患者は55歳の男性ですが、症状は出ていません。この男性は患者との接触者です。この2人はどちらも南西部のアシル州の患者です。
保健省はもう1人、慢性疾患のあったリヤド在住の51歳の男性がコロナウイルス感染症で死亡したと発表しました。しかしこの男性が報告済みの患者なのか新規患者なのかは明らかにしていません。
MOHの英語版のMERS-CoV広報ページは23日、国内の合計患者数を82人、死亡者数を41人と掲示しました。前日の数字から患者数が3人、死亡者数は1人増えていることから、3人とも新規の患者であることが窺われます。
一方MOHは、22日アラビア語で発表した2人の新規患者と治療中だった患者の死亡についての声明の英語版を未だに掲示していません。感染症情報を伝える掲示板サイトの「FluTrackers」がアラビア語の声明を機械翻訳して伝えていました。それによると2人の患者はリヤド在住の50歳と70歳の住民で、亡くなったのはやはりリヤドに住んでいた54歳の住民でした。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は23日MERS-CoVのページを更新し、サウジアラビアの最新の情報を反映しました。サイトには世界の合計患者数が103人、死亡者数が49人とあり、そのうちサウジアラビアの患者数が82人、死亡者数が41人と掲示しています。103人という患者数はCDCの22日の掲示数よりも4人増えていますが、余分なケースがどこから来たものかは定かではありません。
WHOは先週発表のあったサウジアラビアのケースについて未だに何の声明も発表していません。

H9N2ウイルスが哺乳類への適応を獲得か(2013年8月23日、CIDRAP)

家きんに見られるH9N2鳥インフルエンザウイルスが突然変異によって哺乳類への適応力を獲得したようだとの研究結果が今週の「Emerging Infectious Diseases」(新興感染症)誌に発表されました。
H9N2型のウイルスはアジアの家きんの間で広く循環しており、まれにヒトにも感染することがありますが、その症状は典型的に軽症です。H9N2型が進化してヒトへのパンデミックを起こす可能性があるとの懸念から、アメリカ政府は2004年に製薬会社との間でH9N2用のワクチン製造の契約を結びました。
バングラデシュとアメリカの共同研究チームは、バングラデシュの生きた家きんの市場で、2008年から2011年の間家きんのウイルスを検査しました。研究チームはH9N2ウイルスが1年を通して存在することを突き止めました。高病原性のH5N1ウイルスが主に冬季に循環しているのとは対照的です。
H9N2ウイルスは遺伝子再集合によりH7N3ウイルスの遺伝子を含んでいましたが、H5N1ウイルスの遺伝子は含んでいないということが、系統発生的な分析によって明らかになりました。
「分子レベルの分析の結果、H9N2亜型ウイルスは複数の哺乳類に適合する変異が起きていることが分かった。ヘマグルチニンやマトリックスの遺伝子やポリメラーゼタンパクなどでも変化していた。我々の研究結果は、これらのウイルスがトリから哺乳類に感染するような変異を起こしうるということを示唆するものであり、哺乳類に中にはヒトも含まれているということだ」と述べています。

中国の鳥インフル、発生源は生きた家禽類の取引市場か(2013年8月22日、CNN)

中国で今年少なくとも40人の死者を出した鳥インフルエンザ「H7N9型」のウイルスは、生きた家禽(かきん)類を販売する市場でアヒルとニワトリが接触することによって発生した公算が大きいとする研究結果が、科学誌ネイチャーに発表されました。
中国の鳥インフルエンザは今年3月以来、少なくとも130人の感染が確認されています。
香港大学の研究チームによると、遺伝子解析の結果、人への感染源になったのはニワトリのみで、それ以外の鳥類からの直接感染はなかったことが判明しました。また、ウイルスは、ニワトリの糞便(ふんべん)ではなく、口道や上気道から感染していたことも分かりました。
ウイルスを媒介する役割を果たしたアヒルは、野鳥が持つさまざまな種類のインフルエンザウイルスに感染し、そこからニワトリが既に持っていたインフルエンザウイルスと共通の遺伝物質を持つウイルスが発生。生きた家禽類を扱う市場でアヒルとニワトリが接触したことにより、ニワトリの間で新型のH7N9型ウイルス感染が広がり、そこから人に感染したと結論付けました。
中国政府が生きた家禽類を扱う市場を一時的に閉鎖させた後は、新たな感染は確認されていないといいます。
研究チームはさらに、これまで未発見だった「H7N7型」のウイルスも発見しました。同ウイルスはH7N9型に似た遺伝子構造を持ち、実験では哺乳類に感染させることもできたということです。

サウジアラビア 新たに2人のMERS患者を確認(2013年8月22日、CIDRAP)

サウジアラビア当局は22日、新たに2人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の患者が発生したことと、治療中だった患者が死亡したことを発表しました。感染症情報を伝える掲示板サイトの「FluTrackers」が報じたものです。
1人目の患者は50歳のサウジアラビア人で、ガンとその他の慢性疾患を持っており、集中治療室に入院しているとサウジアラビア保健省(MOH)の声明が伝えています。もう1人の患者は79歳の住民でやはり慢性疾患があり、集中治療を受けています。それ以外の詳細な情報は伝えられていません。
2人の新たな患者と死亡した患者はいずれもリヤド地区で発生しました。死亡した患者は54歳で、やはり慢性疾患がありました。
MOHの英語版のMERS-CoV広報ページは、現在のサウジアラビアの合計患者数を79人、死亡者数を40人と掲示しています。
今回の発表を受けてアメリカCDC(疾病予防管理センター)はMERS-CoVのページを更新し、世界の合計患者数を99人、死亡者数を48人と改定しました。
WHOではまだ今回の新たなサウジアラビアの2例に注目していません。それだけでなく今週のはじめに報告のあった3例についても認めていません。2例は8月19日のサウジアラビアのケースで1例は8月20日のカタールのケースです。

◆イタリア当局が調査結果を公表
イタリア当局は5月下旬から6月上旬にかけてイタリアで発生した3人の患者の調査結果を、新たないくつかの詳細を混じえて発表しました。この報告は「ユーロサーベイランス」に発表されました。
集団感染は健康な45歳のフィレンツェの男性から始まりました。この男性は40日間ヨルダンに滞在した後に発病しました。そしてイタリアに帰国後、親戚の18カ月の女児(報道によると姪とのことです)と40代前半の同僚の女性にウイルスを感染させてしまいました。
18カ月の女児は5月26日に最初の男性患者と接触をしていました。男性は女児とその家族と共に1日を過ごしたとレポートにはあります。同僚の女性は男性患者と事務所が同じで、5月27日に一緒に仕事をしていました。
MERS-CoVは早くから疑われていたことから、3人へのウイルス検査が促されていたとのことです。男性は肺炎で入院しましたが、女児はほんの軽い発熱があっただけでした。また女性は軽いインフルエンザのような症状があっただけでした。3人とももともと健康であり、全員が2週間足らずで完全に回復しました。
保健当局ではこの3人と接触のあった144人(男性患者115人、女児5人、女性患者24人)を特定しモニタリングを行ないましたが、10日間に発熱や感染を疑わせるようなその他の徴候を示した人は1人もいませんでした。また接触者のうちの70人はウイルス検査も実施しましたが、全員が陰性でした。
全体的に今回の調査結果はこれまでにWHOなどによって言われていたパターンと一致しているように思われます。最初の患者から二次的に感染した患者は最初の患者よりも軽症の傾向があること、若年者や持病のない健康な人々は軽症で済む可能性があることなどです。

カンボジア 6歳の少年がH5N1鳥インフルエンザに感染(2013年8月21日、CIDRAP)

カンボジアでまた1人H5N1鳥インフルエンザへの感染が報告されました。新華社通信によると患者は南部のカンダール州の6歳の少年で、既に回復していると伝えています。
この症例は8月17日に確認されました。症状は発熱、頭痛、腹痛、嘔吐、咳、倦怠感でした。この少年には病気の家きんとの接触歴がありました。
これによりカンボジアの今年のH5N1患者数は17人となりました。このうち10人が死亡しています。WHOの2013年のH5N1公式患者集計ではカンボジアの患者数は13人、死亡者は9人となっています。しかしこのデータは7月5日以降更新されていません。カンボジアの独自の2004年からの集計では38人の患者が確認され、29人が死亡したと発表されています。

イタリアで発生した鳥インフルエンザはH7N7型(2013年8月21日、CIDRAP)

イタリアの動物保健当局は先ごろ養鶏場で発生した鳥インフルエンザのウイルスの型をH7N7型と特定しました。また、同一の企業が経営する別の養鶏場でも感染が確認されたと発表しました。どちらの集団感染もイタリア北部のエミリア・ロマーニャ地方で起きています。
新たな集団感染はボローニャ州のモルダーノ市で確認されました。最初の集団感染が確認された後に開始したモニタリングを通じて見つかったものです。最初の感染はフェラーラ州のオステラートで発生しました。2カ所の養鶏場は36マイル(約58Km)離れています。
今回感染が確認された養鶏場では584,900羽の採卵用の鶏を飼育していました。OIE(国際獣疫事務局)の報告には、21日に最初の感染が起きた養鶏場での殺処分が完了する予定であると記載されています。
現在疫学的な調査と遺伝子配列の解析が行なわれていますが、これまでの情報からすると、おそらく野鳥が運んできた低病原性のウイルスが養鶏場に入り込み、高病原性のウイルスに変異したのではないかということが示唆されています。
高病原性のH7N7ウイルスはときどきヨーロッパの野鳥や家きんから確認されます。2003年にオランダで発生したヒトへの感染の時には軽度の結膜炎を起こし、少なくとも89人の人々が感染し、獣医1人が死亡しました。

コウモリからMERS-CoVを確認 他の宿主の探索も継続(2013年8月21日、CIDRAP)

科学者チームは21日、サウジアラビアのコウモリからMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)の強力な証拠が見つかったと発表しました。これはコウモリが自然界でのウイルスの宿主であることを示唆していると述べています。しかし、コウモリからヒトへと感染する過程での中間宿主(動物、食物、その他)の探索は続けられる予定です。サウジアラビアの公衆衛生副大臣であるジアド・メミッシュ博士が21日、ピッツバーグからのウェブセミナーで伝えたものです。「コウモリが関係していることは最初から推測していた」「コウモリについてドキュメント化することは重要だった。・・・・我々はコウモリとヒトとの関連を見つける努力を続けるつもりだ。中間に必ず何かがあるに違いない」と話しました。
メミッシュ博士と共同研究者はEmerging infectious Diseases誌に投稿した論文の中で、エジプシャントゥームバット(Taphozous perforatus)の糞のサンプルから見つかったコロナウイルスの断片は100%MERS-CoVと一致したと言っています。このサンプルはMERSの最初の犠牲者となった患者の中の1人の家からほんの数キロメートルの場所から採取されました。
この研究チームには、ニューヨーク市のコロンビア大学とEcoHealth Alliance(ニューヨークの環境保護団体)それにサウジアラビアのそれぞれの科学者が含まれており、W・イアン・リプキン博士が筆頭著者となっています。
今回の論文は、オマーンとカナリア諸島の一定数のラクダが抗体検査でMERS-CoVに陽性反応を示し、過去に感染した履歴があることを示唆したという論文が発表されて2週間もたたないうちに発表されました。
「これまでもMERSによく似たウイルスが動物から見つかったといういくつかの報告はあった。しかし遺伝子が一致したものは1件もなかった」とリプキン博士は21日のコロンビア大学でのプレスリリースでコメントしました。「今回のケースでは我々は、最初のヒトの症例から確認されたウイルスと遺伝子配列が同一のウイルスを動物から見つけた。重要なことはそれが最初の患者のすぐ近くで見つかったということだ」と言っています。
コウモリでの発見は、どのようにしてこのウイルスがコウモリからヒトにたどり着くのかを明らかにし、その経路をふさぐ方法を見つけるために他の動物でも検査を増やすことを求めました。メミッシュ博士はウェブセミナーで、サウジアラビアはOIE(国際獣疫事務局)が、どの動物を検査すべきか、またどのように進めるべきかについてガイドラインを明確にするのを待っていると述べました。

インフルエンザ:細かい型5分で判定 阪大准教授が開発(2013年8月20日、毎日新聞)

大阪大の開発邦宏特任准教授(医薬品化学)は20日、インフルエンザウイルスを5分程度で細かい型まで区別して検査できる手法を開発したと発表しました。スーパーコンピューターで事前に型ごとに特有の遺伝子を特定し、プレート上の試薬に反応させて判別します。新型インフルエンザの流行などに備えて、製薬会社と協力して簡易迅速診断キットを開発し、空港や地域の診療所などで正確に素早く診断できる体制づくりを目指します。
現在の検査法は、ウイルスが作るたんぱく質の有無を調べる簡易法と、遺伝子の一部を増幅させる方法があります。たんぱく質の手法では5〜15分で感染の有無を判別できますが、細かい型は分かりません。一方、遺伝子の一部を調べる方法は、新型か季節性かなどを見分けられますが、診断に数時間程度かかり、研究所などでしか使えません。
同じインフルエンザウイルスでも新型や季節性などの細かな型によって、特有の遺伝子部分が異なります。そこで開発特任准教授らは、スパコンを活用し、あらかじめ特有の遺伝子部分を特定することにしました。さらにその部分に反応する試薬をつくることで、5分程度での判別を可能にしました。
現在、医療機関で使われている簡易診断キットを応用し、今後、今回の手法による簡易迅速診断キットを開発、普及させたい考えです。開発特任准教授は「新たなタイプのインフルエンザが出現しても簡単に検査できるようになる」と話しています。

カタールで新たなMERS-CoV患者が発生(2013年8月20日、CIDRAP)

59歳のカタール人男性がMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)感染により発病しました。20日のAFP通信が伝えたものです。同国での3人目の患者と思われます。
男性の容態は安定していると伝えていますが、詳細については報道されていません。またWHOによる確認も発表されていないほか、カタールの Supreme Council of Health(保健最高評議会)の英字Webサイトにも掲載されていません。
カタールではこれまでに2人の住民がMERS患者として報告されています。同国は最も多くの患者が確認されているサウジアラビアと国境を接しています。昨年の9月にはサウジアラビアに旅行した49歳のカタール人男性がウイルスに感染して発病し、空路ロンドンに移送されました。この男性は最終的に6月28日に死亡するまでロンドンの病院に入院したままでした。
この男性のケースは、MERSが明るみに出た最初の2例のうちの1例でした。もう1例は60歳のサウジアラビア人男性です。2例とも発表されたのは9月下旬ですが、サウジアラビア人男性の方は6月には死亡していました。
もう1人のカタール人は2012年の10月にドイツで治療を受けた患者ですが、最終的にはなんとか回復することができました。
今回の患者により世界のMERSの合計患者数は、非公式ですが97人になり、死亡者は47人となります。19日、サウジアラビア保健省は国内で新たに2人の患者が確認されたと発表しましたが、WHOによる確認はまだ行なわれていません。

カンボジア 裏庭飼育の鶏にH5N1(2013年8月20日、CIDRAP)

カンボジアのバッタンバンの村で裏庭飼育されている鶏にH5N1鳥インフルエンザが確認されました。バッタンバンは19日H5N1鳥インフルエンザに感染した少年の死亡が伝えられた北西部の州です。
19日のOIE(国際獣疫事務局)からの報告によれば、今回の鶏の集団感染は今月初め7歳の少女がH5N1に感染したことを受けて地元の鶏のサンプルを検査して発見されました。
飼育していた2,000羽のうち1,346羽が死んでおり、致死率は67.3%となっています。

オーバーラップするH7N9とH5N1の流行地域(2013年8月16日、CIDRAP)

サウジアラビア保健省(MOH)は新たに2人のMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)感染者を確認したと発表しました。8月に入って初めての患者です。
感染症の情報をインターネット上の掲示板で伝えている「FluTrackers」は、この2人がリヤドの住民であると伝えました。患者はそれぞれ50歳と59歳で、複数の慢性疾患を持っていました。現在病院の集中治療室で治療を受けています。
声明は患者の性別や発症日、職業、感染の可能性のあるものへの曝露の有無などについては伝えていません。
MOHの発表によると、今回の患者を加えてサウジアラビアのMERSの合計患者数は76人となり、このうち39人が死亡しています。世界全体では96人の患者数を数え、47人が死亡しています。
今回の患者は2人ともリヤド地区の患者ですが、直近に報告のあった3人の患者のうち2人も同じリヤド地区の患者でした。

カンボジア 9歳の少年がH5N1で死亡(2013年8月19日、CIDRAP)

新華社通信は19日、カンボジアの9歳の少年が18前日H5N1鳥インフルエンザで死亡したと伝えました。この少年は発熱、咳、嘔吐、腹痛と呼吸困難を訴えて入院した後、8月9日に診断が確認されました。
この少年が住んでいた村は北西部のバッタンバン州にあり、最近鶏やカモが死んでいることがありました。伝えられるところによると少年は発病する前、死んだトリや病気のトリを調理に使うために、姉のところに運んでいたといいます。
少年が死亡したことにより、カンボジアでの今年のH5N1患者は16人となり、10人が死亡したことになります。また2004年以降の合計患者数は37人となり、29人が死亡していると伝えています。

イタリアの養鶏場でH7型鳥インフルエンザ(2013年8月19日、OIE)

OIE(国際獣疫事務局)は8月15日、イタリアの採卵養鶏場でH7型の高病原性鳥インフルエンザが発生したと発表しました。
飼育していた128,000羽のトリのうち105,000羽が感染しており、罹患率は82.03%に及んでいます。また4,000羽が死んでいます(致死率=3.81%)。
この養鶏場はボローニャの北約50kmのエミリア・ロマーニャ地区に位置しています。ノイラミニダーゼの型を確認する精密検査とともに疫学調査も進められています。
当局では養鶏場の周辺を感染防御地域、サーベイランス対象地域として定めました。また残ったトリの殺処分を開始していると伝えています。鶏舎の消毒も行なわれる予定です。

オーバーラップするH7N9とH5N1の流行地域(2013年8月16日、CIDRAP)

中国東部の安徽省と浙江省に接する地域はH7N9とH5N1ウイルスへの感染リスクが高いように思われるという研究結果が15日、Emerging Infectious Diseases誌に投稿されました。
中国とオーストラリアの合同研究チームは、中国で確認されたH7N9とH5N1の患者に関する利用可能な全てのデータを用いて地理空間的な疫学調査を行ないました。
この2種類のインフルエンザの感染が起きた地域は、大湖湖の南東の地域と、安徽省と浙江省との境界に接する江蘇省の地域にオーバーラップしていました。
研究チームはまた、それぞれの疾患で家きんへの曝露の仕方の違いがあることについても発見しました。H5N1に感染した人々は職業上、家きんや家きんの排泄物、尿などに、より直接的に曝露しているようでした。一方H7N9に感染した人々は、「生きた家きんの市場を訪れた」というようなより間接的な曝露でした。研究チームではより多くの調査をすることにより感染のリスクファクターを特定できるだろうと述べています。

ネパール カトマンズ地区をH5N1の非常事態地域と宣言(2013年8月15日、CIDRAP)

おびただしい数のH5N1鳥インフルエンザの発生が続いているネパールでは、政府がカトマンズ渓谷のバクタプル地区を非常事態地域と宣言しました。マレーシアの国営報道機関であるベルナマ通信が伝えたものです。
この結果を受けてこの地域の全ての鶏とカモ、ハトは卵や飼料とともに処分される予定です。養鶏場は清掃、消毒されるとともに家きんの肉の販売は禁止されます。
記事は、50万羽の鳥を殺処分するために農業省によって緊急対応チームが編成されたと伝えています。
ヒマラヤンタイムズ紙は、10もの緊急対応チームが家きんと加工製品の処分のために配備されると共に、どのような論争が起きた場合にも備えて治安部隊を派遣したと伝えました。
ネパールでは2009年に初めてH5N1の発生が確認されました。首都カトマンズでは先月40件以上の集団感染が起きたとベルナマ通信は伝えています。

中東呼吸器症候群疑い、韓国人患者が初の死亡(2013年8月14日、中央日報日本語版)

サウジアラビアで仕事をしていた韓国人労働者が、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの疑いの症状で死亡し、保健当局が調査を始めました。
韓国の保健福祉部は11日にサウジ病院に入院して1日後に亡くなったキム某氏(53)の死亡原因を確認中だと13日明らかにしました。キム氏は、腎不全症・急性肺炎などMERSと似た症状を見せました。MERSは2003年、800人余りの死亡者を出した重症急性呼吸器症候群のサーズ(SARS)の類似型です。
一方この日、キム氏と接触した同僚の労働者19人が仁川(インチョン)国際空港を通って帰国しました。彼らは空港近くの検疫所で潜伏期が終わる24日まで隔離される予定です。先に入国したほかの接触者3人は現在、地方の大学病院に隔離中です。

メキシコの農場でまたもH7N3鳥インフルエンザ(2013年8月13日、CIDRAP)

メキシコ農務当局は新たなH7N3高病原性鳥インフルエンザの発生を報告しました。メキシコの一部の地域では2012年から始まった流行との戦いが今も続いています。
8月12日にOIE(国際獣疫事務局)に提出された報告書は、ウイルスがハリスコ州の採卵養鶏場を襲ったと伝えています。ハリスコ州はメキシコ中央部に位置し、国内トップの鶏卵生産地域です。
この養鶏場では7月30日に感染が確認され、飼育していた359,343羽が被害を受けました。
報告によると感染源は野生の鳥ではないかと考えられています。養鶏場ではこれまでも感染予防対策を行っていましたが、引き続き実施する予定です。また国の対策の一環としてワクチン接種とサーベイランスが行なわれます。
メキシコでの最近のH7N9集団感染は6月中旬に発生しました。そのときには4つの州の8カ所の養鶏場が感染の被害を受けています。

カンボジア H5N1で子ども2人が入院(2013年8月13日、CIDRAP)

カンボジア保健省は13日、新たに2人のH5N1鳥インフルエンザ患者が発生したことを発表しました。2人とも子どもです。今年カンボジアでは子どもたちの感染が最も多くなっています。
患者はバッタンバン州の9歳の少年とカンダール州の5歳の少女です。新たに2人の感染が確認されたことにより今年のカンボジアのH5N1感染者数は16人となり、9人が死亡したことになります。
バッタンバン州はカンボジア北西部に位置していますが、カンダール州は南部にあります。2人の患者の確定診断はカンボジアのパスツール研究所で行なわれました。
声明によると少年は7月26日に発熱と嘔吐の症状が始まりましたが、最初は自宅で保健所の職員に治療を受けていました。その後容態が悪化したため8月2日に、両親はバッタンバン市内の個人開業医に連れて行きましたが、州立病院を紹介されました。少年は8月4日にシェムリアップ病院に移され、8月9日になってオセルタミビル(タミフル)による治療が開始されました。容態は安定していると伝えられています。少年の住む村では家きんが死んでおり、少年は発病前、姉の調理のためにトリ小屋から病気のトリを運んでいました。
カンダール州の少女は8月1日に発病しました。両親は地域の保健所に治療を依頼しました。翌日少女は個人開業医を受診しましたが容態が悪化し、8月9日にカンタボファ病院に転院しました。転院の翌日からオセルタミビル(タミフル)の投与が開始されましたが、重体となっています。少女の村では最近家きんが死んでいたことが保健当局により確認されました。
マムブンヘン保健大臣は声明の中で、H5N1はカンボジアにとって重大な脅威であり、子どもたちは危険に曝されている、彼らはしばしば裏庭で飼育されている家きんの世話を行なっているほか、ペットとしても飼育している、また家きんのいる場所で遊んでいると述べました。同氏は両親に対して、子どもを病気のトリや死んだトリに近づけないようにし、家きんと一緒に遊ばせないよう注意を促しました。 WHOは、新たなH5N1患者が確認されたことにより、これまでの合計患者数は636人となり死亡者数は377人になったと発表しました。
2005年以降カンボジアでは37人のH5N1患者が発生し、このうち28人が死亡しています。確認された患者のうち26人が14歳以下の子供であることをWHOは注視しています。

ベトナムでH5N1の無症候例(感染しても症状の出ない例)を確認(2013年8月13日、CIDRAP)

H5N1疑いの患者と接触のあったベトナム人女性が、無症状の感染をしていたことが確認されました。 ベトナムとイギリス、オランダの合同研究チームが行なった調査で判明したもので、この研究は12日付の「Emerging Infectious Diseases」誌に発表されました。
この調査は2011年に行なわれたもので、40歳のベトナム人男性が発病し、その後死亡したことを受けて開始されたものです。
無症状のH5N1感染は稀です。同様のケースは1例2008年にパキスタンから報告されています。科学者の間では最近、確認されていないH5N1感染者が多く存在するのかそれとも少ないのかをめぐって議論が交わされました。この問題は、現在は高いと考えられているH5N1の致死率にも影響します。
ベトナム人の男性が発病したとき、当局では患者の4人の家族と1人の濃厚接触者の咽頭から綿棒でサンプルを採取しました。彼らにはオセルタミビル(タミフル)が投与され、1人も症状が出ませんでした。
ただ1人検査で陽性となったのは男性の18歳になる娘で、サンプル採取の6日前に鶏を食用に解体していました。彼女の感染は、採取したサンプルから分離したウイルスをリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(リアルタイムPCR検査)で確認する方法と、抗体を見つける方法で確認されました。研究チームは、この女性は潜伏期間中抗ウイルス剤の投与を受けていたために症状が出ないままに終わったのかもしれないと言っています。
この研究で確認されたH5N1ウイルスはクレード2.3.2.1と呼ばれる系統のものでした。これはアジアのいくつかの国々で主流となっている株で、家きんでは一般的になってきていますが、ヒトではそうでもありません。研究チームは、この女性の例は、クレード2.3.2.1という株のヒトへの病原性は低いのかもしれないという可能性を引き上げたと述べました。
H5N1のヒトでの無症候感染を調べるためには、早期の段階で綿棒によるサンプル採取を多く行なうことと、急性期と回復期の血清をペアで検査することが必要だと結論しています。
(訳注:ペア血清法とは、急性期の血清と回復期の血清の抗体価を比較して、抗体価の上昇を指標にして感染の有無を診断する方法のことです。)

北京でH7N9患者が死亡(2013年8月12日、新華社)

8月12日、H7N9鳥インフルエンザに感染した女性が多臓器不全で死亡しました。
61歳のこの女性は7月18日に治療のために中国北部の河北省廊坊(ろうぼう)市から北京朝陽(ちょうよう)医院に移送されていました。7月20日にはH7N9ウイルスに陽性の検査の結果がでました。
9日には南部の広東省でも1人のH7N9感染者が確認されています。この結果中国本土の合計感染者数は134人となりました。(訳注:このほかに中国本土で働いていた台湾の男性1人が帰国後に発病しています)このうち44人が死亡しました。
当局は5月末にH7N9インフルエンザに対する緊急対応を終了しました。しかし中国国家衛生・計画生育委員会のスポークスマンは、当局では状況の観測を続けており、この秋から冬にかけて流行が起きる可能性に備えていると話しています。
今月初め中国東部の江蘇省の研究チームが、H7N9ウイルスはヒト−ヒト感染を起こしうるようだと発表しました。しかしその場合の感染は限定的で次から次へと感染をひろげるものではないと付け加えています。

※新華社の記事は「男性」と伝えていますが「女性」の誤りです。

ラクダ感染源説は時期尚早 MERSで国連機関(2013年8月10日、産経新聞)

中東などで感染が相次ぐ「中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス」の抗体が、オマーンのヒトコブラクダの血清に含まれていたとオランダなどの研究チームが発表したことに関連し、国連食糧農業機関(FAO)は9日、ラクダなどの動物を感染源と結論づけるのは時期尚早とする声明を発表しました。
FAOは、抗体の発見はラクダへの感染を示唆するものではあるが「ヒトに感染するウイルスと同じものかを確認するには、ウイルスを分離し、遺伝子を比較する必要がある」と強調しました。
研究チームの一人は、AP通信に「ヒトコブラクダが感染源の一つである可能性を示す結果だ」と話していました。MERSでは、中東や欧州で感染者40人以上の死亡が確認されています。

H7N9疑いの患者、広東省当局が感染を確認(2013年8月10日、新華社)

広東省保健当局は10日、広東省南部でH7N9鳥インフルエンザのヒトへの感染が確認されたと発表しました。
広東省保健当局による検査の結果を確かめるために、51歳の女性の検体が中国疾病予防控制センター(CDC)に送られていましたが、H7N9ウイルス検査で陽性が確定したものです。
この女性は1週間に及ぶ発熱の後、8月3日に徽州(きしゅう)市中央人民病院に入院しました。彼女は長年に亘って博羅県(はくらけん)で農産物取引市場で家きんの食肉解体業の仕事をしていました。
彼女は金曜日の夜に杭州医科大学付属第一病院に転院しましたが重体です。
中国本土は7月に1件のH7N9患者の発生を報告しました。患者は河北省出身で北京で診断を受けました。その結果中国本土での患者数は133人となり、死亡者は44人になったと中国国家衛生・計画生育委員会は報告していました。

MERS ヒトコブラクダ間で感染拡大(2013年8月9日、NHK)

中東やヨーロッパで感染が拡大している「MERSコロナウイルス」について、国際的な研究チームは、中東などで人が接触することも多いヒトコブラクダの間で感染が広がっていたとする研究成果を発表し、感染経路の解明につながるか注目されています。
この研究成果は、オランダやドイツなどの研究チームが9日、イギリスの医学誌「ランセット感染症」に発表したものです。
それによりますと、中東やヨーロッパなど4つの国で、牛、やぎ、らくだなどの動物、およそ350頭の血液を調べたところ、オマーンとスペインで採取したヒトコブラクダの血液から、「MERSコロナウイルス」に感染していたことを示す抗体が検出されたということです。 このうちオマーンのヒトコブラクダからは、50頭全てで抗体が検出され、研究チームはヒトコブラクダの間で感染が広がっていたことが示されたとしています。
研究チームでは、ヒトコブラクダが人への感染源だと特定するには、患者がヒトコブラクダの肉を食べたかどうかなど、さらに詳しい調査が必要だと指摘しています。
「MERSコロナウイルス」は、2003年に感染が拡大したSARSを引き起こしたのと同じコロナウイルスの一種で、WHO=世界保健機関によりますと、中東やヨーロッパでこれまでに94人の感染が確認され、このうち46人が死亡していて、今回の研究が感染経路の解明につながるか注目されています。

中国の女性がH7N9鳥インフルエンザの疑いで入院(2013年8月9日、CIDRAP)

広東省の保健当局は9日、51歳の女性の気道から採取した検体がH7N9インフルエンザ検査で陽性反応を示したため、確定診断のために国立研究所に送ったと発表しました。
この女性は徽州の家きん屠殺業者で生きたトリとの接触歴があったことを香港の保健予防センター(CHP)の声明は伝えています。
中国で起きたH7N9の集団感染の調査は感染源を特定するまでには至っていませんが、これまでのところ生きた家きんが感染源ではないかとの見方が有力です。
今回の感染が中国疾病予防控制センター(CDC)によって確認されれば、135人目のH7N9患者となります。1人を除き全員が中国人ですが、台湾から仕事で中国の感染地域に来ていた男性も感染しています。これまでに43人の死亡が報告されています。
これまでに広東省の家きん市場ではH7N9ウイルスが確認されていますが、今回の患者の診断が確定すれば、広東省では初めてのヒトへの感染例となります。
広東省の疾病予防控制センターはこの女性の感染が病院のルーチン検査で見つかったと発表しました。
また、新華社通信によると女性は重体となっているとのことです。
女性と濃厚接触のあった36人のモニタリングが行なわれていますが、これまでのところほかにはH7N9感染者は見つかっていません。 今回の報告は、河北省の61歳の女性が感染したと発表があった7月20日以降20日ぶりのH7N9感染報告となります。新規患者の発生は5月中旬から減少しました。ウイルスが死に絶えたのか、ヒトへの感染予防策が功を奏しているのか、秋になり気候が涼しくなったときには他のインフルエンザウイルスのように再び現れるのか、インフルエンザの専門家にも定かではありません。

H7N9の遺伝子実験へ インフル大流行に備え (2013年8月8日、産経新聞)

中国で死者が出たH7N9型の鳥インフルエンザウイルスの危険性を研究し、人での大流行に備えるため、ウイルスの遺伝子を操作する実験を始めると河岡義裕(かわおか・よしひろ)・東京大教授ら世界の研究者22人が明らかにましした。8日付の英ネイチャーと米サイエンスの二大科学誌に同時に発表しました。
ウイルスを操作して感染性を高める実験は、生物テロに利用される懸念があるとして、米政府が問題視した経緯があります。河岡教授らは、実験に先立ち米政府の審査を受けるとしています。
H7N9型ウイルスはことし中国で発生、世界保健機関(WHO)によると43人が死亡しました。現在は落ち着いていますが、冬になると再び感染が広まる恐れがあります。
研究は哺乳類のフェレットなどを使い、感染しやすくなる遺伝子の変異を特定したり、毒性を高める変異を調べたりします。ほかに、抗ウイルス薬が効かない耐性ウイルスの仕組みも調べます。

MERS-CoVの血清学的調査  ラクダがキャリアである可能性を示唆 (2013年8月8日、CIDRAP)

さまざまな地域の動物を対象にして行った血液検査の結果、ラクダは中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)(もしくは極めてこれに近いウイルス)に曝露していたことが確認されました。宿主動物に関するはじめての強力な手がかりとして注目されます。
これまで動物に関する唯一の手がかりは遺伝子配列の研究で、このウイルスがコウモリから来たことを示唆していました。しかし患者の誰一人としてコウモリと接触した人がいなかった反面、アラブ首長国連邦の男性(ドイツで治療後に死亡)は病気にかかったレース用のラクダとの接触歴がありました。
研究チーム(ほとんどはオランダとドイツの研究者)はこの研究結果をThe Lancet Infectious Diseases誌に発表しました。. 最初のMERS-CoV感染は1年前に報告されました。現在までに94人の患者と46人の死亡者がWHOにより確認されています。全ての患者は中東出身であるかもしくは中東との関連があります。
ヒト−ヒト感染は稀に起きています。保健当局では、ウイルスの感染拡大には、宿主の動物が未だよくわかっていない重要な役割を演じているのではないかと推測しています。
研究チームでは、ヒトコブラクダとウシ、ヒツジ、ヤギそしてヒトコブラクダと密接に関係のある動物などの家畜から349の血液サンプルを採取しました。血液のサンプルはオマーン、オランダ、スペイン、チリのそれぞれ異なった地域の動物から採取されました。彼らは血液の中に、MERS-CoVの抗体やSARSウイルスの抗体、HCoV-OC43(ヒトコロナウイルスOC43)の抗体そのほか人に感染するタイプのコロナウイルスの抗体ができていないかどうかを調べました。
MERS-CoVの抗体とSARSやHCoV-OC43の抗体との間には交差反応性は見られませんでした。これは高度に特異的なウイルス中和反応検査によって確認されたものです。この結果、血液中にMERS-CoVの抗体があるということは、おそらく以前MERS-CoV(もしくは極めて近親のウイルス)に感染した経歴があるということを意味するものだと報告しています。
オランダとスペインの160の動物の血液からはMERS-CoVの抗体は見つかりませんでした。しかしオマーンのヒトコブラクダから採取された50のサンプル全てからは過去にこのウイルスに感染した証拠が発見されました。オマーンでのラクダからのサンプル採取は国内のさまざまな場所で行なわれました。このことからMERS-CoV(もしくは極めて近親のウイルス)はこの地域のヒトコブラクダの間で広く循環していることが示唆されると研究チームは報告しています。
オランダとチリの動物(ヒトコブラクダと近い種のフタコブラクダやアルパカ、ラマなど)からは抗体は確認されませんでした。
アフリカ大陸の沖合いに浮かぶスペイン領のカナリア諸島のヒトコブラクダでは、2つの群れから採取した血液サンプルの14%(15検体)に低濃度のMERS-CoV抗体が確認されました。この地域でMERS-CoVのヒトへの感染の報告はこれまでありません。
研究チームは雑誌のプレスリリースで、オマーンのヒトコブラクダはスペインのヒトコブラクダよりも陽性の割合が高く、MERS-CoVの抗体の濃度も高いと発表しました。「この状況を説明する最善の方法は、ヒトコブラクダの間ではMERS-CoVのようなウイルスが循環しているが、このウイルスの振る舞いは中東とスペインではどうも異なっているようだというものだ」と言っています。
この発見は、ヒトコブラクダはMERS-CoVの宿主動物の一つである可能性があり、中東では人気があってレースに使われたり、肉やミルクが採取されたりとさまざまな形でヒトとの接触の機会があることから、ウイルスの感染を引き起こしているということを示唆していると述べています。

H7N9 フェレットで限定的な空気感染(2013年8月8日、CIDRAP)

フェレットにおけるH7N9ウイルスの空気感染力は鳥インフルエンザよりも強く、H1N12009季節性インフルエンザよりは弱いという研究結果が7日発表されました。
オランダのエラスムス研究所と、イギリスのケンブリッジ大学の研究グループが、科学雑誌Natureに発表したものです。
研究チームは4匹のフェレットにH7N9安徽株(Anhui/1/2013 H7N9)を感染させ、翌日その隣に感染していない4匹のフェレットを入れたケージを置きました。直接の接触は妨げられますが、空気感染は可能な構造にしてありました。
その結果、H7N9ウイルスは4匹のフェレットのうち3匹に感染しました。3匹のフェレットは曝露から2週間後には血清抗体が陽性となりました。空気感染をしたと思われる2つのウイルスの遺伝子配列を調べた結果両者は同一でした。
また、このウイルスは未だにトリ型の受容体と結合する性質を残しているほか、ヘマグルチニンの不安定性のために感染力は限定的なものに止まっていることも示唆されました。
研究チームは、このH7N9ウイルスが哺乳類に効率よく感染するようになるためには更なる変化が必要だと結論付けています。

ベトナムのウズラの農場でH5N1(2013年8月7日、CIDRAP)

メコンデルタ地域に位置するティエンジャン省のウズラの農場をH5N1鳥インフルエンザの新たな波が襲いました。ベトナムの報道機関は、先月だけで26,000羽以上のトリが殺処分されたと伝えています。
Saigon Giai Phong紙によると、ベトナム農業農村開発省は、ウイルスが他のトリにも広がっている可能性があるとして、地方当局に対しウズラの農場の点検と感染拡大予防措置をとるよう緊急の要請を行ったとのことです。
国の規則では、H5N1に感染したトリは殺処分されることが要求されるほか、その土地の他の家きんにはワクチンの接種が行われることになっています。記事には、以前鶏とカモに使用したワクチンをウズラにも試した後に集中的なワクチンキャンペーンが開始されるだろうと書かれています。

PAHO(全米保健機構) 年配のラテンアメリカ人にインフルエンザ対策を呼びかけ(2013年8月7日、CIDRAP)

全米保健機構(PAHO)は今週機関紙に特別報告を発表し、年配のラテンアメリカ人へのインフルエンザによる不相応な負荷を減らすために、サーベイランスの向上とワクチン接種の継続を呼びかけました。
「アメリカ大陸における年配者のインフルエンザ:合意による声明」と題したこの報告は、インフルエンザのサーベイランス、ラテンアメリカの年配者へのワクチン接種、予防、治療について、200件以上の研究とPAHOの専門家からの情報を使って評価しています。この報告は「Pan American Journal of Public Health」誌に掲載されました。
PAHOは季節性インフルエンザで死亡する人の90%は65歳以上の人々であることを強調しました。
報告は、当局が病気の影響を計測するのを助け、流行地域を特定して改善をはかるために、よりよいサーベイランスの必要性を訴えています。
インフルエンザワクチンの接種は年配者にとって合併症を予防する上で極めて重要であり、年配者はワクチンに対する免疫反応が低下するという報告はあるものの、継続して接種を受けるべきだと結論付けています。
また、虚弱な患者や免疫力が低下している患者、入院患者、併存症を持っている患者、季節はずれの時期に重度のインフルエンザのような症状が出た患者などには診断テストの実施を勧めています。

H7N9鳥インフルエンザがヒト−ヒト感染を起こす懸念(2013年8月6日、REUTERS)

今年中国で発生した致死的な鳥インフルエンザのヒト−ヒト感染の可能性についての初めての研究がBritish Medical Journal (BMJ) 誌に発表されました。
この研究は中国東部で発生した家族内感染を調査したもので、「最初の感染者である60歳の父親から娘に直接感染した」ことが強く疑われると述べています。
専門家はこの研究に関して、必ずしもH7N9が次のパンデミックになる可能性が増したということを意味するものではないとして、「細心の注意を続ける必要があるということをタイムリーに思い出させるものだ」とコメントしています。
ロンドン大学衛生熱帯医学大学院(London School of Hygiene and Tropical Medicine) のジェームズ・ルッジ医師とリチャード・コッカー医師は同じ医学雑誌に「H7N9の脅威は決して過ぎ去ってはいない」とコメントを寄せています。
しかし、研究を行なった科学者チームは、このウイルスはまだ効率的にヒトからヒトへと感染する能力を獲得しておらず、現在の形のままで人類にパンデミックを起こす危険性は低いことを強調しました。
H7N9鳥インフルエンザウイルスは2月まではヒトへの感染は知られていませんでしたが、WHOの最新のデータによれば現在までに中国と台湾で133人に感染し43人の死者を出しています。
ほとんどの患者は発病の7日から10日前に、生きた家きんの市場を訪れていたか、生きた家きんとの濃厚な接触がありました。 BMJに発表された研究は江蘇省疾病予防管理センターのチャン・ジュン・バオ氏の主導で行なわれ、2013年3月に中国東部で発生したH7N9の家族内感染(父親と娘)の分析を行ないました。発端となった最初の患者は60歳の男性で、定期的に生きた家きんの市場に行っており、最後に家きんへの曝露があった日の5日〜6日後に発病しました。男性は3月11日に入院しました。症状が悪化した3月15日には集中治療室(ICU)に移されましたが、5月4日に多臓器不全で死亡しました。
2人目の患者は32歳になるこの男性の娘で、生きた家きんとの接触歴は見あたりませんでしたが、父親がICUに移るまではベッドサイドで直接父親の看護をしていました。女性は最後に父親と接触した6日後に発病し、3月24日に病院を受診しました。3月28日にはICUに移されましたが、多臓器不全を併発し、4月24日に死亡しました。それぞれの患者から採取された検体から分離されたウイルスの種は「遺伝子的にほとんど一致」しており、ウイルスが直接父親から娘に感染したことが強く示唆されたと研究チームは言っています。
「我々の知る限り、この新型ウイルスがヒト−ヒト感染を起こす可能性があるということを、詳細な疫学データと臨床データ、ウイルス学的データを添えて発表した最初の報告である」と書いています。
ハノイのオックスフォード大学臨床研究拠点のピーター・ホービー代表はこの調査には参加していませんが、この研究はH7N9に対する懸念のレベルを高め集中的なサーベイランスの必要性を増強するものだと言っています。

ネパールとインドでH5N1鳥インフルエンザが発生(2013年8月5日、CIDRAP)

ネパールでは新たに6カ所の農場で、インドでは2カ所の農場でH5N1鳥インフルエンザの発生が確認されました。
Nepalnews.com.はネパールのバクタプルの農場で数百羽の家きんが殺処分されたと伝えています。ネパールでは最近の洪水とH5N1鳥インフルエンザの発生のために、政府が先週カトマンズバレーでの家きんの売買と移動を1週間禁止しましたが、この期間は延長されるかもしれません。
The Himalayan Times紙は4日、一部の専門家が、政府が行なっているウイルス封じ込め対策が無効なためにH5N1拡大していると非難していることを伝えました。
一方インド当局はOIE(国際獣疫事務局)に対し、2件のH5N1鳥インフルエンザの集団感染を報告しました。1件はマハーラーシュトラ州のアンジョラにある家きんの生産施設で、もう1件はチャッティスガル州のジャガダラプルの政府の直営農場で発生しました。感染したトリは4,000羽以上にのぼり、3,000羽近くが死にました。この農場はインドの東中央部にあります。

サウジアラビアのMERS-CoV患者 病院内の何らかの感染源から感染(2013年8月5日、CIDRAP)

今年の2月から3月にかけてリヤドに住む3人の家族がMERS-CoVに感染したケースでは、最初の患者は明らかに病院内で何らかの未確認の感染源から感染したとの研究結果が「International Journal of Infectious Diseases」誌に発表されました。
発端となった患者は51歳の男性で、肥満と2型糖尿病がありましたが、背部痛と他の症状(非呼吸器症状)のために入院し、その2週間後に呼吸器症状を発症しました。そして11日後に多臓器不全で死亡しました。この男性はウイルス検査は実施されていませんでしたが、その症状と徴候はMERS-CoV感染と一致していました。
MERS-CoVの潜伏期間は長くとも14日以内であると考えられていることから、研究チームは、この患者は病院に入院した後に医療従事者か他の患者、もしくは来訪者から感染したと述べています。
その後この男性の2人の弟(39歳と40歳)が発熱を伴う呼吸器症状を発症し、MERS-CoV感染が確認されました。39歳の男性は死亡しましたが40歳の男性は助かりました。2人は他の家族に比べて最初の患者との接触機会はかなり少なかったのですが、他の親類には発症した人は1人もいませんでした。病院の内外を問わず患者と接触のあった他の人々の間には感染が確認された人は他にはいません。 「認識されていない軽症患者や無症候患者からMERS-CoVを感染する例は、これまで考えられてきたよりも次から次へと感染を拡げる重要な要因となりうるかもしれない」と結論づけています。

イリノイ州で今年初めてのH3N2v患者が発生(2013年8月2日、CIDRAP)

イリノイ州保健当局は1日、同州で今年の夏初めての変異型H3N2(H3N2v)インフルエンザの患者が発生したことを発表しました。患者は子どもで、カントリーフェアでブタとの接触がありました。
イリノイ州公衆衛生局(IDPH)は、感染者は7月下旬に開催されたデュパージュ郡のフェアで出展者の手伝いをしていたブーン郡の子どもだが症状は軽いとの声明を発表しました。
イリノイ州はこの夏H3N2v感染の発生を報告した3番目の州になりました。また今回の患者の発生により合計患者数は15人となりました。イリノイ州以外ではインディアナ州が13人、オハイオ州が1人となっています。いずれもブタとの接触のあった人々が発病しています。昨年イリノイ州は4人のH3N2v患者を報告しています。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は最新版のH3N2v患者集計にイリノイ州の例を含めると共に、今日発表のインフルエンザ週報にも加えました。

サウジアラビアで新たに3人のMERS患者(2013年8月1日、CIDRAP)

サウジアラビアとWHOは新たに3人のMERS-CoV患者が確認されたと発表しました。3人とも女性で、このうちの2人が医療従事者です。
サウジアラビア保健省の発表によると、1人の患者は67歳のリヤド市民で、いくつかの慢性疾患を持っていました。現在病院の集中治療室で治療を受けているとのことです。
WHOでは、この女性は7月25日に発病したが、動物や他のMERS-CoV患者への曝露は確認されていないと言っています。
他の2人の患者はいずれも39歳の女性の医療従事者で、1人は南西部のアシルに在住、もう1人はリヤドに住んでいるとMOHは伝えています。2人とも軽症で症状は落ち着いているとのことです。
MOHはこの2人がどのようにしてウイルスに感染したのか詳細は伝えていません。しかしWHOは、2人ともMERSの確定診断を受けた患者との接触があったと伝えました。
アシルでは最近他にも何人かの患者が報告されています。7月25日には83歳の男性が、7月17日には26歳の男性と42歳の女性の医療従事者の2人が報告されました。
新たに3人の患者が報告されたことにより、サウジアラビアのMERS患者は74人となり、39人が死亡したことになります。またWHOの集計では患者数94人、死亡者数46人となりました。

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