alt="写真:生姜<しょうが>"生姜は「根」ではなく「茎」?

ピリッとした辛みと独特の香りで、薬味として、肉や魚の下味として料理の味を引き立てる生姜。インド・中国では紀元前から薬用・食用として栽培されていたとされ、日本にも2~3世紀ごろには中国から伝わり、古くからアジア圏では一般的な食材でした。欧米では気候が栽培に向かないことから、インドや中国との貿易が盛んになった14世紀以降から広まり、スパイスやハーブとして利用されています。ゴツゴツとした形の生姜ですが、「根」ではなく、じゃがいもなどと同様に「地下茎」です。現在は国内産と輸入ものが半々で、国内産の約半分は高知県で生産されています。

「根生姜」と「新生姜」の違いは?

一般的に流通している「根生姜(ひね生姜)」は辛みと香りが強く、薬味として主に利用されます。秋に収穫したものを2カ月以上土が付いたまま保管すると、繊維がしっかりと形成され、固く締まって出荷できるようになります。保管したものが随時出荷されるので、通年出回っています。「新生姜」と呼ばれるものは2種類あり、ひとつが初夏に収穫される赤い茎の部分が付いているもの。辛みが少なく甘酢漬けや味噌漬けに加工されます。もうひとつは秋に収穫され、すぐに出荷される色白のもので、9~10月ごろに出回ります。alt="写真:生姜<しょうが>"谷中生姜に代表される「葉生姜」は夏が旬。皮が柔らかく辛みが強いのが特徴で、味噌などをつけてそのまま食べることができます。さらに細い「矢生姜(芽生姜)」の甘酢漬けは「はじかみ」と呼ばれ、焼き魚などのあしらいに使われます。

辛み成分が血行を良くし、身体を温める!

生姜は古くから薬用として重宝されるほど身体に良い食材として知られていますが、主に生姜の辛み成分である「ジンゲロール」「ショウガオール」のはたらきによるもの。血行を良くして、身体を温め、免疫力を担う白血球のはたらきを高めるので、風邪予防に効果があります。また、血行が良くなることで代謝が上がるので、老廃物の排出を促し血液をサラサラにする効能も。身体が温まり、代謝が上がることでむくみを解消したり、ダイエットにつながる効果も期待できます。

使いかけの生姜は、冷凍保存すると便利!

根生姜は、皮に傷がなく、全体がふっくらと大きくて固く締まったものを選ぶようにしましょう。切り口がしなびていたり、変色しているものは避けます。生姜は乾燥に弱いので、使いかけのものは湿ったキッチンペーパーとラップでくるみ、冷蔵庫の野菜室で保存します。1週間以上保存する時は、瓶やタッパーに水を張った中に入れ、数日おきに水を換えながら蓋をして冷蔵庫で保存すると、1カ月ほどもちます。すりおろしたり、細く刻んだものを小分けにして冷凍保存すると、使いたい時にすぐに使えて便利です。新生姜や葉生姜は、茎の部分がきれいな赤色で、白い部分との色合いがハッキリしているものが良品です。日持ちしないので、早めに使い切りましょう。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

メインの食材ではありませんが、日本の食卓に生姜は欠かせない食材です。身体を温めて細菌やウイルスへの抵抗力を高めるので、強い身体づくりのために、積極的に料理に使うことをオススメします。また、生姜には強い殺菌作用もあり、寿司に生姜の甘酢漬け(ガリ)を添えるのは、食中毒予防の意味もあります。夏場のお弁当には、生姜焼きなど、生姜を使った料理を活用すると良いでしょう。皮付近に成分が多く含まれるので、できるだけ皮ごと使い、皮をむく時も包丁やスプーンでこそげる程度に、ごく薄く剥くようにしましょう。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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