2001年7月10日
セコム株式会社
日本初の在宅医療向け電子カルテを開発
 セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:杉町寿孝、資本金:661億円)は、株式会社アピウスの協力を得て日本初となる本格的な在宅医療向け電子カルテシステムを開発いたしました。このシステムは、9月1日から医療法人社団拓海会大阪北ホームケアクリニック(理事長:藤田拓司)で利用開始されます。10月からは、医療法人社団宗友会(理事長:石井暁彦)東大島シティークリニックと東大島パークサイドクリニック等に順次導入し、合計6箇所のクリニックで利用することが決定しています。セコムでは、これまでに培ってきた情報セキュリティ・IT・在宅医療のノウハウを融合させた商品・サービスとして普及を図っていきます。

 入院患者さんや外来患者さんの診療記録に電子カルテシステムを利用する医療機関が増えてきましたが、在宅療養の患者さんへのチーム医療サービスを支える本格的な電子カルテシステムは存在していませんでした。セコムでは24時間365日、在宅の患者さんや家族に安心して在宅療養していただくためには、在宅医療に注力するクリニック、訪問看護ステーション、後方支援病院、薬局、ナースセンター、患者さん間で情報の共有できる仕組みが不可欠と考えてきました。

 セコムはこの課題を解決するため、ASP方式で情報共有できる電子カルテシステムを開発しました。利用者はシステムの維持管理や法令の改正等のメンテナンスに一切悩まなくて済む便利なシステムです。更に、セキュリティにも十分配慮されており、セコムヘルスケアーネット(医療専用のIP−VPN)を通信インフラとし、USBメモリスティクを用いたPKI(公開鍵)と個人認証まで行っています。これらにより、モバイル環境下でも安全で安心して利用できる電子カルテシステムが完成いたしました。

 本システムによる情報共有によって、深夜や休日の患者さんからの緊急コールにも医師や看護婦の適切な判断と対処が期待できます。例えば、家族からの緊急電話連絡に、自宅待機の当直ナースが電子カルテを参照し家族への説明や主治医への指示を仰ぐことが可能になります。また、主治医が不在の時などは当番医が電子カルテを参照し、適切な判断と指示が出せるようになります。24時間365日体制で在宅医療サービスを提供する主治医には強力な味方と言えます。

 本システムは、100%子会社であるセコム在宅医療システム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:小幡文雄、資本金4億円)が12月から在宅医療を中心に行うクリニック向けに販売を開始します。同社は、クリニックの開院から運営、在宅医療を地域に普及させるためのノウハウとITインフラの提供まで、トータルなサポートサービスを行う予定です。

 ユビキタス電子カルテシステムの特長は以下の通りです。    

1.ASP方式で情報共有化
(1) ブラウザ上で動作し、端末にアプリケーションを登録しないで利用できる。
(2) ソフトウェアも共用利用の為、初期投資やランニングコストが低減される。
(3) 主治医・往診医・訪問看護婦・薬局・患者さんが1つのカルテデータをサーバー上に共有するため常に最新データが活用でき、重複するデータの打ち込みが省ける。
(4) 主治医・往診医・訪問看護婦の間で電子カルテを用いて診療スケジュールを調整できる。

2.ネットワークアクセス
通信回線は、セコム医療事業専用WAN(セコムヘルスケア−ネット)を使用しており、いつでも、国内どこからでもアクセスできる。固定電話網からもPHSを利用したモバイル環境からも接続可能である。

3.セキュリティ
電子認証とセキュアデータセンターを中心にセキュリティ対策をとります。PKIによる確実な個人認証を実現し、電子認証で使用する証明書はUSBメモリスティクに保存されます。これにより特殊な付属装置を必要せずに、モバイル特性に適した安全な環境を作りあげました。

また、カルテデータは厳格な運用ルールのもと、セキュアデータセンター内のサーバーに長期間に渡って、安全に保存されます。

これらの電子証明サービスとセキュアデータセンターについては、グループ企業のセコムトラストネット株式会社(※)が提供しています。

4.使い勝手
電子カルテでは、入力の容易さが要求されます。本システムでは、豊富なテンプレート及びプルダウンメニューを用意して入力を簡便にしています。テンプレートはカスタマイズ可能でグループ内で共有することも、個人用として使用することも可能です。

5.経済効果
電子カルテシステムのデータは、保険請求事務にも利用され、患者一部自己負担金の請求書発行やレセプト発行、クリニックの経営管理等にも役立つ。

セコムトラストネット株式会社は、経験豊富なコンサルティング力、セキュリティポリシーに立脚したネットワークの構築、適正な利用環境実現のためのアクセスコントロール、PKI(公開鍵基盤)に基づいた電子認証サービス、インターネットを最大限に活用する各種サービス、そしてEDI運用支援など、24時間365日休みなくお客様の経営資源のネットワークを見守り、これらのサービスを提供している。 (Webサイト:http://www.secomtrust.net/)

 在宅医療サービスを受けたくても受け入れてくれる医療機関が少なく、入院を余儀なくされている患者さんが多いのが現状です。セコムのユビキタス電子カルテシステムは、特定の医療機関および医師に負担をかけさせないグループ診療を促進する情報基盤として、より一層在宅医療の普及に貢献できるものと考えております。


<報道関係のお問い合わせ先>
セコム(株) 広報室 安田 TEL03-5775-8211

<技術関係のお問い合わせ先>
セコム(株) 医療事業部企画部 出野 TEL03-5775-8150