普及は食卓の西洋化が進んだ昭和40年代から!

独特の香りで、サラダやスープのアクセントとなるセロリ。古代ヨーロッパでは薬用や匂い消しに使われ、17世紀には栽培が始まった歴史の古い食材です。日本では、江戸時代にオランダからやってきたことから写真:セロリ「オランダミツバ」や、加藤清正が朝鮮遠征から持ち帰ったとの説から「清正ニンジン」などと呼ばれていましたが、独特の香りが強すぎて普及しませんでした。
食卓の西洋化が進み、品種改良で香りが和らいだことから、昭和40年代ごろから一般的になり、現在はハウス栽培も盛んで年中出回っています。流通量が多くなるのは3~5月で、長野県静岡県が2大産地。2県で全体の70%以上を生産しています。

香りの薄い「中間種」が主流

現在主に流通しているのは「中間種」と呼ばれるもので、40cmくらいに成長し、茎が薄緑で香りは弱めです。茎が緑色で香りが強く、セロリの消費量が多いアメリカでは主流の「緑色種」は、日本では小型のものが「ミニセロリ」として出回っています。見た目がミツバのように細く、茎が白い「白色種」は柔らかくて筋が少なく、香りも薄いのでサラダ向き。「ミニホワイト」の名で流通しています。

茎よりも葉に栄養あり!

古代ヨーロッパでは薬用として重宝されたように、セロリ特有の香り成分にはさまざまな効能があることが知られています。アピインは気持ちを落ち着かせたり、頭痛を和らげるリラックス効果があるとされ、セダノライドは、アルコールを分解する肝臓のはたらきを助けます。ピラジンは血流を良くして、血液をサラサラにして血栓を抑制します。
また、疲労物質を分解して疲労回復に効果的なビタミンB1、抗酸化作用があり風邪予防にもなるβカロテン、体内の塩分を排出して高血圧やむくみを予防するカリウムなども含まれていますが、茎よりも葉に栄養分が多く含まれます

写真:セロリ香り高くみずみずしいものが良品

セロリを選ぶときは、香りが強く葉がみずみずしく緑色で、茎が白くて太く、縦の筋がハッキリとしているものが良品です。香りの弱いもの、切り口が変色していたり葉が黄色いものは鮮度が落ちているので避けましょう。また、切り口に穴がポツポツ開いているものは「す」が入っていて食感が悪いので気をつけます。
保存するときは、葉と茎を別々にして、それぞれポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存します。使う形に切ってから、冷凍用の保存袋などに入れて冷凍保存もできますが、食感が損なわれるので、スープなどの加熱調理に使いましょう。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

西洋料理の煮込みに欠かせないブーケガルニ(香味野菜の束)のひとつであるセロリ。ポトフやシチューなどに使うと、ひと味ランクアップしたおいしさになります。香り付けには葉だけでも十分なので、茎は煮込みの材料や、サラダや炒めものにしましょう。口の中をサッパリとさせてくれる作用があるので、肉料理の付け合わせや、肉と合わせた中華風の炒めものにもピッタリです。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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