1年中手に入る身近な果物に!

さわやかな甘酸っぱさが人気のキウイは熱帯果物のイメージがありますが、原産地は中国で、温帯から亜熱帯の広い地域で栽培されています。キウイの語源はニュージーランドのシンボルである鳥に果実が似ていることから。中国からニュージーランドへは、1904年に旅行者が種を持ち帰ったことから栽培法が伝わり、輸出するまでに生産量が拡大したときに輸出商社によってキウイと名付けられました。日本には1960年代に伝わり、当時、生産過剰となっていたみかんと栽培環境が似ていることから、転換作物として急速に広まりました。現在はニュージーランドをはじめとした外国産が4〜12月、国産が12〜4月に出回り、1年中手に入る身近な果物です。

女性にうれしい「スーパーフルーツ」

キウイは小さな果実に豊富な栄養素を含んでいます。特に多いのが美肌には欠かせないビタミンC。皮膚を強くするコラーゲンの生成を助け、シミの元となるメラニン色素の生成を防ぐビタミンCですが、キウイ100gあたりの含有量は約70g。1個で1日の必要量の7割を摂取できるほどです。また、日本人が2〜3gほど不足しがちと言われる食物繊維も、腸内環境を良くして便秘の改善を促すことから、美容には欠かせない栄養素。こちらもキウイ1個で2.5gと、不足分の7割以上をまかなうことができます。さらに1個50〜60kcalと低カロリーで、女性にはぜひ積極的に食べてほしい「スーパーフルーツ」です。

肉が柔らかくなる酵素「アクチニジン」

ビタミンCや食物繊維だけでなく、キウイは「若返りのビタミン」と呼ばれ抗酸化作用のあるビタミンEや、体内の余分な塩分を排出して生活習慣病予防につながるカリウム、疲労のもととなる乳酸の生成を抑えるクエン酸などの有機酸も豊富に含まれます。また、たんぱく質分解酵素のアクチニジンが含まれるので、胃腸の消化吸収を良くし、胃もたれを防ぐ効果が期待できるので、脂っこい料理の食後のデザートにおススメ。また、アクチニジンは肉のたんぱく質を分解し、肉を柔らかくするはたらきがあるので、キウイのスライスやすりおろしに肉を漬け込むと、ふっくらとジューシーに仕上がります。

固い時は常温で追熟を!

キウイを買う時は、きれいな楕円型で皮の色が明るく、うぶ毛がまんべんなく付いているものを選びましょう。皮が黒くなっていたり、傷やへこみがあるものは、味が落ちている可能性があるので、避けた方が無難です。また、キウイは樹上では熟さない果物なので、収穫してから追熟します。キウイを縦にはさむようにして持ち、人差し指と親指で軽く押したとき、少しへこむ程度に柔らかくなっていれば、芯まで熟しています。未熟な固いキウイは、乾燥を防ぐためにポリ袋に入れて、常温で追熟させてください。リンゴやバナナなど、熟成を促す植物ホルモンのエチレンを出す果物と一緒の袋に入れると早く熟します。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん

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美味食材アドバイス

キウイの果実の色はグリーンが主流ですが、最近は酸味を抑え、甘みを強くしたゴールデンキウイも人気です。ゴールデンキウイは、グリーンキウイよりも熟すのが早く、店頭に並んでいる時は既に食べごろになっていますので、早めに食べ切りましょう。多く手に入った時は、ジャムやスムージーなどデザートとしても楽しめますが、たんぱく質分解酵素のアクチニジンのはたらきにより、同じたんぱく質のはたらきで凝固するゼラチンを使ったゼリーは固まらないので注意してください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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