写真:チンゲン菜日本に定着した人気の中国野菜

シャキシャキした食感で、炒め物やスープなど使い勝手の良いチンゲン菜。白菜や小松菜と同様にアブラナ科の野菜です。1972年に日中国交回復後に多くの中国野菜が日本に入ってきましたが、チンゲン菜は味や食感が日本人好みだったこと、寒暖差に強く生育が早くて収穫しやすいことから、定番野菜のひとつとして定着しました。ハウス栽培が盛んで1年中出回っていますが、旬は秋から冬にかけて。北海道から沖縄まで生産が行われ、茨城県・静岡県で特に多く生産されています。

軸が青い「チンゲン菜」、白い「パクチョイ」

中国から伝わった当初は、軸の青いものと白いものがあり、それぞれ「青茎パクチョイ」「白茎パクチョイ」と呼んでいましたが、1983年に軸が青いものを「チンゲン(青梗)菜」、白いものを「パクチョイ」と呼ぶことが農林水産省により定められました。「パクチョイ」の生産量は少ないですが、チンゲン菜と同様にクセがなくて使いやすく、幅広い料理に利用することができます。また、長さ10~15cmの「ミニチンゲン菜」は、株のまま丸ごと料理できるので、付け合せにすると映える食材。ミニチンゲン菜は約1カ月ほどで収穫できるので、家庭菜園の野菜としても人気です。

写真:チンゲン菜食べごたえがあって低カロリーの安心食材

チンゲン菜は100グラムあたりわずか9kcal。軸の部分はシャキシャキして食べごたえがあるので、料理のカサ増しに使うと、ダイエット中でも安心の低カロリーのメニューを作ることができます。含まれる栄養素では、抗酸化作用があることで知られるβカロテンが豊富。肌の老化を防いだり、動脈硬化など生活習慣病予防が期待できます。βカロテンは免疫力を高めるはたらきもありますが、同じく免疫力アップが期待できるビタミンCも豊富なので、寒い季節の風邪予防にも効果的です。体内の余分なナトリウム(塩分)を排出して血圧の上昇を抑制するカリウム、骨や歯を丈夫にするカルシウム、止血作用のあるビタミンKも比較的豊富に含まれています。

調理する時は茎から加熱!

チンゲン菜を選ぶ時は、葉がきれいな淡緑色で、葉先までピンとしてみずみずしいもの、茎は短くて幅広く、付け根の部分がふっくらと肉厚のものが良品です。チンゲン菜は葉野菜の中では比較的日持ちしますが、乾燥に弱いので濡らしたキッチンペーパーなどに包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で立てて保存します。調理する時は、葉と茎で火のとおりが異なるため、葉と茎を切り分けて茎から加熱するようにします。茎の内側に土が入っていることが多いので、切ったあとは気をつけて洗うようにしましょう。また、アクがないので、下ゆでせずにそのまま調理することができます

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

シャキッとした食感が人気のチンゲン菜。クセがなく、下ゆでの必要もないので、手軽に使える食材です。炒め物が定番ですが、サッとゆでたおひたしや和え物も美味。ゆでる時は、お湯に塩と油を少々加えると、色鮮やかにしゃっきり仕上がります。チンゲン菜に多く含まれるβカロテンは、油と一緒に摂取すると吸収率が高まります。淡白な味わいなので、うまみがありタンパク質が豊富な豚肉、エビ、ホタテなどと一緒に炒め物にするのがオススメです。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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