2002年2月15日
株式会社パスコ
資料2 ESRI社概要(同社ホームページなどから抜粋)
ESRI(Environmental Systems Research Institute,Inc.)社は、1969年に環境調査、土地利用分析の専門コンサルタント会社として、米国カリフォルニア州レッドランズに設立されました。ESRI社創設期のミッションは、地理情報を整理・分析する技術を使ったコンサルティングサービスに集中していましたが、その後、蓄積した技術をソフトウェアとして製品化するために研究開発を進め、1981年には「ArcInfo」を世界ではじめてのコンピューター技術を利用した先駆的な地理情報システム(GIS)分野の商業ソフトとしてリリースしました。現在では全世界で30万以上の組織がESRI製品のユーザとなっており、全ユーザ数は100万を超えています。同社のGISソフトウェアファミリーは世界最大のシェアをもち、実質世界標準として認められています。

ジャック・デンジャモンド社長の強いリーダーシップのもとに、同社は地理に関するデータの有効利用を研究する専門機関としてGISソリューションを30年以上にわたって提供し続けています。ESRI社は地理情報に関するコンサルテーションやデータの収集・分析にも豊富な経験を持っており、OpenGIS、ISO等のGIS標準化団体への積極的なサポートをはじめ、GISのリーダーとして活躍しています。

昨年10月にDARATECH社が発表した世界のGISソフトウェアの2000年市場調査レポートによると、その売上において、ESRI社は全世界で9億3,900万ドル(130円/$換算:1,220億円)規模とされている同市場のトップシェア(36%)を占め、二位に大きく水を開けています。最近ではコンスタントに15%以上の成長を続け、昨年は同社のGIS技術、ソフトウェア技術の蓄積の上に開発された新世代の強力な製品群「ArcGIS」がリリースされたことにより、20%を越える成長を記録しました。COM技術の採用により、「ArcGIS」のデスクトップ製品は、その親和性と拡張性が飛躍的に向上しました。また、サーバー製品はXMLをはじめとするインターネット環境下の様々な標準、技術に対応した分散型GISを実現します。ESRI社は売上の20%近くを研究・開発に投資することにより、今後も「ArcGIS」製品の改良を続け、進歩するIT技術に対応してGISユーザーコミュニティーのニーズに応えます。

大学のキャンパスを思わせるESRI社のカリフォルニア州レッドランズの本社は1,700名の社員を擁し、全米には10の地域事務所があり、世界規模の社員数は2,500名を越えます。全世界に75を越えるディストリビュータ網を整備し、ESRI製品ユーザーは229カ国以上に及びます。ソフトウェア開発者、システムインテグレータ−、GISコンサルタント、GISソリューションプロバイダー、GISデータ・ベンダー、ハードウェアベンダー等、裾野の広いESRIビジネス・パートナーは1200社を超え、IBM、 SAP等の大手のIT企業からGIS教育に携わる個人のコンサルタントまでが含まれます。

ESRIが毎年7月に開催し、昨年で21回目を数えるESRI国際ユーザー会議の昨年の参加者数は11,000人を越え、その内容、質と共にGIS分野の世界一の会議と言われています。この会議に象徴されるように、ESRI社はGIS技術の研究、教育、普及に並々ならぬ力を注いでおり、年間を通じて全米に展開するトレーニング・クラスは、ESRI製品の使用方法のみならず、GIS技術、データベース設計等、多岐にわたる関連分野を課目としています。全米各地の大学でGIS講座がESRI製品を使って教えられており、インターネット上で何処でも誰でも受講できるヴァーチャル・キャンパスも整っています。また、大学のみならず教育の現場にGISを広く普及するために全米地理協会(National Geographic Society)と協賛し「GIS Day」を毎年秋に展開しています。

最近では、同社のサーバー製品ArcIMSを利用してインターネット上の分散型GISにデータ及び処理サービスを提供する「GIS Portal」サイト Geography Networkをホストしています。今後、インターネットを介して無償・有償で利用できるGISデータやサービスが増え、その検索・利用が容易になり、GISを利用するコミュニティーが益々増えることが予想されます。

ESRI社は、今後もGIS分野のリーダーとして全世界の社会に貢献します。

戻る