遅ればせながら、明けましておめでとうございます。安心豆知識は、カレンダーの関係で、今回が、今年初めとなりました。今回は年末年始に発生した犯罪を振り返り、その対策を考えてみます。

・宅配便強盗
　強盗関連では、宅配を装う強盗が東京で発生しています。この手の手口に対応するには、宅配便などが配送されてきた際には、ドアチェーンをしたまま対応することです。カメラ付きインターホンなども宅配を装う強盗には有効です。
　本コラムで先に紹介しましたが、ドア越しに荷物の差出人の確認をすることも有効です。通常の場合、玄関前に立っている不審者には、荷物を送ってきた人物の名前を知る術はありません。そのため、よほど周到に準備された強盗を除いては、差出人の名前に心当たりがある場合は、一応は安心できます。差出人の情報は、あなたしか知り得ない有効な判断基準になります。
　　
・車上荒らしに注意
　泥棒の関連情報では、埼玉と東京、茨城でゴルフ用品を狙った車上荒らしが多発しました。中古のゴルフ用品は、リサイクルショップなどで高値で取引されることが多く、泥棒にとって格好の獲物になります。また、車上荒らしは、住宅侵入盗と比較して獲物の目星を付けやすく、周りがよく分かる状況では、短時間で犯行することが可能です。
　車を止める際には、犯行のターゲットになりやすいモノについては、トランクに格納するなどして外から見えないようにすることです。また、駐車場も、人目が期待できるところを選び、駐車することが重要です。

・クレジットカード詐欺
　詐欺関連では、東京で中国人によるクレジットカード偽造事件が発生し、犯人が逮捕されました。同じ手口の、これとは別の中国人グループも逮捕されていることから、組織的犯行の可能性もあります。クレジットカード偽造に関しては、今後のニュースに注意してください。
　カードは常に身につけ、不用意に人に貸したり渡したりしない、信用できる店で使うようにするなど、カードそのものやそこに記録されている情報を取られないように気をつける必要があります。

　また、クレジットカードでは、利用時のレシートを保管しておき、定期的に送られてくる利用明細と必ずつき合わせて、すこしでも不審を感じたらすぐにクレジットカード会社に連絡することです。日々の習慣があなたを守ります。最近は、ほとんどのクレジットカード会社で、利用明細をすぐにネットで確認できるようになっていることから、こまめな確認を行うことによって、より被害を小さくすることができます。

・弱者を狙う詐欺
　このほか、「犯罪で損害を受けた方を救済する会社の者です」と名乗る振り込め詐欺や、手話によって聴覚障害者を狙う詐欺、マルチ商法まがいの事件が発生しています。弱者を助けるそぶりをして、それをきっかけに犯罪を行う非道な手口です。この手の詐欺は、親しい人からの啓発が、その防止に効力を発揮します。周りに心当たりの人がいる場合は、ぜひ注意するように伝えてあげてください。

・世に盗人の種は尽きない
　大泥棒で知られる石川五右衛門は「世に盗人の種は尽きまじ」という言葉を残して煮えたぎる大鍋に身を沈め、世を去ったといわれます。残念ながら、いつの時代にも犯罪者は存在します。日本には、なんと泥棒を守護する「盗人宮」と呼ばれる神社もあるそうです。

　皆さんは、初詣でどのようなことを祈念されましたか？犯罪から身を守り、家内安全を実現するためには、神様にお願いするだけでなく、日々の小さな習慣に気をつけることが重要です。本コラムでは、今年も、皆さんの日々の生活を犯罪から守るための「安心豆知識」を提供していきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いします。

（参考）
・安心豆知識「泥棒が一番忌避するものとは」(2009/4/20)

・安心豆知識「安心な宅配便の受け取り方　判断基準を教えない」(2008/12/22)

・日本クレジットカード協会「カード盗難・紛失にご注意」（緊急連絡先一覧情報あり）

・KATO-DENKIカーセキュリティ・ココセコム対応インターフェース（車上荒らしに対応）

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