カリフォルニアはプルーンの一大産地

ドライフルーツで親しまれているプルーンは、西洋すもも(プラム)の一種です。カスピ海沿岸のコーカサス地方が原産地で、ローマ帝国時代にはすでに栽培されていたと言われています。乾燥させたプルーンが旅をする商人たちの携帯食としてヨーロッパに持ち込まれ、南フランスで写真:プルーン 栽培が盛んになりました。19世紀中ごろにフランスからカリフォルニアに伝わりましたが、温暖な気候が栽培に適していたため一気に広がり、品種改良が進んで大量生産されるようになりました。カリフォルニアは世界生産量の半分以上を占めるプルーンの一大産地となっています。

日本産プルーンは生食でおいしい!

ドライフルーツ需要で広まったプルーンですが、品種改良で生食に適した種類も増えています。日本で生産されているプルーンのほとんどは生食用です。7月下旬から収穫される早生種の「アーリーリバー」は、20~30gの小粒で酸味があり、ジャムにも適しています。8月ごろに出回る「サンタス」は50gほどの大きい粒で、果汁が多くさわやかな酸味があります。古くから日本で栽培されていた「シュガー」は20g程度と小粒ですが、名前の通り甘みの強い味わいです。9~10月に収穫される晩生種の「サンプルーン」は長野県で誕生し、30gほどで味が濃く糖度が高い品種です。最も遅い時期に収穫期を迎える「プレジデント」はアメリカ生まれの90~100gもある大型種。酸味と甘みがともに強く、濃厚な味わいです。

「プルーンは便秘に良い」理由は?

プルーンは便秘に良いとよく言われますが、これは水溶性食物繊維のペクチンが豊富なため。便秘予防はもちろん、食後の血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑制したりするので、生活習慣病予防も期待できます。抗酸化作用があることで注目されているポリフェノールの一種であるネオクロロゲン酸、βカロテン、ビタミンEなども豊富で、写真:ししとう酸化から身体を守ることで病気や老化、肌トラブルの予防につながります。また、プルーンは貧血に良いとも言われますが、生プルーンの鉄分の含有量はそれほど多くありません。しかし、造血に欠かせない葉酸、ビタミンB6、ビタミンCなどの成分がバランス良く含まれているので、トータルで貧血予防が期待できる食材といえます。

食べきれないときは、冷凍やジャムに!

生食用のプルーンは、全体がしっかり色づき、軸が緑色をしているものが良いでしょう。新鮮なものには、白い果粉(ブルーム)が付いているので、鮮度を見分けるポイントになります。プルーンは収穫後に追熟するので、実が固いものは日のあたらない涼しい場所でしばらく熟成させましょう。触ってみて、実が少し柔らかくなっていたら食べごろです。食べきれないときは、サッと水洗いして皮付きのまま冷凍できます。半解凍でシャーベット状で食べたり、スムージーにすると美味です。また、ジャムにも向いています。味の薄いプルーンにあたってしまったときは、種を取って粗く刻んでジャムにしましょう。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

ドライフルーツでおなじみのプルーン。ドライプルーンは、生のプルーンよりも栄養がギュッと詰まっています。プルーンの糖質は、体内ですばやくエネルギーになる果糖やブドウ糖が多いので、スポーツ前後の栄養補給や疲労回復に最適です。また、肉料理との相性が良く、赤ワインと一緒に豚肉や牛肉と煮込むと、まろやかでコクのある味わいになります。ただし、カロリーがやや高く、お腹がゆるくなることもあるので、食べ過ぎには注意しましょう。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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