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今年の夏の熱中症による救急搬送者数はどうなる?

 先日の台風6号が去ってから、急に暑くなってきました。日本付近の空気が一気に入れ替わったような変わりようです。最高気温が25℃以上となる"夏日"という表現を飛び越えて、最高気温が30℃以上となる"真夏日"という報道の方が先に来てしまった感じもします。
 まもなく6月となり、熱中症が気になる季節に入ります。まだ、暑さに慣れていないところに、急に気温が高くなると、体がだるく感じたり、気持ち悪くなったりする可能性があります。実は、熱中症かもしれませんので、注意が必要です。

少なかった昨年の熱中症の救急搬送者
 熱中症による救急搬送者は、7月と8月にピークを迎えますが、急に気温が上がってくる6月も少なくありません。ここ5年の平均では、7月や8月の搬送者数の5分の1程度となっています。
 昨年の統計をみると、6月の熱中症による救急搬送者数は4634人で、2013年に比べ369人増えました。しかし、7月以降は前年比減が続き、6月から9月の4カ月間でも搬送者数は4万48人となりました。この5年の中で一番少ない年となりました。2013年と比べると、3割の減少となっています。

やっぱりエルニーニョだった昨年の夏
 昨年は、冷夏の要因の一つとされるエルニーニョが発生しそうで発生しない状況が続き、予報でも暑くなるのか涼しくなるのか、はっきりしない状況でした。
 エルニーニョとは、南米ペルー沖の太平洋赤道海域の海面水温が高くなる状況を言いますが、気象庁が毎月発表している「エルニーニョ監視速報」でも、あやふやな表現が続きました。昨年5月には「発生しそう」という表現が出たかと思えば、6月以降は「平常状態が続いている」という表現が続き、11月に「発生しているとみられる」という表現とともに、「やっぱり夏から発生していたと考えられる」という後追い発表になりました。
 後から考えてみれば、昨年の夏は低温続きだったようです。先に示しましたように、救急搬送者数が前年比で3割減となったのも、気温があまり上がらなかったことが影響したといえそうです。

エルニーニョの年は熱中症の救急搬送者が少ない
 エルニーニョは太平洋の海面水温のちょっとした変化が、地球上の広範囲に影響を与えていることがわかってきています。日本の気象庁の定義では、前後2カ月の月平均海面水温を用いた"5カ月移動平均値"が平年値に比べて0.5℃以上変化するかどうかという微妙な世界なのだそうです。厳密には、それが6カ月以上継続した場合をエルニーニョ状態というそうです。昨年の発表が11月までずれ込んだのは、そういう理由があります。
 この海面水温の平年値との差と、熱中症による救急搬送者数の関係を示したものが右の図です。海面水温の平年値との差がプラスになると救急搬送者数が少なく、マイナスになると救急搬送者数が多くなるといえそうです。これらの相関を計算すると、マイナス0.77と高い相関を示しています。相関とは、1に近づくにしたがって両者の関係が強いことを示します。また、マイナスは片方が増えると、片方が減るという関係を示します。ちなみに、この中で、2009年はエルニーニョが発生し冷夏となっています。また、2010年はペルー沖の海面水温が下がるラニーニャが発生して、猛暑の夏となっています。

急な気温上昇による熱中症に注意しましょう
 最近の「エルニーニョ監視速報」をみると、昨年の夏から続いていたエルニーニョが今年2月に終息し、3月は平常状態であると報告されています。そして、先日発表になった4月の報告では、「エルニーニョが発生しているとみられる」となっています。この状態が続くとすると、今年も涼しい夏なのかもしれません。今年の夏が暑くなるか、涼しくなるか、今後のエルニーニョの動向にも注目です。
 とはいえ、これから夏に向けて、急に暑くなることも考えられます。熱中症にならないためには、体調を整え、定期的に水分を補給することが大事とされています。毎朝の天気予報などを参考に、熱中症対策を十分にしていただきたいと思います。

【参考情報】
データから読む「エルニーニョの夏は熱中症搬送者が少なくなる?」
データから読む「熱中症搬送人数の増加と最高気温の関係」

セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰

エルニーニョ監視領域海面水温の平年差と熱中症搬送者数の分布(消防庁と気象庁のデータから作成、救急搬送者数は7〜9月の合計、海面水温平年差は7〜9月の平均を使用)

エルニーニョ監視領域海面水温の
平年差と熱中症搬送者数の分布
(消防庁と気象庁のデータから作成、
救急搬送者数は7〜9月の合計、
海面水温平年差は7〜9月の平均を使用)

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