イカをこよなく愛する日本人

鮮魚・加工品など含めて、日本で最も多く食べられている魚介類がイカ。なんと世界の漁獲量の6割を消費しているほど、日本人はイカが大好きなのです。もちろん歴史は古く、江戸時代の中期にはイカの売買が始まったとされています。イカの種類は大きく分けて、スルメイカやヤリイカなどすらりとした身のツツイカ類と、モンゴウイカなど大きな甲のあるコウイカ類に分類されますが、最も漁獲量が多く「真イカ」と呼ばれているのがスルメイカ。函館名物イカそうめんもスルメイカです。干物のスルメに適したイカであることからこの名が付けられています。

肝臓にうれしい成分がたっぷり

イカは高タンパク低脂肪で、体脂肪が気になる方でも安心して食べることができる食材です。また、血中コレステロール値や中性脂肪を下げ、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病予防に効果があると言われるタウリンが豊富なことでも知られています。タウリンは肝臓のはたらきを良くするとも言われ、さらに同じく肝機能を高めると言われる必須アミノ酸のリジンも豊富に含んでいますので、酒の肴にイカの刺身やスルメを食べることは理にかなっています。

目利きポイントは、透明な身と盛り上がっている目

鮮度が高いうちは身が透明で濃い茶色の斑点がハッキリしているイカですが、鮮度が落ちるとともに身全体が乳白色に変わってきます。選ぶ時は、みずみずしく、身が透き通り、目が澄んで高く盛り上がっているものが良いでしょう。買ってきたらできるだけ早く脚を外し、ワタや軟骨を取り除き、水気を拭き取って冷蔵保存します。2〜3日は持ちますが、多く手に入った時はサッと下ゆでして冷凍保存がおススメです。スルメイカのワタは塩をまぶせば2〜3日冷蔵庫で保存できますが、できるだけ早めに食べるようにしましょう。

イカの加熱は短時間で柔らかく!

イカは加熱すると固くなるので、焼いたり炒めたりする時は短時間で仕上げるようにします。人気のイカ大根を作る時は、先にイカを煮汁でサッと白くなるまで煮てからいったん取り出し、次に大根を煮て、最後にイカを戻し入れると固くなりません。また、加熱すると丸まる性質があるので、大きく切って使う場合は、切れ目を入れた方が良いでしょう。スルメイカのワタはコクとうま味があるので、ぜひ捨てずに活用を。ワタを醤油や酒などで溶いて、イカの炒め物や煮物に加えるとひと味違った料理になりますし、塩をまぶしたワタにイカの刺身を和えれば簡単にイカの塩辛ができます。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん

スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

焼いても煮ても揚げてもおいしい大人気のイカ。低カロリーで身体を作る良質のたんぱく質が豊富なので、ダイエットが気になる若い女性から育ち盛りの子どもまで、安心して摂取できる食材です。イカはタウリンが豊富なことでも知られますが、身よりもワタに多く含まれています。他にもワタは代謝を良くするビタミンB2も豊富。ぜひ捨てずに、食べることをおススメします。ただし、塩辛は塩分が高いので、高血圧が気になる方は食べ過ぎに注意してください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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