クレオパトラも好物だった!?

葉を刻むと粘りが出て、ネバネバ食感が楽しめるモロヘイヤ。アフリカ北部からインド西部が原産地と言われ、古代エジプトでは5,000年以上前から食用とされ、クレオパトラも好んで食べていたと言われるほど歴史の古い野菜です。日本には1980年代に入ってから栽培されるようになりましたが、暑さに強いことや成長が早く育てやすいこと、栄養価が高いことなどから、写真:モロヘイヤ急速に広まりました。
旬は6~9月の夏野菜で、ほうれん草や春菊など日本でおなじみの青菜の旬はほとんどが冬であることから、夏場には貴重な青菜です。育てやすいため家庭菜園でも人気の野菜ですが、モロヘイヤの実(種)には毒性があるので、小さいお子さんのいる家庭では、取扱いに注意してください。

栄養豊富な「王様の野菜」!

古代エジプトで、どんな薬を飲んでも治らなかった王様の難病が、モロヘイヤを食べたら治ったと言う伝説があることから、モロヘイヤの名はアラビア語で「王様の食べる野菜」の意味から来ていると言われています。それほどモロヘイヤは栄養価の高い野菜として知られています。なかでも、老化の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用があるβカロテンはほうれん草の3倍以上も含まれ、アンチエイジングやガン予防が期待できます。同じく抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンEも豊富です。また、骨や歯の形成に欠かせないカルシウム写真:モロヘイヤカルシウムを骨に沈着させる作用のあるビタミンKが含まれるので、骨粗しょう症予防にもピッタリの食材です。

貴重な夏の青菜は、夏バテ予防にピッタリ!

夏が旬のモロヘイヤは、夏バテ予防にも効果的です。糖質をエネルギーに変え、老廃物を代謝するはたらきがあるビタミンB1、脂質をエネルギーに変えるビタミンB2が豊富に含まれています。
また、刻むと粘りが出るネバネバの成分は、オクラや長いもにも含まれるムチンで、糖の吸収を遅らせて血糖値の上昇を抑えたり、胃の粘膜を保護して消化不良や食欲不振を防ぎ、夏の疲れた胃をやさしくいたわる作用があります。ムチンは熱に弱いので、長時間の加熱を避けてサッと料理するようにしましょう。

小分けにして冷凍保存が便利

モロヘイヤを選ぶ時は、葉先までピンと張りがあり、全体が濃い緑色で葉や切り口が変色していないものを選ぶようにしましょう。しなびていたり、変色しているものは鮮度が落ちているので避けます。買ってきたら、湿ったキッチンペーパーにくるんでポリ袋などに密閉し野菜室で保存しますが、鮮度が落ちると固くなって食感が悪くなるので、1~2日で食べ切るようにします。長く保存したい時は、サッとゆでて細かく刻み、小分けにして冷凍保存すると、必要なときにすぐに使えて便利です。固い茎は加熱しても柔らかくならないので、切り落としてからゆでるようにしましょう。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

モロヘイヤは、食物繊維、ビタミン、ミネラルをたっぷり含みます。生活習慣病、貧血、骨粗しょう症の予防や美肌効果など、さまざまな効能が期待できる、まさに「王様の野菜」です。ゆでるとクセがなく、ジュースやスムージーの材料としても人気ですが、ほうれん草と同様にアクとなるシュウ酸を含んでいます。ゆでたら1度冷水に取り、アク抜きをしてから調理してください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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