意外に浅い!?白菜の歴史

鍋物や煮物など、日本の食卓に欠かせない白菜。日本にやってきたのは江戸時代ですが、栽培の難しさから品種の定着には至らず、安定して収穫されるようになったのは20世紀に入ってから。宮城県、愛知県、石川県で次々と栽培に成功し、大正末期から昭和にかけて、一気に広まりました。旬は12〜2月の冬で、霜にあたると甘みが増しておいしくなります。1年中産地を変えて出荷されていますが、同じアブラナ科のキャベツよりも高温に弱く、夏場は冷涼な気候の長野県産が8割を占めています。

水分が多く低カロリー!

白菜は水分が96%を占め、100gでわずか14〜15kcalと非常に低カロリーな食材。含有量はそれほど多くないものの、ビタミンとミネラルをまんべんなく含んでいます。なかでも免疫力を上げて風邪予防に欠かせないビタミンCや、丈夫な骨の形成に欠かせないビタミンKとカルシウムが比較的多く含まれ、体内の余分な塩分を排出するはたらきのあるカリウムも豊富。そのため、塩分の摂り過ぎになりがちな漬け物でも、白菜ならば塩分過多になるリスクが少ないと言われています。

収穫後も成長が続くことに注意!

白菜を選ぶ時は、葉が上部までしっかりと閉じて、ずっしりと重いものが良品です。白菜は収穫してからも成長するので、カットされたものを選ぶ時は、中心が成長して盛り上がっていないものを選びます。丸ごと買ってきた時は、軸の切り口にナイフで繊維に沿うように切り込みを入れておくと、成長を抑えて鮮度を保つことができます。丸のまま新聞紙4〜5枚で包んで立てて保存すると、冷暗所で2週間〜1カ月近く日持ちするので、できるだけ1枚ずつはがして使いましょう。カットしたら、ラップにぴっちりと包んで冷蔵庫で保存しますが、一気に鮮度が落ちるので、できるだけ早く使い切ります。

部位に合った調理法でおいしくいただく!

白菜は水分が多くアクがほとんどないので、煮物にする時は汁を少なめにして蓋をして蒸すように仕上げると、甘みが出ておいしくなります。炒め物にする時は強火で一気に仕上げるのがポイント。また、丸ごと1個買った時は、部位によって味や食感が違うので、それぞれに合った調理法でいただきましょう。外側の葉は、白菜のトロッとした食感が楽しめるので、鍋や煮物にオススメ。内側のやや硬い葉は、シャキシャキとした食感を活かして炒め物やスープに。中心部は柔らかいので、サラダや甘酢漬けなどの漬け物にして、みずみずしい食感を楽しみましょう。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

白菜のほとんどは水分で栄養価はあまり高くありませんが、加熱すると量が減りたくさん食べられるのがメリット。比較的多いビタミンCやカリウムは、熱に弱く水分に溶け出してしまうので、加熱した時はスープまでしっかりといただきましょう。また、白菜には時々黒い斑点がありますが、これは「ゴマ症」と呼ばれ、土壌や気候の問題などによりできるものとされ、病気ではないので食べても無害です。しかし、味が落ちていることが多いので、できるだけ黒い斑点がないものを選んだ方が良いでしょう。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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