写真:マッシュルーム消費量・生産量とも世界No.1のきのこ!

コロンとした愛らしい形で、煮込みやオムレツの具など洋食でおなじみのマッシュルーム。世界で消費量・生産量ともNo.1のきのこで、フランス語では「シャンピニオン」、和名では「ツクリタケ」「西洋マツタケ」と呼ばれています。
古代エジプト時代から野生のマッシュルームは「神からの贈り物」と呼ばれて重宝され、17世紀にはヨーロッパで人工栽培がすでに始まっていました。日本には明治初期に伝わり、大正時代には栽培法が確立して大量生産されるようになり、主に缶詰にして輸出されていました。缶詰用のマッシュルームは、台湾や韓国、中国などに押されて徐々に衰退し、現在は国内向けの生鮮品として生産されています。

「ホワイト」「ブラウン」使い分けのポイントは?

日本で主に出回っているのは、全体が白い「ホワイトマッシュルーム」です。淡白な味わいで幅広い料理法にも向き、鮮度の高いものは生食もできるのでサラダなどにも使われます。カサが茶色でホワイトマッシュルームよりも硬めの肉質で、香りや風味の良い「ブラウンマッシュルーム」は、煮込み料理やスープ向き。写真:マッシュルーム欧米では「煮込む時にはブラウンマッシュルームを入れるべし」と言われるほど良い出汁が出るきのことして知られています。マッシュルームはカサが閉じた状態で収穫しますが、開くまで育てると7〜10cm、重さも100g以上になり、近年は「ジャンボマッシュルーム」として流通するようになりました。肉厚で歯ごたえがあり風味豊かなので、大きさを活かしてそのまま焼いてステーキにすると美味です。

タンパク質、ビタミン、ミネラルを豊富に含むヘルシー食材

マッシュルームはきのこ類の中でもタンパク質を多く含みます。また、ビタミン類やミネラルも豊富。特にビタミンB群が多く含まれるので、疲労回復や免疫力アップが期待できます。他のきのこ類と同様に食物繊維も豊富で、特にマッシュルームの食物繊維は消化吸収されやすく、コレステロールを吸収して排出するはたらきがあると言われています。また、エネルギー代謝に関わるパンテトン酸ナイアシンも含まれ、肌の調子を整えたり、粘膜を健康にします。味覚障害を予防する亜鉛や、体内の余分な塩分を排出するカリウムも豊富です。

冷凍マッシュルームは凍ったまま煮込みやスープに!

マッシュルームを選ぶときは、表面がなめらかで肉厚なもの、軸が短く太めのものが良品です。ホワイトマッシュルームは、カサの裏側のヒダが白いものを選ぶようにしましょう。買ってきたら冷蔵庫で保存しますが、日持ちしないので早めに使いきりましょう。多く手に入った場合は、薄切りにして冷凍することもできます。マッシュルームは切ってから時間が経つと変色するので、レモン汁や酢をかけてから冷凍すると色を保つことができます。冷凍したマッシュルームは、うまみは増しますが食感は悪くなるので、凍ったまま煮込みやスープなど加熱調理に使うようにしてください。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

うまみ成分のグルタミン酸やアミノ酸が豊富で、炒めものや煮込みなどの加熱調理だけでなく、きのこ類の中では珍しく生食できるマッシュルーム。収穫後も成長するのが特徴で、徐々にカサの開きが大きくなって、裏側のヒダが黒ずんできます。黒ずんでくると生食には向きませんが、うまみ成分は増しているので、加熱調理をすればまったく問題なく食べることができます。マッシュルームは水分に弱いので、できるだけ水洗いせずに汚れを拭き取る程度にしましょう。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

  • 前へ
  • 次へ