alt="写真:マンゴー"南国を感じさせる「聖なる樹」

マンゴーは、南国を感じさせるトロピカルフルーツの代表格。歴史は非常に古く、原産地のインドでは4000年以上前から栽培されていたとされ、仏教の経典にも登場し「聖なる樹」として位置づけられています。日本には明治時代に伝わりましたが、開花の時期がちょうど梅雨にあたり、雨に弱いマンゴーの花粉が結実しにくかったため、なかなか広まりませんでした。ハウス栽培が確立した1990年ごろから生産が安定し、沖縄県、宮崎県、鹿児島県など温暖な地域で栽培されています。輸入も盛んで、メキシコ、フィリピン、タイなどから多く輸入され、国産よりも比較的手ごろな価格で出回っています。

宮崎県の名産品「太陽のタマゴ」は高級ブランド!

日本で生産されているマンゴーの90%以上はアーウィン種で、熟すと果皮がリンゴのように真っ赤になることから「アップルマンゴー」と呼ばれています。果肉はオレンジ色で、果汁がたっぷりで濃厚な甘みがあります。宮崎県は、アップルマンゴーの中でも糖度15度以上、重さ350g以上、色と形がきれいなものを「太陽のタマゴ」と名付けてブランド化しています。薄黄色の果皮で細長い形の「ペリカンマンゴー」は、フィリピン産が多く、適度な酸味となめらかな食感が人気。1年中手ごろな価格で店頭に出回っています。世界最大のマンゴー生産国であるインドのalt="写真:マンゴー"「インドマンゴー」は、果肉がやわらかく、酸味と甘みのバランスが良いアルフォンソ種で、「マンゴーの王様」と呼ばれています。

色濃い果肉には、栄養たっぷり!

マンゴーの濃い色をした果肉には、ベータカロテンがたっぷり含まれています。ベータカロテンには細胞の老化を抑える抗酸化作用があり、アンチエイジングやガン予防が期待できます。また、皮膚や粘膜を保護するはたらきもあるので、肌荒れや風邪を防ぐ効能があります。妊婦や授乳中の女性には欠かせない栄養素といわれる葉酸も豊富に含まれます。葉酸は赤血球の形成を助け、造血作用があるので、貧血予防にもなります。腸のはたらきを整え、便秘予防になる食物繊維、免疫力を高めるビタミンCも含まれています。

香りが強くなり、柔らかくなれば食べごろ

マンゴーは、果皮にツヤがあり、ふっくらしているものを選ぶようにしましょう。果皮に黒い斑点があるものは、鮮度が落ちているので避けます。まだ青っぽい未熟なものは、アップルマンゴーは赤く、ペリカンマンゴーは黄色に色づくまで常温で追熟します。独特の甘い香りが強くなり、指先で軽く触ると柔らかさを感じるようになれば、食べごろです。食べる数時間前に冷蔵庫に入れ、冷やして食べましょう。冷蔵庫に長く入れておくと、低温障害を起こして見た目も味も悪くなるので注意します。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

芳醇な甘い香り、とろける甘さのマンゴー。世界的に人気の果物で、ぶどう、バナナ、オレンジ、りんごに次いで世界5位の生産量となっています。マンゴーは真中に大きな種があるので、種に沿って魚の3枚おろしの要領で切り分けます。果皮を下にして切れ目を入れ、下から押し上げると果肉が開く「花切り」になります。人気のマンゴーですが、ウルシ科の植物なので、口の周りや手がかゆくなることがあります。皮膚がかぶれやすい人は注意してください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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