青唐辛子を成熟させると赤唐辛子に!

写真:青唐辛子

青唐辛子はナス科トウガラシ属の野菜で、甘みのあるピーマン、ししとう、伏見とうがらしなども青唐辛子の一種です。辛みがある品種の青唐辛子は、赤唐辛子を未熟なうちに収穫したもので、木になったまま完熟させると真っ赤な赤とうがらしになります。
赤唐辛子の収穫期が秋なので、青唐辛子の旬はその前の7~9月の夏。成熟するほど辛みが強くなると言われ、出始めのころは比較的辛みが少なく、旬の終盤になるほど辛みが強くなります。赤唐辛子は加熱すると辛みが強くなりますが、青唐辛子は和らぐので食べやすくなります。ただし、赤唐辛子と同様に、種とその周りは辛みが強いので、苦手な人は取り除いてから食べてください。

写真:青唐辛子

ピリッとした調味料としておなじみ

辛みのある青唐辛子はそのまま食べることも多いですが、さわやかな辛さを生かし、加工して調味料としても使われます。九州から山陰地方の特産品である「柚子胡椒」は、青唐辛子と青柚子の皮をすり合わせ、塩を加えたもの。九州では唐辛子のことを古くから「こしょう」と呼んでいたため、この名がついたと言われています。山椒の実とすり合わせたものは「山椒唐辛子」、味噌や酒、みりんなどと練り混ぜたものは「南蛮味噌」と呼ばれ、薬味やご飯のお供として使われます。
また、メキシコ料理でおなじみの「ハラペーニョ」も青唐辛子の一種。みじん切りにして酢と合わせたハラペーニョソースはタコスに欠かせません。タイの青唐辛子「プリッキーヌー」は、グリーンカレーの辛みとして使われています。

辛み成分の効能に注目!

青唐辛子にはβカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどが含まれますが、食べる量はわずかなので、栄養素の効能はあまり期待できません。一方、少量でもさまざまな効能が期待できるのが辛み成分の「カプサイシン」です。脳神経にはたらき、エネルギー代謝を促進するので、体脂肪を分解してエネルギーに変えることでダイエットにつながります。また、毛細血管まで血行を良くするので、体を温めて冷え性を改善してくれます。さらに、胃腸を刺激し消化液の分泌を促して消化を促進し、食欲増進にも効果的なので、暑い時期の夏バテ解消にピッタリ。ただし、あまり摂り過ぎると胃への刺激が強すぎて荒れてしまうことがあるので、食べ過ぎには注意しましょう。

そのまま冷凍庫で長期保存可能!

青唐辛子を選ぶときは、全体にしっかりと色づき、ツヤとハリがあるものを選ぶようにしましょう。軸の切り口が新しく、茶色く変色していないものが新鮮です。乾燥しないようにポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で1週間程度保存できます。フリーザーバッグなど密閉できるものに入れ、冷凍庫で長期保存することも可能です。
また、ひと手間かけて調味料として保存すると、長期保存も効いて使い勝手が良くなります。酢との相性が良いので、酢漬けにすれば実はピクルスとして、酢は辛みのきいたドレッシングの材料になります。オリーブオイルに漬け込めば、ピリッとした辛さがアクセントとなる炒めものやソースが簡単にできます。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

以前は柚子胡椒の産地である九州や山陰地方以外ではあまり見かけることがなかった青唐辛子ですが、エスニック料理の浸透もあり、他の地域でも夏の時期に店頭で見かけるようになりました。炒めものなどにそのまま使う場合は、辛みが強いので、種とその周りは除いたほうが良いでしょう。調味料として使う場合は、種ごと酢やオイルに漬け込んで辛さを生かします。カプサイシンの辛みは塩分を強く感じさせるので、上手に使うと減塩に役立ちます。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

  • 前へ
  • 次へ