銀杏がなるのは、イチョウの雌の木のみ!

ほろ苦く、ホクッとした食感の銀杏写真:銀杏は、イチョウの木の実の殻に包まれた胚乳部分で、秋を感じさせる食材のひとつです。銀杏がなるイチョウの木は、2億年前からあるとされ、「生きた化石」と呼ばれる樹木。雄と雌の木があり、実がなるのは雌の木だけです。
秋になると、各地に植えられたイチョウの実が落ちて「銀杏拾い」ができますが、果肉にはアレルギー物質が含まれていて、素手でさわるとかぶれるので、ビニール手袋などが必須です。銀杏を食用にするのは、日本や中国など限られた地域で、日本では愛知県や大分県で生産が盛ん。特に愛知県祖父江町は「銀杏生産量日本一」の町として、銀杏を名産品としてアピールしています。

新物は8~11月ごろまで!

銀杏の旬は秋。新物は早生種が8月ごろから出回り始め、晩生種が出回る11月ごろまで収穫されます。保存が効くので、貯蔵したものを12~3月ごろまで店頭で見かけることができます。品種では、早生種の「金兵衛」がもっとも早く出回り、中生種の「久寿」は苦みが少なくもっちりとした食感です。同じく中生種の「喜平」は日持ちが良く、低温での長期貯蔵が効きます。晩生種の「藤九郎」は一番の大型で、殻が薄くて割りやすく、貯蔵性もあるので使い勝写真:銀杏手が良く人気があります。家庭でも殻のまま新聞紙や紙袋に入れて低温で長期保存できますが、収穫直後の美しいエメラルド色が徐々に黄色くなってくるので、色を楽しみたい場合は早めに食べるようにしましょう。

おねしょの改善に銀杏?

銀杏は脂質、たんぱく質、糖質、ビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれている食材です。ビタミンでは、皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンA、疲労回復に欠かせないビタミンB群、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富です。ミネラルでは、貧血予防に役立つ鉄や、脳出血や動脈硬化の一因となる高血圧を緩和するはたらきがあるカリウムが多く含まれています。また、銀杏には膀胱や肺を温める効果があることから、古くから夜尿症の改善や喘息などの咳止めに効くとされてきました。中国でも漢方薬として使われています。

加熱は殻を割ってから!

銀杏を選ぶ時は、殻にツヤがあり、粒が大きくてよく乾燥しているものが良品です。振ってカラカラと音がするもの、殻が黒ずんでいるものは避けます。殻は、専用の銀杏割りやペンチなどで筋を上下にして挟み、軽く力を入れると簡単に割れます。殻ごと電子レンジで加熱したり、フライパンで煎って塩を振ると美味ですが、殻を割ってから加熱しないと破裂するので注意しましょう。茶色の薄皮は苦味があり食感もザラザラしているので、剥いて食べるのが一般的ですが、そのまま食べても問題ありません。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

素揚げや串焼き、茶碗蒸しなど、さまざまな料理に使われる銀杏。ホクッとした甘みと食感があり、子どもにも好まれる食材です。しかし、銀杏にはメチルピリドキシンという有害成分が含まれ、食べ過ぎると消化不良を起こしたり、まれに嘔吐やめまい、痙攣(けいれん)を起こすことがあります。古くから「銀杏は歳の数まで」と言われ、食べ過ぎは身体に良くないとされてきました。特に小さいお子さんは食べ過ぎに注意しましょう。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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