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「忍込み」が増加したのはなぜ?

 皆さんは、泥棒に入られたことを考えたことがありますか。「うちには盗られるものがないから」と考えている方も多いのではないでしょうか。
 泥棒の狙いは、お金持ちの家ばかりではありません。カギのかけ忘れはないですか。玄関先にカギを置いていませんか。泥棒は、そのようなスキを狙ってきます。

 住宅侵入盗には、「空き巣」「忍込み」「居空き」の3種類があります。簡単におさらいしますと、空き巣は留守中の泥棒、忍込みは住人が就寝中の泥棒、居空きは住人が生活している中での泥棒です。右上の図のように、これらのうち圧倒的に多いのは空き巣です。
 泥棒は、住人に会うことなくコッソリと"仕事"をしたいので、空き巣が一番多くなります。しかし、住人が在宅中にも関わらず犯行におよぶ泥棒もいるのです。

ちょっと増えている「忍込み」
 ほとんどの犯罪で減少傾向が続く中で、数少ない増加傾向を示す犯罪の1つとして「忍込み」が挙げられます。右下の図は忍込みの前年同月比を示しています。図中の横軸は、2008年1月から2011年8月まで44カ月です。縦軸は、1年前の同じ月の忍込みの件数との差を示しています。
 2008年から2010年までは、ほとんどがマイナス側にプロットされていましたが、2011年に入ってからプラス側に入るものが増えています。先月発表された「平成23年上半期の犯罪情勢」でも、増加の多いものの1つとして、忍込みが記されているほどです。

多いところでは4割が「忍込み」
 先週発表になった「平成22年の犯罪」には、都道府県別の「空き巣」「忍込み」「居空き」の発生件数が掲載されています。これらをもとに住宅侵入盗に占める忍込みの割合を見ると、トップは佐賀県で40.2%となっています。全国平均が21.7%(右上の図参照)ですから、かなり高い割合といえます。
 さかのぼって調べてみると、佐賀県は2008年から3年連続で第1位です。次いで、大分県、岩手県と続きます。一方で、東京都は45番目、大阪府は41番目となっており、いわゆる大都市では「空き巣」が多いといえるかもしれません。

「忍込み」の増加は節電の影響か
 以前のコラムでも書きましたが、「忍込み」を含めた住宅侵入盗は夏に増える傾向にあります。特に、今年の夏は、節電の影響で窓を開けたままでお休みになられた方も多かったのではないでしょうか。
 今年上半期の忍込みの増加はこれと無関係ではないかもしれません。忍込みや居空きは、住人と泥棒が鉢合わせになる可能性が高くなります。その場合に、盗っ人から強盗に化けることもあります。こうなると住人の命が危険にさらされることになります。窓を開ける場合には、全開にならないように防犯グッズなどを活用していただきたいと思います。

(参考)
・データから読む「3月は犯罪が増え始める月?」(2011年3月9日)

・セコムセレクション「住宅用防犯グッズ」

セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰

2010年の「空き巣」「忍込み」「居空き」の割合(警察庁)

2010年の「空き巣」「忍込み」
「居空き」の割合
(警察庁)





忍込みの前年同月比の推移(警察庁)

忍込みの前年同月比の推移
(警察庁)



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