新玉ねぎと玉ねぎの違いは?

春のほんの短い期間にだけ、店頭に出回る新玉ねぎ。年間を通して出回る、一般的な玉ねぎは、日持ちを良くするために収穫してから1カ月ほど乾燥させて出荷したものですが、新玉ねぎは収穫後にすぐに出荷されています。水分が多く含まれているため、みずみずしく辛みが少ないのが特徴。一般的な玉ねぎが辛みが強く、加熱して甘みを引き出す調理法が向いているのに対し、新玉ねぎはそのまま生で食べても甘みがあるのでサラダ向き。料理に合わせて使い分けましょう。

血液サラサラ効果を丸ごといただき!

玉ねぎと言えば「血液サラサラ効果がある」と聞いたことはありませんか?この「血液サラサラ効果」がある成分は、玉ねぎの辛みの元である「硫化アリル」です。硫化アリルは、動脈硬化の原因となる血栓やコレステロールの代謝を促進し、高血圧や糖尿病、脳こうそくなど生活習慣病の予防に効果があるとされる注目の成分。しかし、熱に弱く、水溶性で水にさらすと流出してしまうため、「玉ねぎパワー」を意識するなら、生食で食べるのがベストです。辛みが少ない新玉ねぎなら、そのまま生で食べることができるので、硫化アリルを効率よく摂取することができます。

保存が効かないので早めに食べきって

収穫してから乾燥させている玉ねぎは保存が効きますが、新玉ねぎは水分が多いので日持ちがしません。買ってきたらビニール袋に入れて冷蔵庫で保存しますが、できれば2〜3日のうちに食べきってしまいましょう。保存が効かない要因になっている水分の多さですが、新玉ねぎのおいしさはそのみずみずしさにあります。選ぶときは、表面につやがあり、硬く締まって、ずっしりと重いものを選びましょう。芽が出ていたり、緑がかっているもの、柔らかいものは収穫してから時間が経っている可能性があるので、避けたほうが無難です。

豚肉やカツオと相性抜群!

新玉ねぎは辛みが少ないので、栄養的にもそのまま生食で食べるのがベストですが、それでも辛みが気になる場合は、酢の入ったドレッシングやポン酢で食べると和らぎます。また、辛み成分の硫化アリルは、疲労回復に欠かせないビタミンB1の吸収を促進するはたらきがあるので、ビタミンB1がたっぷりと含まれる豚肉やハムと一緒にサラダにするのがおススメ。また、同じく春に旬を迎えるカツオの血合いにもビタミンB1が豊富に含まれるので、カツオの刺身やたたきにたっぷりと新玉ねぎを乗せ、ポン酢をかけるのも栄養的に理にかなっている食べ方です。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん

スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

甘みがあって生食向きの新玉ねぎは、シャキシャキとした食感を楽しめる春の味覚です。玉ねぎは糖質が多く、ビタミン類の含有は少ない食材ですが、それを補って余りあるほど様々な効能が期待できるのが玉ねぎ特有の成分・硫化アリル。よく知られた「血液サラサラ効果」の他にも、血液中の中性脂肪を減らしたり、胃の消化液の分泌を高め、胃の働きを改善して食欲を増進する効果があると言われています。しかし、人間以外の動物が摂取すると、血液中の赤血球が破壊され、中毒を引き起こし、最悪の場合には死に至ることも。ペットを飼っている場合は十分に注意してください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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