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今週末の9月5日までの一週間は、防災週間となっています。各地で防災に関するイベントが開催されたり、テレビやネットなどを通じて普及・啓発活動が行われたりしています。
皆さんがお住まいの地域でも、防災訓練が行われる時期かと思われます。筆者の住む地域でも、今月下旬に予定されており、事前準備がすでに始まっています。
今年は自治会の住民に加えて、開催場所の小学校の全校児童も参加してくれることになっており、かなり大きな規模になることが予想され、例年以上に準備が大変になりそうです。
自主防災組織率77.9%
防災訓練は、地域の自主防災会が中心になるケースが多いと思います。その組織率ですが、地域によってバラツキがあるようです。
2013年度版の消防白書によると、2013年4月時点での自主防災組織率の全国平均は77.9%となっています。近年の防災意識の高まりから、年々上昇しており、この10年で平均値が6.6%もアップしています。組織率が最も高いのは、愛知県の95.0%です。次いで、山梨県の93.9%、兵庫県の93.8%。静岡県の92.8%と続きます。
東南海・南海地震の影響が考えられる地域での組織率アップ
以前から、組織率の高い県は中部地方が多くなっています。東海地震が懸念される地域と重なっているようです。また、阪神淡路大震災を経験した兵庫県も高くなっています。
ところが、最近は別の地域でも組織率の高まりがみられます。特に、東南海・南海地震の影響がありそうな地域での組織率の上昇が目立っています。
組織率の上位10位をみると、5年ほど前までは、宮城県沖地震を経験した宮城県が入っていましたが、最近は見られません。一方、上位に入り込んできたのは、大分県や徳島県、愛媛県です。特に愛媛県は、この10年での上昇率は全国で一番高く、67.8%も上昇しています。
上昇率が30%以上のところを示したものが右の図です。愛媛県に次いで、佐賀県の65.2%、奈良県の59.6%、高知県の56.1%が続いています。また、この1年での上昇をみると、前出の佐賀県が6.6%でトップ、次いで青森県の6.4%、広島県の5.3%、茨城県の5.2%と続きます。これまで、組織率が低かった地域でも、防災意識が高まってきたところが増えているようです。
事業継続計画ならぬ生活継続計画を
地域の連携がうまくできていて、わざわざ自主防災会としては活動していないところもあるかとは思います。そのために、自主防災組織率に表れていないのかもしれません。しかし、"防災"という一つのキーワードで活動することは、非常に重要なのではないかと思います。
昨今、企業などでは、災害時などの万が一の場合の行動指針として「事業継続計画」を策定するケースが増えています。個人や地域でも、これと同様に「生活継続計画」を作っておくことはとても大切です。防災週間を機に、ご家族で、地域のメンバーで、災害時の方針などについて話し合ってみてはいかがでしょうか。
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
10年間の自主防災組織率の
上昇が高い県(消防白書より)
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