写真:ワイン生産量・消費量ともにトップ!ワインの国・フランス

6000年前のものとされるワイン醸造所跡が発見されたり、数千年前の文献や壁画にも残されるなど、もっとも古い酒類のひとつであるワイン。日本では、明治に入ってからフランス視察をした大久保利通の奨励で生産がスタートしました。当初はワインに糖や香料を加えた甘味ぶどう酒が主流でしたが、昭和50年代に入って、ようやく本格的なワインが主流となりました。ワインの原料となるぶどうは気候や土壌特性により風味が変わるので、生産国・地域ごとに個性のある多種多様なワインが作られています。世界で生産量が多いのは、フランス、イタリア、スペインの順で、この3カ国で全体の約50%が生産されています。消費量のNo.1もフランスで、日本の20倍以上も飲まれています。

赤・白・ロゼの違いは?

赤ワインは赤や紫のぶどうの実を、果皮と種ごと発酵させたもの。果皮に赤い色素が含まれているので、赤く色づいたワインになり、種に含まれているタンニンが渋みを与えています。白ワインは果皮を取り除き、圧搾した果汁のみを発酵させるので、色は薄く透明に近くなります。ロゼワインにはいくつかの製法がありますが、一般的には赤ワインと同じく果皮と種ごと仕込み、発酵途中で取り出します。発泡性のスパークリングワインには一度発酵した白ワインを瓶詰めして再び発酵させる「シャンパーニュ方式」、発酵タンク内で二次発酵させる「シャルマー方式」などの製法があります。「シャンパーニュ」は、フランスのシャンパーニュ地方でシャンパーニュ方式で作られたもののみが名乗ることができます。

写真:ワイン赤ワインはポリフェノールたっぷり!

ワインは健康に良いとされ、1990年代に一大ワインブームが沸き起こりました。特に注目されたのが、豊富に含まれるポリフェノールで、動脈硬化やガンなどの原因と言われている活性酸素による細胞の酸化を防ぐ、強力な抗酸化作用があります。ポリフェノールは主にぶどうの果皮に含まれているので、白ワインの含有量は赤ワインの10分の1程度です。
また、マグネシウムやカリウムなどのミネラルも豊富です。マグネシウムは脳細胞を活性化させるはたらきがあるので、認知症予防が期待できます。カリウムは余分な塩分を体外に排出するので、高血圧に効果的です。

温度、湿度、光、振動に気をつけて保存!

地域や生産者、ぶどう品種、製造年度などにより個性の違った味わいが楽しめるワイン。好みにより選ぶ楽しみがあるお酒ですが、一般的には軽めの赤ワインや白ワインはシーフードや鶏肉、トマトソースなどを使った軽めの味わいの料理に合います。重めの赤ワインは、牛肉や鴨など脂がしっかりある食材や、オイスターソースやデミグラスソースなどを使った濃い味わいの料理に向きます。
保存するときは、温度、湿度、光、振動に気をつけて保存しましょう。温度差の少ない13~15度くらいで、日があたらず、振動が少ないところで保存します。冷蔵庫は、温度も湿度も低すぎるうえに、扉の開閉による振動や温度変化があるので保存には不向きです。四季があり気候の変動が激しい日本では、長く常温で保存するのは難しいので、長期保存には専用のワインセラーを用意しましょう。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

身体に良いとされるワインですが、もちろん飲み過ぎは禁物。食事と一緒に、ゆっくり飲みましょう。たんぱく質は肝臓を守る働きがあるので、チーズと一緒に飲むのは理にかなっています。また、豚肉やレバーなどビタミンB1を多く含む食材は、アルコールの代謝を促してくれます。飲みきれなかったワインは、酸化すると風味が落ちるので空気に触れないようにすることが大切。コルクを締め直して、空気に触れる面を減らすために立てて保存すれば、2~3日は大丈夫です。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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