ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 治安に注意が必要な都道府県は?
今年も残すところ1か月ほどとなりました。先日の報道によると、今年のひったくりのワーストナンバー1は、大阪府になることが確実とのことです。10月時点での発生件数は1244件で、2位の神奈川県が811件であり、とても逆転できる数字ではなくなっています。これで、大阪府のワースト1は3年連続になりそうです。
ひったくりの発生件数を単位人口当たりで見たところ、やはりワースト1位は大阪府でしたが、2位は千葉県、3位が京都府、4位が埼玉県、そして5位に神奈川県となっています。割合でみると、意外なところがターゲットになっていることがわかる場合があります。今回は、犯罪の発生率でみた注意すべき都道府県を見てみましょう。
犯罪の発生割合をみると地方も安全とはいいきれない
都道府県別の犯罪発生件数は、警察庁から毎月発表されています。現時点での最新版は、今年10月時点のものとなっています。殺人、強盗、放火などの重要犯罪を始め、住宅侵入盗、自動車盗、ひったくり、車上ねらいなど、犯罪ごとに件数がまとめられています。このデータと、総務省が調査した今年3月31日時点の人口統計を用いて、単位人口当たりの犯罪件数を計算してみました。
まず、治安のバロメーターともいわれる重要犯罪を見てみます。重要犯罪の中身は、殺人、強盗、放火、強姦、略取誘拐・人身売買、強制わいせつです。この数値を用いると、ワースト1位は大阪府で、次いで福岡県、京都府、愛媛県、東京都、兵庫県、愛知県、埼玉県と続きます。
さらに、侵入盗、自動車盗、ひったくり、すりを合わせたものを重要窃盗犯としていますが、この数値を用いると、ワースト1位は茨城県で、次いで千葉県、愛知県、福岡県、三重県、栃木県、岐阜県、山梨県と続きます。このように割合でみると、狙われているのは、必ずしも都市部だけとは限らないことがわかります。
前年比をみると犯罪の変化がわかる
同様の計算を2012年の統計で行ってみると、犯罪がどのくらい増えたのかをみることができます。中でも増え方が大きかったのは、強盗です。10月の時点での数字を比べると、2012年に比べ2013年は、全国平均で3.3倍も増えています。ほかの犯罪は0.8倍から1.1倍ほどであるのに比べると、かなり増え方が大きいといえます。中でも、増加率が高いのは、福井県を始め、富山県、愛知県、神奈川県、京都府、大阪府、埼玉県の順になっています。コンビニエンスストア強盗などが増えたところが多かったのかもしれません。
年末に向けて防犯には手を緩めずに
2013年の総合的な犯罪情勢は、12月分までを含めた統計を見る必要がありますが、この10か月の状況からある程度を読み解くことはできます。この県別統計には入っていませんが、今年も振り込め詐欺や金融機関からの不正送金などが目立ちました。年末に向けて、まだまだ警戒が必要な犯罪も多く存在します。これまで同様に、防犯に関しては気を緩めずに過ごしていただきたいと思います。
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