写真:さやいんげん別名「サンドマメ」と呼ばれる理由は?

サヤインゲンは、インゲン豆を未熟なうちに早採りし、サヤごと食べる野菜です。インゲンは中南米が原産で、コロンブスの新大陸発見をきっかけにヨーロッパに伝わり、ヨーロッパに渡来してから若いサヤごと食べるようになったと言われています。日本には江戸時代にインゲンが伝わりましたが、現在栽培されているサヤインゲンは、明治時代に入ってから政府が欧米から取り入れたのが始まり。品種改良や栽培法の進化で1年中出回っていますが、本来の旬は6~9月の夏野菜です。成長が早く、暖かい地域では1年に3度収穫できることから「サンドマメ」とも呼ばれています。

もっとも多く栽培されているのは「ドジョウインゲン」

国内でもっとも多く栽培されているサヤインゲンは、丸いサヤで20cmほどの「ドジョウインゲン」です。ドジョウに似ていることから名付けられ、「ケンタッキーワンダー」「キセラ」など、さまざまな品種が栽培されています。ドジョウインゲンより細く、先端に向けて尖っている「サーベルインゲン」は、甘みが強いのが特徴。ほぼ真っすぐで扁平な形をしている「平サヤインゲン」は、風味が濃厚で、切りやすいので調理がしやすいサヤインゲンです。「モロッコインゲン」は、大きく平たい形状で、ゆでると柔らかく甘みがあります。もともと高原野菜として長野や群馬の一部で栽培されていましたが、人気が高く、現在は全国で栽培されています。

写真:さやいんげんβカロテン豊富な緑黄色野菜!

サヤインゲンは緑黄色野菜です。免疫力を高め、抗酸化作用があるβカロテンが多く含まれるので、風邪予防やアンチエイジング効果が期待できます。また、便秘予防になりデトックス効果のある食物繊維、体内の余分な塩分を排出し、むくみ防止につながるカリウムも豊富なので、ダイエットや美容が気になる女性にオススメです。さらに、肝機能を高めたり髪や肌を整えると言われる必須アミノ酸のリジンや、疲労回復やスタミナアップにつながるアスパラギン酸も含まれています。

鮮度が落ちやすいので早めに食べ切る!

丸いサヤインゲンは、全体が細めで豆の形がハッキリしていないもの、緑色がしっかりと濃いもの、表面がサヤの先までみずみずしくハリのあるものが良品です。黄色っぽく変色したものは、鮮度が落ちているので避けましょう。また、豆がデコボコと育ちすぎているものは、固いことがあるので注意します。乾燥に弱いので、買ってきたら新聞紙などに包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しますが、サヤインゲンは収穫して半日経つと風味が落ちる、と言われるほど鮮度が落ちやすいので、できるだけ早めに食べ切るようにします。食べきれない時は、固めにゆでて冷凍保存することができます。ゆでる時は、塩で板ずりしてからゆでると、青臭さが抜けて色もきれいにゆで上がります。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

鮮やかな緑色で、和え物や炒め物をはじめ、彩りや付け合わせにも欠かせないサヤインゲン。以前は筋が固く、筋を取る下ごしらえが必要でしたが、現在は品種改良が進み、筋がないものが多くなっています。サヤインゲンに多く含まれるβカロテンは、油と摂取すると吸収が高まります。定番料理の胡麻和えは、脂質が多い胡麻と和えることでβカロテンの吸収が高まるので、栄養的にも理にかなっている一品。また、胡麻の脂質に含まれるリノール酸やオレイン酸にはβカロテンと同様に抗酸化作用があるので、アンチエイジング効果もさらに期待できます。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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