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0.9999・・・=1 の不思議

 以前のコラムで「東京ドーム○個分」という表現方法(コードの仕方)を例に、多くの人々が直感的にイメージしやすい形で伝えることの難しさと重要性について考えました。今回はその続編として、人々の間で言葉を合わせることの重要性について考えてみたいと思います。

・面白い数学パズル
 数学をベースとしたパズルの一つに「0.9999・・・」という形で、小数点以下に無限に「9」が続く小数を考える問題があります。実は「この数」は、数学的な意味で「1」と等しいのです。すなわち、数式を使って「0.9999・・・=1」と表記(コード)できることになります。

 小数点以下に9が続く「0.9999・・・」は1よりも小さいのでは、という感覚がどうしてもぬぐいされないことから、しばしば面白い数学パズルとして取り上げられ、話題になる問題です。

 このパズルは、私たちが普段使っている10進法の世界で「1が3で割り切れない」ことから発しています。1を3で割ると「1÷3=0.3333・・・」と、小数点以下に無限に「3」が続く小数となります。この「0.3333・・・」を3倍した数が「0.9999・・・」です。もともと「1」であった存在を「3で割りそれを3倍する」わけですから、当然、元の「1」に戻ります。それゆえ「0.9999・・・」は、厳密に「1」に等しいわけです。

 ピンとこない人は、「1時間」を3で割った「0.3333・・・時間」、すなわち「20分」を、3倍することを考えてみてください。その答えは「60分」となり、厳密に「1時間」と一致します。「0.9999・・・=1」であることがお分かりいただけるのではと思います。

・「指し示すもの」と「指し示されるもの」
 以前にも触れたことがありますが、「近代言語学の父」とも呼ばれるスイスの言語学者フェルディナン・ド・ソシュール(1857-1913)は、「日本語」、「英語」のような言葉の種類によらず、「人が使う言葉」の本質を見出しました。

 彼が見出した言葉の本質は、簡単に言うと次のようになります。言葉は、例えば「イチ」という音や「1」という表記などの何らかの「サイン」(シニフィアン:指し示すモノ)と、そのサインが指し示す「概念や意味」(シニフィエ:指し示されるモノ)の組み合わせでできており、両者が結びつくことで「意味伝達の手段」として成り立っています。

 シニフィアンとシニフィエの「結びつき」には合理的、必然的な理由はなく、両者を結びつけているものは「このシニフィアン(サイン)は、このシニフィエ(意味)を表すのだ」という、多くの人が共通して持つ思い込みでしかありません。母国語の習得は、シニフィアンとシニフィエを、あまり意識させない形で経験によって結びつかせる学習プロセスです。外国語の習得とは、両者の結びつきの体系を、意図的な学習によって頭の中に作り上げることに他なりません。

・コミュニケーションに齟齬(そご)が生じる理由
 関西では「捨てる」という意味で「ほかす」と言い、北海道では「なげる」と言います。これらのシニフィアンが、「捨てる」というシニフィエと結びついていないと、円滑なコミュニケーションはできません。関西の人から「ほかして」と頼まれた不要なモノを、重要なモノとして「保管(ほか[ん])して」おいたという笑い話のような本当の話があるくらいです。

 コミュニケーションに齟齬や誤解が生じる場合、その誤解は、このシニフィエとシニフィアンの結びつきが、人や、その人がよって立つバックグラウンドによって異なることから来ている場合が多いのです。「0.9999・・・=1」という言葉に感じる違和感も、同じ概念(シニフィエ)を表す表記方法(シニフィアン)が異なることから来ています。「数式」というシニフィアンを見たときに、頭の中で思い浮かぶシニフィエが異なることから来る、コトバによる違和感だったわけです。

・円滑で高品質なセキュリティサービスを提供するために
 セキュリティは、実体がある「物理的な存在」ではなく、さまざまな仕事に携わる複数のスタッフが連携してサービスを提供する「無形のもの」であるため、それぞれのスタッフ間のコミュニケーションに齟齬が発生するとクオリティの低下を招いてしまいます。

 セコムでは、オンラインセキュリティサービスを提供するために必要な仕事を、すべて一社で提供しています。サービス提供に関わる複数スタッフの「シニフィエとシニフィアンの関係」を統一し、コミュニケーションエラーのない形で、高品質な「セキュリティ」を提供するのに欠かせないことだからです。

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セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
甘利康文

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