夏の味として古くから人気!

シャリっとした食感と、みずみずしい甘さで、夏の人気No.1果物のスイカ。その歴史は古く、4,000年前に描かれたエジプトの壁画にも登場しているほどです。日本には室町時代に伝わってきたと言われ、江戸時代には広く普及していました。明治時代以降に品種改良が進み、大玉のスイカをはじめ、小玉スイカやラグビーボールのような形のもの、果肉も赤や黄色と様々な品種が登場し、さらには種無しスイカも一般的になってきています。高知や熊本など温暖な地域では一年中収穫できますが、旬はやはり夏。5月頃から小玉スイカの収穫が始まり、7〜8月中旬に出荷量は最盛期を迎えます。

夏においしい理由は栄養価にあり!

江戸時代には「暑気をさまし、酒毒を解し、渇きをやめる」と言われていたほど、スイカの薬効は広く知られています。暑い時にスイカを食べると、身体がシャキッとしますが、これは、スイカの95%以上が水分であることと、甘みの主な成分は、すぐにエネルギーに代わる果糖とブドウ糖のため、水分補給と疲労回復に即効性があるからです。また、体内の余分な塩分を排出するカリウムと、アンモニアを尿素に変えて排泄するはたらきがあるアミノ酸の一種シトルリンが含まれているので、夏のむくみ防止には最適。赤い果肉のスイカには、抗酸化作用があるリコピン、皮膚を正常に保つベータカロテンも含まれているので、美肌効果も期待できます。

模様がハッキリとしたものが良品!

スイカは手の平で叩いて音を聞くと善し悪しが分かると言われています。しかし、聞き分けるには熟練が必要な上、お店の人に嫌がられることもあるので、見た目で良品を見分けるようにしたいもの。皮に張りがあり、黒の縞がはっきりして、お尻の花落ちの部分が小さいものが良いでしょう。花落ちが5円玉以上に大きいものは、熟しすぎている恐れがあります。また、スイカは熟すとヘタの周りがくぼんできます。ヘタ周りがつるんとしているものはまだ未熟なので避けたほうが無難です。すでにカットされているものを買うときは、種が黒々としてはっきりしているものが食べごろです。

おいしく食べるコツは、冷やしすぎないこと

スイカは追熟しないので、買ってきたら早めに食べきるようにします。冷やしすぎると甘みが失われるので、丸のまま買ってきたら常温の涼しいところで保存しましょう。食べる1時間ほど前に冷水で冷やすのがベストで、キャンプやバーベキューの時に川でスイカを冷やすのは最高の食べ方と言えます。また、スイカは冷凍することもできますが、水分が多いので冷凍したものを解凍して食べるのはおススメできません。冷凍するときに皮を剥いて種を取り、凍ったままシャーベットとして食べたり、ヨーグルトと一緒にミキサーにかけてスムージーにして楽しみましょう。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん

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美味食材アドバイス

スイカは中央部ほど甘くなるので、切り分けるときは放射線状に切ると甘い部分が行きわたります。また、皮の黒い縞の部分に種が集中しているので、黒い部分を避けながら切ると良いでしょう。皮に近い部分ほど甘みが薄くなりますが、皮にはシトルリンなど身体に良い成分が多く含まれています。表皮の固い部分を剥けば、皮も漬け物にしたり、煮物や炒め物にも使うことができます。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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