名付け親はホタル博士!

成長しても6〜7センチと小さなホタルイカは、もともと「マツイカ」と呼ばれていましたが、ホタルの研究をしていた学者により「ホタルのように美しく発光するイカ」であることから「ホタルイカ」と名付けられました。産地として有名なのは富山湾で、春になると産卵のために沿岸部にホタルイカの大群が集まります。全身が青白く光るホタルイカの群遊海面は、国の天然記念物に指定されているほどの美しさ。夜になると、妖艶で美しいホタルイカの大群を見るための遊覧船が出航したり、富山県滑川市にはホタルイカのミュージアムも建設されるなど、大切な観光資源になっています。

小さな体に栄養がぎっしり

身体が小さいので、ワタ(内臓)ごと食べるホタルイカには、身体にうれしい栄養素がぎっしり詰まっています。スルメイカなどの一般的なイカと同様に、身や脚の部分には、栄養ドリンクでおなじみの「タウリン」が多く含まれており、血中コレステロール値を下げたり、肝機能の働きを高める効果が期待できます。また、ワタの部分には、皮膚や粘膜のうるおいを保ち、風邪予防に欠かせないビタミンAや、細胞の老化を防ぐと言われるビタミンEが豊富に含まれ、その含有量は栄養価の高さで知られるウナギに匹敵するほど。低脂肪なホタルイカは、ウナギに比べるとカロリーは大幅に抑えられるので、ダイエットが気になる女性の方におススメです。

「生」と「茹で」、違う味わいが楽しめる!

ホタルイカの鮮度は非常に落ちやすいので、以前は生食用は産地以外ではほとんど出回りませんでしたが、流通技術の発達により、最近は生のホタルイカを店頭で見かけることも多くなりました。生で食べるとツルッとした食感で、茹でるとムッチリした甘みが出て、違った味わいを楽しむことができます。生のホタルイカを選ぶときは、身や目が透き通っていて、内臓のオレンジ色が透けて見えるものが新鮮です。鮮度が落ちるほど、白っぽく濁ってきますので注意を。茹でたものは、身がふっくらとしてハリがあるものを選ぶようにしましょう。

沖漬けにして冷凍保存がおススメ!

新鮮なホタルイカが手に入ったら、沖漬けにするのがおススメ。醤油・みりん・お酒を混ぜ合わせた漬け汁に、ホタルイカを漬け込むだけで、漬け汁ごと冷凍保存することができます。調味料はすべて同量が基本ですが、好みに合わせて増減してください。また、日本酒を焼酎や泡盛、ワインなどに変えても、ひと味違った沖漬けを楽しむことができます。また、ホタルイカを炒めてパスタの具にすると、濃厚なワタがコクのある味わいになり、独特のおいしさに。オリーブオイルとニンニク、好みの野菜と一緒にホタルイカを炒めて塩コショウで味付けし、茹でたパスタと絡めるだけでOKです。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん

スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

丸ごと食べるホタルイカは、うまみ成分であるアミノ酸を多く含み、ビタミン・ミネラルも豊富な高たんぱく低カロリーの優秀食材です。流通技術の発達により、生で手に入ることが容易になったホタルイカですが、寄生虫がいることがあるので生食には注意が必要。寄生虫を死滅させるには、30秒以上加熱するか、マイナス30度以下で4日ほど冷凍するようにしましょう。生で刺身として賞味したい場合には、最近流通している一度凍結させたホタルイカを利用すると安心です。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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