天然の舞茸は松茸よりも価値がある!?

秋に旬を迎えるキノコの中でも、味・香り・食感ともに独特の個性があり人気の高い舞茸。現在は店頭で一年中見かけることができますが、これは人工栽培に成功した1970年代以降のこと。天然の舞茸は松茸以上に希少と言われ、「発見した人がうれしくて舞い踊った」ことから「舞茸」と言う名前が付いた、という説があるほどです。店頭でごく普通に売られているのは、栄養分を混ぜたおがくずなどの培地で育てられた菌床栽培の舞茸ですが、原木栽培で育てられた大きな株の舞茸は秋に旬を迎え、歯ごたえも香りも非常に強く濃厚な味わい。価格も張りますが、舞茸本来の風味を楽しむことができると人気を集めています。

健康食材としても注目度アップ!

舞茸は様々な栄養素をバランス良く含み、最近は健康食材としても注目を集めています。たとえば、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、代謝を促す効果が期待でき二日酔い防止にもなると言われるナイアシンなど、貴重なビタミンが豊富
また、抗酸化力や免疫力を高めるとされる「ベータグルカン」と呼ばれる成分を含んでいて、ガン予防や生活習慣病予防に効果が期待できるとして注目を集めています。ベータグルカンは熱には強いですが水溶性なので、煮物や鍋物に使った時は汁までいただけるような薄味を心掛けると、効率よく摂取できます。

自家製干し舞茸は、使い勝手抜群!

舞茸はキノコ類の中では水分が少ないほうなので、3日ほど冷蔵庫で保存できます。水分に触れると傷みが早くなるので、洗わずに乾いた状態で保存を。店頭で舞茸を選ぶときも、湿っていたりべとついているものは避けたほうが良いでしょう。かさが肉厚でしっかりして割れていないもの、軸が白くピンとしているものが新鮮です。
冷凍保存もできますが、風味が落ちるのであまりおススメできません。たくさん手に入った時は2〜3日天日に干すと、旨みが強くなり保存も効くようになります。戻すとおいしい出汁が取れますし、汁物や炒め物の具にするなど、干し椎茸と同じように便利に使うことができます。

短時間の加熱調理がおいしく食べるコツ!

サクッとした歯ごたえが舞茸の魅力。火を通し過ぎないように、炒め物や天ぷらなどの揚げ物は、短時間で仕上げるのがおススメです。また、舞茸は汁物や鍋物の具としてもよく使われますが、その際は食べる直前の仕上げに加えたほうが歯ごたえを楽しめます。舞茸を加えると汁が黒っぽく濁ってしまいますが、舞茸の成分が溶け出したものなので、気にせずに汁までしっかりいただきましょう。香りや味わいはやや薄くなりますが、最近出回っている白舞茸を使うと、色はきれいに仕上がります。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん

スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

舞茸は他のキノコ類と同様に低カロリーで便秘予防に効果のある食物繊維を多く含み、体脂肪が気になる方にはうれしい食材です。抗ガン作用があるとされ、注目を集めている「ベータグルカン」は多くのキノコ類に含まれているのですが、中でも舞茸に含まれるものが最も効果が期待できる、と言われています。干し舞茸にすると、さらに栄養価が高まると言われているので、旬の時期にたくさんの舞茸が手に入ったら、ぜひチャレンジしてみてください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、 食育イベント、保健指導などで活躍中。

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