ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 2009年上半期の犯罪の状況
7月16日、今年の上半期の犯罪統計が警察庁から発表されました。国内で発生した犯罪は、ここ数年減少傾向で、今年上半期の刑法犯についても減少しているとのことです。しかしながら、昨年あたりから増加に転じているものがあります。このコーナーの2009年6月3日と24日でもこれらについて書きましたが、ひったくりと強盗が激増していることがあらためて浮き彫りになりました。
警察庁の1〜6月の犯罪統計資料によると、認知件数ベースで、ひったくりが前年同期比で14.8%の増加、強盗は17.5%の増加となっています。強盗の中でも、コンビニ強盗について見てみますと、2007年から2008年の増加率が7.7%であったのに比べ、2008年から2009年では65.6%となっています。
ひったくりについても、3倍に増えた宮崎県を筆頭に、増加した県は23県にのぼります。2007年と2008年の上半期を比べた場合に、増えたのは13県だったのに比べると、かなり増えているといえます。
警察のコメントにもありましたが、手がけやすい犯罪に手を染めていることにも、これらの犯罪の増加の原因があるといえそうです。経済状況の悪化にともない、金に困って犯行に至ったケースが多いようです。
最近の景気動向をみると、政府や日本銀行の発表には「下げ止まりの兆し」などと書かれていますが、雇用情勢は依然として厳しい状況にあり、一般市民の生活レベルでみると回復してきているとはいえないようです。
右下の図は、昨年6月からの完全失業率の推移ですが、年が改まってから悪化の一途といえます。先月5月の数字は5.2%ですが、まだまだ上昇するのではないかという専門家もいるようです。
2008年のコンビニ強盗の認知件数は611件でしたが、今後の経済状況によっては2009年の認知件数は4桁の大台に乗らないとも限りません。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田 宏彰
コンビニ強盗の件数の推移
(各年1〜6月、警察庁調べ)
昨年からの完全失業率の推移(総務省)
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