写真:今回の食材ココアの製法は、オランダのバン・ホーテン氏が発明!

香り高く、まろやかな甘みで子どもから大人まで人気のココア。原料はチョコレートと同じカカオ豆で、チョコレートが砂糖や脂肪分を加えて作るのに対し、ココアはカカオ豆から脂肪分を取り除いて作られます。油脂を分離し、酸性が強いカカオ豆にアルカリを加えてまろやかな味わいにするココアの製法は、19世紀始めごろにオランダの化学者バン・ホーテンによって発明され、出身国にちなみ「ダッチ・プロセス」と呼ばれています。日本では18世紀後半にチョコレートが伝わり、1919年に日本のココア第1号となるミルクココアが発売されました。

栄養がたっぷり含まれる健康飲料

コーヒーやお茶などの嗜好飲料の中で、ココアの栄養価の高さは際立っています。原料のカカオに含まれるポリフェノールには、強い抗酸化作用があり、生活習慣病の予防やアンチエイジングが期待できます。ココアに豊富に含まれる食物繊維はリグニンで、腸内環境を整え、便秘予防や肌荒れ防止につながります。また、ミネラルが豊富なことも特徴で、貧血予防に欠かせない、骨や歯を丈夫にするカルシウムマグネシウム、体内の余分な塩分を排出してむくみ写真:今回の食材予防につながるカリウムなどがたっぷり含まれています。

純ココアを使って、自分好みのココアを作ってみよう!

日本の店頭で一般的に売られているココアは、カカオ豆から脂肪分を取り除いて粉末状にした「純ココア(ココアパウダー)」に、乳製品や砂糖を加えた「調整ココア」と呼ばれるものです。調整ココアは牛乳やお湯で溶くだけで、簡単にココア飲料を作ることができるのが魅力ですが、よりコクのあるココアを飲みたいときや、甘さやカロリーを自分で調整したい時は、純ココアを使って作ってみましょう。少量の純ココアにお湯を少量入れてよく溶かし、砂糖と牛乳や豆乳を加えて好みの味にします。お湯を加えたとき、粉っぽさがなくなるまでしっかりと練るのがポイント。マイルドな味わいになり、ココア特有の香りもしっかり立ち上がります。

湿気を避けて、しっかり密閉保存!

砂糖や乳製品が加えられた調整ココアは、開封したらしっかりと封をして冷蔵庫か冷凍庫に保存しましょう。袋のジップ部分に粉がたまって閉まらなくなることが多いので、できれば袋ごと密閉容器に入れて保存します。純ココアは、調整ココアより湿気を吸いやすいので、庫内と常温との温度差で露が発生して湿気を吸う恐れがある冷蔵庫での保存は避け、密閉容器に入れて冷暗所で保存します。
ココアは牛乳を加えて飲むことが多いですが、鉄やカルシウムは乳糖と一緒に摂取すると吸収が良くなるので理にかなった飲み方。成長期の子どもから、骨粗しょう症を予防したい大人や高齢者まで、幅広い世代の人に飲んでもらいたい飲料です。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

さまざまな栄養素が豊富に含まれるココア。食物繊維、ミネラル、ポリフェノールに加え、ココア特有の香り成分「テオブロミン」も注目の栄養素です。カフェインと同様に血行促進などの効能が期待できますが、カフェインよりも作用が穏やかで中枢神経を刺激しないので、気持ちをリラックスさせる効果があります。ただし、コーヒーやお茶と比べると脂肪分もカロリーも高いので、飲み過ぎには気をつけてください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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